見出し画像

岩手で気づいた新しいお金の使い方


節約主婦がたどり着いた”節約のゴール”


フリーランスになった時に撮ってもらったプロフィール写真

看護師を辞め、SNSなどwebを中心とした仕事を始めて約3年が経ちました。

今年も「やりたいこと」を形にすることに全力で取り組んできた1年でした。

物価が上がり家計のやりくりが大変な今、節約主婦としての活動をメディアに取り上げていただける機会も多くありました。

私は6年で1000万円貯めた節約主婦という肩書を持って活動を行っているのですが、この1年活動していく中で「節約」はただ「お金を使わない」ということではないということに気が付いたのです。

お金を使わないことだけを突き詰めると、息が詰まる。

お金を貯める目的は「お金を使うこと」

心が豊かになるお金の使い方ができるようになると、仕事も家事も育児も自然と頑張れるようになり、暮らしがいい方向に向かっていくのです。

良いお金の使い方って?


我が家の一生もののキッチン用品

節約を意識してから「次何かを買うときは一生ものを選びたい」と決めてきました。

特にキッチン用品は、これ以上のものは出てこないだろう…という気持ちになったときに購入する。

この気持ちが少しずつ「余計な物欲」を削ぎ落していったような気がします。

それでもまだまだ本当に必要なものだけを買うということはできていないけれど、前よりも物を買うときに慎重になりました。

楽天やAmazonのセール前には「欲しいもの」をリストに書き出して本当に必要かどうか吟味する時間を持つ。

一晩寝かせるだけで「欲しい~~~」って気持ちが落ち着くことも多くて、衝動買いを抑える工夫も自分なりにできてきたと思います。

一方でこの1年、旅行にはお金を贅沢に使いました。

家族旅行や夫婦二人きりの夫婦旅行。夫婦二人きりの旅行なんて独身時代ぶりだったし、中学3年生の思春期長男との旅行も楽しめました。

お金をどう使うかは自由。物の価値観も人それぞれ。

だけど、「使ってよかったな、また次のために節約や仕事を頑張ろう」って思えるかどうかが重要なんです。

節約って「使えないお金のこと」を考えるのではなく、使えるお金を上手に使っていくためにすること。

その答えにたどり着いたとき、私は節約が楽しいものに変わったのです。

アパレルブランドを立ち上げて半年


coopetitで販売したWASHI-TECHのTシャツ

今年の6月「coopetit」というアパレルブランドを立ち上げました。

そのときの話はnoteにも書いたので、良かったら先にこっちを読んでもらえると話が早いです(笑)

6年で1000万円貯める過程で得た成功と失敗の経験。

その中で少しずつ「良いお金の使い方」をする方法が分かってきました。

お金って使わないとそれが良いか悪いかってのは分からない(何事も経験しないと良し悪しは分からない)。

良いお金の使い方を意識したら、自然と良いものが分かるようになってきました。

それは、物の質や値段だけでなくそのものが自分にもたらしてくれる影響(自分のモチベーションを上げてくれるかどうか)みたいなものも含まれます。

私が立ち上げたアパレルブランドにはその背景が詰まっています。

私が作って販売するものが買ってくれた人にとって「良いお金の使い方」だと思えるようなもの作っていきたい。

私が本当に良いものだと思う「選ぶ基準」をシェアしていきたい、そんな気持ちが含まれています。

そのために、ただものを作って売るだけではなく一つの商品ができあがるまでに関わってくれた人達の声、想い、その商品でなければいけない意味・・・それをこれからもたくさんの人にモノづくりを通して伝えていきたいんです。

和紙100%の服を作って思ったこと


商品撮影の一コマ

そんなこんなでアパレルブランドcoopetitの最初の商品となった和紙100%の生地”WASHI-TECH”で作ったTシャツ。

自信を持って提供できる看板商品です!

このWASHI-TECHを選んだ理由は6月のnoteにも書いたのですが、1枚13,000円(税込・送料込み)という値段にもかかわらず、作って販売した90枚が10日足らずで3色とも完売。

Tシャツとストールを購入してくださった皆様からも着心地や肌触りなどとても好評で、購入できなかった方からのTシャツの入荷リクエストや、サイズ展開、長袖、カラー展開などめちゃくちゃ反響も大きかったです!

正直Tシャツを作って販売することでの利益は微々たるものでした…
原価率を計算したら、なんと60%超え…(汗)

大手のブランドさんの原価率は20%くらいが通常で、良くても30%ぐらいで販売されているらしいのですが、coopetitで販売しているWASHI-TECHはその3倍の60%を超えています。

店舗を持たず、広告宣伝費は自分でやっているため0円。

大手アパレルブランドさんがやれないことをやる!
WASHI-TECHは本当に良いものを届けたいという思いを形にできた商品だと自信をもって言えます!

私たちが知らないモノづくりの過程


Tシャツ撮影の様子


WASHI-TECHのTシャツを製作販売するまでのストーリーをSNSで公開してきました。

打ち合わせの様子をカメラで撮影してYouTubeにアップしたり、毎朝やっている朝のインスタライブでも状況をフォロワーの皆さんにお話ししたり、時には相談して意見をもらったり。

Tシャツができあがるまでの過程のすべてを自分の目で見たかったので、生地を染めてくれている染工場にも見学に行かせていただきました。


染工場に行ったとき

その時工場で見たもの、社長さんに聞いたお話は、製作活動に生かされる大きな経験となりました(興奮しながら朝ライブでフォロワーさんに話をしたな~)。

今まで洋服ができあがる過程のことなんて考えたこともなかったけど、Tシャツの製作を通して、一つのものができあがるまでに多くの人が関わり、努力をし頑張ってくれているということを知ることができました。

そんなことを知ってしまったら、何気なく買った服を気に入らないからって簡単に捨てることなんてできないなって思ったんです。

洋服でもなんでも、お金を貯めてようやく買えたものや、何度もお店に通って悩んだものとかって思い入れがあるでしょ。

そういうものってなんか捨てられないし、自然と大事にしてしまうなって思うから、その「思い入れ」ってやつを「モノづくりの過程」を見せながら商品にプラスできたらいいなって思っています。

岩手の縫製工場に行った理由

株式会社和興ニットさん

11月上旬、WASHI-TECHを取り扱っている「株式会社和興」さんの自社工場に行ってきました。

場所は岩手県一関市藤沢町。

6月に販売したTシャツを作った時にも行こうと思っていたのですがスケジュール的に断念。

今回やっと行くことができました!

岩手に行きたかった理由は二つ。

一つは、Tシャツができるまでの過程を自分の目で見ておきたかったから。

そして、もう一つは作ってる人の「顔」を見たかったから。

縫製作業の様子

自分が着ている服をどんな人が縫ってくれているのか、それを買ってくれる人にも伝えたかったんです。

そしてTシャツを縫ってくれる人たちとそれを着てくれる人をSNSを通してつなげることができたらいいなって思ったのです。

作り手と買い手の距離を近づけることができれば、その間にあるTシャツの価値はぐっと上がる。

それって、すごく素敵なことだと思いませんか?

縫製業の現状

工場の様子

岩手の縫製工場は一ノ関駅から車で40分くらい?

近くのコンビニまでも20分。山に囲まれた場所にありました。

藤沢町の工場まで向かう車の中で、縫製工場の現状の話を聞きました。

日本の縫製工場の経営は大変で、アパレル企業から提示される工賃も安い。

そのうえ、決して楽な仕事ではない。

働き手も少ないし、工場の経営を続けていくのもなかなか難しいとのことでした。

でも、技術は素晴らしい。

その技術に対して正当な賃金が支払われていないのは、私たち消費者にも原因があるのかもしれない?と思いました。

薄利多売でしか利益が取れないアパレル産業の現状は、私たちが「安くて良いもの」を求めすぎてしまうから。

プチプラだからという理由で、洋服を捨てることへの罪悪感が減ってしまっているから。

その話を聞いて私が今まで取ってきた浪費行動を思い出して胸が痛くなりました。

世界2位の環境汚染産業

「世界2位の環境汚染産業」。アパレル業界は、国連貿易開発会議(UNCTAD)にそう指摘されています。衣服をつくって売るには、素材や原料の生産、紡績、染色、裁断、縫製、輸送、販売といった幾つもの工程が必要で、廃棄も含めて環境にダメージを与えることが多々発生しているためです。

「miraimedia.asahi」より

これだけ環境に負荷をかけているものを、ぽちっと簡単に買えてしまう現状で私たちがすべきことは何なのか?

買って飽きたら捨てる、あまりに合わなかったのでほとんど着ないまま箪笥の肥やしになっている・・・なんてことが当たりまえになっているのはどうなんだろうか?

コロナ禍を経て、より一層ネットでものを買うことが当たりまえになってきたけれど、この手軽さは、果たして「便利」だけで片付けて良いのか?

今回の岩手工場見学は、そんなことを考える機会にもなりました。

とはいえ、私もプチプラの服が好きだしネットで「かわいい~♡」って思って購入することもあります(時には失敗することもある)。

無駄な服は絶対に買わない!なんてことは言い切れないけど、現状を知ることで意識が変わることもある。

ネットで洋服を買うときは家計簿に貼ってある「リスト」に書き出して数日間寝かせて「本当に必要か」を考える時間を持つ。

ふら~~~とお店に入って服を買うことも減りました(手に取ることはあるけど、いつ着るかな?代わりに捨てる服あるかな?って考えたら結局買えないってことが多かった)。

そんな風にみんなの意識が少し変わるだけでも、地球は喜ぶんじゃないかなって思っています。

WASHI-TECH長袖製作

WASHI-TECHの長袖を検品してくれてます

私がWASHI-TECHの生地を選んだ最大の理由は、環境にかける負荷が少ないから。

「WASHI-TECH」の糸は、和紙の原材料である“マニラ麻”を使用していて、そのマニラ麻は多年草。

農薬をほとんど使用せず、伐採しても2〜3年で再生を繰り返す、環境負荷の少ない素材。

「WASHI-TECH」の洋服は土に埋めると、微生物による生分解が始まり、完全に土に還ることができるのです。

そのうえ、着る人を快適に保つ調湿性や抗菌・消臭作用、UVカットといった効果を発揮します。

この話は、Tシャツを作ったときのnoteにも書いたのですが…(何度も伝えたいほど素晴らしい効果)。

やっぱり、長袖も欲しい!!!

夏の終わりから温めてきた企画「WASHI-TECHの長袖」がついに完成しました~!(お待たせしました!)

長袖

今回は、お洗濯しやすい「ブラック」「ネイビー」「オリーブ」の3色。

前回は1サイズだったのですが、今回は3サイズ(ネイビーとオリーブは2サイズのみ)作りました!

カットソーとしても着れるし、インナーとしても着れるもの。

特に冬場に着るWASHI-TECHのおすすめポイントは静電気が出ないこと!

和紙100%なので、静電気が出ないんです!

調湿作用に優れたWASHI-TECHは、夏だけでなく冬も大活躍!乾燥する季節、和紙には体から発散される水分を保ちながら熱にかえる【保湿発熱】のチカラがあります。
乾燥から肌を守るだけでなく、優しい温もりを感じられる・・・

冬場でも着心地は良く、温かくもある。そんな素晴らしい素材です。

しかも、WASHI-TECHは育てる洋服でもあるので洗濯を繰り返すうちに生地が馴染み、柔らかさと味わいが出てきます。

肌が弱い人にもおすすめの素材となっております。

次があるWASHI-TECHに

和紙100%の糸

6月にWASHI-TECHのTシャツを作った時に「染め直し」のサービスができたらいいね…という話が出ていました。

白のTシャツをうっかりネットに入れず洗濯をしてしまい色移りしてしまった方がいらっしゃったのですが、残念ながら1枚だけを染め直すのには数万円かかってしまうそうです。

それでは買いなおした方が安いし、現実的ではない。

この先、WASHI-TECH愛用者が増えて「うっかり汚してしまう」という理由だけでなく、今年は気分を変えて違う色にして着てみたいなって思うようなことがあった場合に「染め直し」ができれば、WASHI-TECHがさらに長く着られる服になるんじゃないかなと思っています。

この「染め直し」ですが、薄い色を濃い色に変えることができるので、去年販売した白Tシャツを黒Tシャツに染め直したり、黒Tシャツは少し日焼けしてしまった場合など再度黒色に戻すことも可能です。

1つの釜で30枚程度染めることができるので、染め直しを希望する人が30人くらい集まったら数千円という金額でカラーチェンジさせることができるみたいです。

もう少し先の話にはなりますが、こういったリメイク的な展開も考えております。

廃材プロジェクト

工場の奥にある生地の廃材

岩手の縫製工場に行ったとき、倉庫にたくさんの生地廃材がありました。

一緒に行った和興の社長さん(通称:ひろし)にこの廃材の話は聞いていたのですが、実際に目にするとかなりの量にびっくりしました。

ただただ率直に、「もったいない」と思いました。

これは、アパレルブランドさんが洋服を発注し、そのときに送られてくる生地のあまりもの。

この残りの生地は引き取られることもなく、新たな使い道もなく、すべて廃棄するしかないそうです(当然、廃棄するのにもお金がかかる)。

すごくもったいないので、何か力になれることはないかな?と考え、新たなプロジェクトを立ち上げることにしました。

廃材の生地から洋服を作り販売する、coopetitのアップサイクルプロジェクトです(現在プロジェクト名は検討中。)

例えば、この廃材の生地でTシャツを作るとした場合、生地代は0円。

縫製料などと今後の活動資金を少しだけプラスして販売する(活動資金で全国を回って、実際にWASHI-TECHを手に取ってもらう活動もしていきたい!)。

coopetitではアパレル業界が抱える環境問題にも取り組みつつ、商品開発をしていきたいなと思っています。

この思いを形にできる日を楽しみにしていてくださいね!

大阪POPUP開催


新橋でのPOPUP

6月に東京の新橋でPOPUPストアを開催しました。

そのときはまだコロナの不安も大きく、時間を区切っての入れ替え制で行いました。

そのときにお客様としていらしてくれたフォロワーの方々とたくさんお話をしながらWASHI-TECHができあがるまでの想いを伝えることができてと~ってもステキな時間を過ごすことができたので、今回はWASHI-TECH長袖を持って大阪でPOPUPを開催します!

今回は入場予約も不要、好きな時間にお越しください!

人数制限も設けておりませんし、お子様連れも大歓迎です!

クリスマス前のお忙しい時期ではありますが、もしお近くでしたら、ちっとくぅちゃんとおかめちゃんの顔を見に来てもらえると嬉しいです!

https://www.instagram.com/coopetit_official/


POPUPでは、WASHI-TECHの長袖以外にも、アクセサリー(イヤカフ・金属アレルギー対応ピアス)、WASHI-TECHストール、chottoで販売したリュックのグレージュ(2個のみ)、献立ノート(ネットでは完売している限定カラーも販売予定)、ストックありシール、くぅちゃん本各種を販売する予定です。実際に手に取って見てもらえるのが今から楽しみです♡

ショルダーバッグ製作中


ショルダーバックのサンプル

そして次の商品はショルダーバッグです!

キルティング生地でコロンとかわいいフォルムと、スマホショルダーを兼ねた多機能ショルダーバッグ。

内容量も十分でペットボトルや長財布も入ります。

子供と公園に遊びに行くときにも、子供の応援(習い事や部活の応援)やお友達と旅行に行くときや、ちょっとそこまでのお買い物にもピッタリのサイズ感になっています!

ショルダーの紐を外せばポーチやバッグインバッグにもなる3WAY!

こんなショルダーバッグが欲しかった~ってものをすべて詰め込みました。

現在2ndサンプル作成を依頼中(妥協せずこれでもかってくらいのものを作りたい!)。

販売は来年になるかと思いますが、こちらも楽しみにしていてくださいね!

coopetitの想い


お金はかけず手間をかける梱包作業

coopetitはみんなで育てるブランドでありたい。

そんなことを思いながらアパレルブランドを立ち上げたのですが、この半年間本当にたくさんの人たちがcoopetitに関わってくれました!

商品開発のサポートをしてくれた和興の社長さん(ひろし)、coopetitというより私の仕事すべてをサポートしてくれているおかめちゃん、そしてSNSを通してくぅちゃんに関わってくれるフォロワーのみんな。

インスタライブをしながらやった企画会議的なものから誕生した商品もありました!

岩手に行ってみて、作る人達とと商品を購入して使ってくれる人達の距離を縮めたいって思いがより一層強くなったので、これからもみんなを巻き込みながら愛されるブランドを作っていきたいと思っています。

時に、「かわいい~~♡」ってみんなでわくわくしたり、時に環境問題を考えたり、私一人ではできないこともみんなの力を借りれば不可能も可能にできると信じて、これからも突き進んでいきたいと思っています!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?