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プレイ日記 ダイ・クリーチャー


読んだ人に購入を促すためではなく、自分がゲームをして、どの要素に対してどう感じたか?自分が作るとき参考にするための備忘録的に書いていきます。

概要

ダイ・クリーチャー
Growing Seeds Corporation 開発


TGS(東京ゲームショウ)にて試遊機があり、雰囲気に惹かれてプレイ。SDキャラの可愛いアニメーションと背景の無残な姿になりつつもうごめくお人形に惹かれて購入

上記リンクからOPムービーを見ると雰囲気がわかるかもしれない


よく動く魅力的なSDキャラ。お人形がいい雰囲気出してる

ストーリーは記憶のない、見た目から迫害されていた怪物さんが「搭」に迷い込み、「搭」の住人たちと謎を解きつつ脱出を目指すというもの

「搭」にはネべと呼ばれる人の記憶を糧に生きている化け物がおり、度々住人が襲われているため適宜助けていく必要がある。
最初は怪物さんを警戒していた住人も、次第に心を開いてくれるようになる

ネべがまさに人に襲い掛かるところ。デザインすき

ネべに接触すると戦闘が始まる
青鬼的に逃げ回るのかと思ったら全然違った。こいつら倒すんかい

ネべとの戦闘はすべて弾幕ゲー。避けつつギミックを解いてクリア

ネべは人の記憶を糧に生きるという設定もあり、倒すと食べていた誰かの記憶を見ることができるというのはすごい面白いと思った
普通出会ってすぐの人間に心を許して自分の身の上とか話すわけないしね
キャラに深みを出すことに一役買ってたと思う


ネべを倒すと「搭」の住人の過去を知ることができる

おおよその要素はそんな感じ
求めていたものは全て受け取れたと思うし値段相応に楽しめたと思う
プレイ時間は10時間くらい

プレイ雑感

ここから忖度なしの直球の感想

良かった点

アニメーション
戦闘システムの斬新さ
背景等のアート部分
怖い感じの雰囲気なのにホラーではないところ
魅力的なキャラクター 情報の出し方
シナリオ

悪かった点

アニメーションの数が言うほど多くない
ジャケット詐欺感があるシナリオ
戦闘システムそのもの
ネべの数が少ない
テンポの悪さ ギミックの単調さ
一部難易度のバランスがおかしい
情報の出し方

良かった点

アニメーション

普通に良かった
みんな可愛く動いてるし参考になると思った
OPムービーも全編spineかなんかで動かしてあって好みだった(全部AEかもしんない)

戦闘システムの斬新さ

相手の弾幕をよけながらギミックの解法を考えるのは初めての体験で新鮮だった
また、相手の弾幕をよけるのに集中するとギミックが全然頭に入ってこなくてわちゃわちゃする感じは結構楽しかった

アート部分

そのまま キャラデザや敵のデザインも背景もいい感じだった

怖い感じなのにホラーじゃないところ

自分はホラー苦手な人間だけどホラーっぽい雰囲気は好きなので丁度よかった
これは自分がホラーっていうか暗い陰鬱とした雰囲気が好きなだけかもしれない
ていうか驚かされたりするのが好きじゃないってだけなんだけどね
この前ほホラーっぽいのやっててだんだん恐怖より怒りが先行してきてだめだった 何驚かせてんじゃこのやろー!みたいな

魅力的なキャラクター 情報の出し方

システムやシナリオ部分にも関わってくるところなんだけどネべを倒すことでキャラクターを知ることが出来るってのは本当に良かったと思う
最初は断片的に一場面見せられてなんのこっちゃ?ってなってたけどやってくうちにキャラクターの深堀や相互の関係性が見えてきて楽しかった

心が温まる記憶や悲しい記憶の両方を見せられて、キャラクターを知れば知るほど悲しい記憶を見るのが少しずつ辛くなってきたのもよかった
これはリバースブレインケンイチ以来の感覚だった

情報の抜けがあったらいやだから道中のネべは全員倒すことにしてたんだけど、多少面倒でもやってよかったと思ってる
ネべガン無視でもクリアできてたと思うけど、すごい淡白なプレイ体験になってたはず

シナリオ

個人的な琴線に触れた よかったと思う
怪物さんを含むキャラクターを好きになれるかどうかで印象が変わる印象
最後にネタバレ込みで改めて記述します


悪かった点


アニメーションの数が言うほど多くない

使いまわしが多かったんだけど、あたりまえっちゃあたりまえ
んなもん作っても時間と金がかかるだけだからね

ジャケット詐欺感

ジャケットに映ってるホラー感あるボスキャラクター全然シナリオに絡んでこねえぞ 少し残念だ

戦闘システムそのもの

斬新ではあるけど面白くはなかった
敵は強くなるけど怪物さんは全く戦闘力上がらないのもつらかった
あと普通の弾幕ゲーは打ち合いになると思うんだけど、怪物さん逃げ回るしかなくて情けない感じがしたのも好きではなかった
ボムとかなんかあれば少し違ったかもね
殴られたら殴り返すってのがゲーム体験として気持ちいいと思う

ネべの種類が少ない

各ステージごとに1種類しか雑魚ネべがいないのは後述する単調さにもつながって辛かった 単純に飽きる
ラストステージのぞいたら全6階だから6種類
低予算ゲーなのはわかるけどもうちょいほしかったな

テンポの悪さ ギミックの単調さ

フロアを徘徊しているネべと遭遇、演出、戦闘、ネべが落とした記憶を見る
この一連の流れ結構時間かかるんだよね 後述するけど戦闘が序盤結構長くてプレイを断念するレベルで辛かった
1階につきネべは一種類、解くギミックも一種類、なのにネべはたくさんいるみたいなのは本当に単調でネべ全員無視することを検討した
またプレイ時間を引き延ばすために遅延を至上命題においてます!みたいなネべがたくさんいるのもNG
時間経過しないと攻撃用のアイテムやギミックが出現しないとかね
まじでふざけんなよ 何も面白くない 二度とやるな

超長時間盤面に残り続ける弾幕の軌跡。当たるとダメージ。感情が無になった


フィールドMAPに存在する障害物
ボタン連打で破壊できるものの時間経過、エリア移動で復活
ネべとの戦闘MAPにも配置されてて2階はマジで糞だった
キレながらプレイしてた

こんなんやらされて面白いと本当に思ったのか?
マリオパーティのミニゲーム見ろよ
連打させて面白いのは10秒までなんだよアホ


一部難易度のバランスがおかしい

っていうか全体的にボスがめちゃくちゃ強かった
それ自体はいいんだけど

2面ボス

軌跡を残す弾幕で行動を制限しつつ接近しながらさらに弾幕を張ってくる
頭おかしいのか?怪物さんを絶対殺す無慈悲な弾幕マシーンかよ

↑の悪質なところは戦闘MAPにボタン連打障害物が配置されてるとこ
死ぬたびにボタン連打やり直したぞこのやろう

4面ボス

画面全部が暗闇で明かりを持ち運ぶ必要がある
ボタン連打障害物があり、明かりを持ったままでは障害物を破壊できないが
明かりを持ってないと障害物が見えない

4面ボスは接触すると即死判定がある壁が常に迫ってきていたので時間にも追われており、一手間違えると即死で弾幕も避けないと死ぬので難しいってよりかは悪質だった
クリアのためにはルートと障害物の位置とか全部正確に覚える必要があり、その過程で無限に死んで無限に連打した
開発者これ自分でプレイしたか?

というかルートを覚えればクリアできるみたいなのは、開発側とプレイヤー側で難易度の認識に大きな齟齬が生まれるってことだと思う
開発側はルートとか解法知ってるから難易度低く見積もっちゃうんだろな
自分でゲーム作るときは気を付けたいね


情報の出し方

ネべを倒すとキャラの記憶が見れるんだけど、知らないキャラの記憶がたくさん出てきたときは本当につらかった
ただでさえ単調な戦闘、時間稼ぎみたいなギミックの戦闘を終えて得られる情報が知らないキャラが知らないことやってるだけってのは戦闘のご褒美としてあまりにも酷だと思う。心折れかけた

また落ちているテキスト(世界観説明)の半分くらいが使いまわしなのもつらかった
使いまわしなら読まなくていいかみたいになるだろ?使いまわすくらいなら配置しない方がいいと思った

あと戦闘後のエピソードに酒飲んで暴れてる回想多すぎ。7キャラくらいいる内の2キャラが酒に溺れてて、くだをまいてるシーン何回見せんだよ
さすがに手抜きだと感じた

経験値とかがないゲームだと基本的に戦闘するメリットがないからプレイヤーにそれ以外のご褒美を与えないといけないのに、得られるご褒美にアル中が飲んだくれてるシーンが結構な割合で封入されてるって何事?
ソシャゲの最低レアリティのカードか?
こっちは金出して買い切りのゲームやってんだぞ


一応のフォロー

でも基本的には面白かったよ
2階全般と4階のボスがあまりにもカスかったけどそれ以外は結構テンポよく進んだしごり押しもきいたから楽しめた
シナリオの盛り上がりも大体そこらへんに集中してたのもよかった

シナリオについてネタバレありの雑感

登場人物が結構みんな重い過去を抱えていて、それでわけあって「搭」で暮らしてる、その背景はネべを倒すことで知ることができるってのは良かった
特によかったのは主人公が何も記憶がない怪物だから、その対比の描写がそこにうまくはまってたと思う

主人公は何度も「辛い過去を取り戻したいのか?忘れた方がいいのではないか?」と住人に聞いていくんだけど、

どんな過去でもうけてめていくよ
どんな過去でも自分を構成する一部だ 辛い過去に涙するのも必要なことだ
人によっては辛い記憶を忘れることは救済ですが、私にとっては絶望なのです
ネべなんぞに食わせなくてもな、酒飲めば辛いことは忘れられるんだよ

みたいな形でなんだかんだ受け止めているのがエモかった
俺も辛い過去は本人に返さない方がいいんじゃないかと何度も考えたけど、でもやっぱ本人に返してあげてよかったなと思えた


「搭」の住人の絵描きのハンナさん。
常にビクビクしていて人によっては刺さりそうなキャラデザだ

またハンナさんが怪物さんに、何か幸せな記憶はありませんか?絵に描いてあげますよ?って聞かれたとき怪物さんは記憶がないって答えるんだけど
頑張って思い出そうとしてようやく振り絞ったのが
「人間から逃げて山にこもっていた時、見つけた山小屋の中でおじいさんが孫に楽器を演奏していた風景」 っていう答え
それに対してハンナさんがとても素敵ですねって肯定してくれたこと
シナリオクリア後にハンナさんがその絵をプレゼントしてくれたこと

これすごい嬉しかった 
怪物さんのことなのに自分のことのように嬉しかった
新しい幸せな記憶出来て怪物さんよかったな


あとラスボスのイデオロギーもよかった

ラスボスの動機は自分の過去の行いに耐え切れず全ての後悔をなくすこと
そのためにすべての記憶を奪うこと?(自分はそう解釈した)

そのラスボスに記憶のなかった怪物さんが重い過去を受け入れている「搭」の住人と触れ合うことで自分の意志でラスボスに立ち向かえるようになるっていう構図がすごいよかった

怪物さんは記憶がないから行動の指針がなくてずっと流されていたり、優しくしてくれたから 食べ物分けてくれたらからみたいな動機でずっと動いていたんだけど、ネべを倒して「搭」の住人の過去を知って人と触れ合って、苦労して人と仲良くなった甲斐があったな~ってすごい達成感があった

というわけでこの記事終わり
長い間ありがとうございました

一応実況してたリンクも張りますが、長いし戦闘が単調なのでお勧めできません

あとマジで2階まだ許してないからな ふざけんなよマジで
4階ボスも反省しとけ 二度とやんなよ

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