「壱百満天原サロメ」という傑物(まもなく100万人→直後に達成)

【追記:20022年6月7日15時25分ごろ、登録者100万人を達成されました。心よりお喜び申し上げます】


 唐突ではあるが、新進気鋭のVTuberのお話をさせて頂く。
 あまり馴染みのない諸兄諸姉はお聞き及びでないことかと思われるが、今のVTuber界隈、いやV(ヴァーチャル)だけでなく生身のYouTuberの人たちにも、当然その視聴者にも爆発的なリーチを見せている異色の存在だ。

 正直、この記述でその魅力・驚異性がきっちりお伝えできるなどとは思えない。ここから先に8,500文字以上の文が綴られているが、読むのがダルいのであればとっととYouTubeに行ってサロメとだけ検索して下さるのがよろしい。それでも読みたければ、どうぞ。一応必要十分な情報は詰めたつもりでいる。

「壱百満天原サロメ」の概要的な説明

壱百満天原」と書いて、「ひゃくまんてんばら」と読む。「壱百」でヒャクである。サロメは、オスカー・ワイルドの戯曲、またその原典となった新約聖書の登場人物から採られた名である。
 人気VTuberを多く輩出している事務所「にじさんじ」に所属している、いわゆる「企業勢」のうちの一人(対義語は「個人勢」である)。
 容姿としてはどこからどう見てもファンタジー世界、あるいはルネサンス期のパリにもいるかどうかという程の「お嬢様」ではあるのだが、本人曰くには「百満点のお嬢様にあこがれる一般女性」とのこと(百万点ではない)。しかし口調は語尾に「ですわ」「~しますわ」と付ける、「実はいない系のお嬢様しゃべり」となっていて、くるっくるに巻いた縦ロールの髪型と併せて「生まれつき」なのだという。「一般」という概念がそもそもの成立を危ぶむほどの奇天烈さである。
 年齢非公開だが20代、家族構成は「父、母、本人」だが現在は母のみと同居しているらしい。理想の男性は「お兄様」とのことだが、実際に兄はいないので「想像上のお兄様」ということらしい。んん? 一般とは何だったか。

(念のため、YouTuberというのは動画配信サイトYouTubeにおいてある程度定期的に動画を配信し、視聴者を獲得している人物や集団を指す。配信内容は実に多岐に渡り、オンライン塾講師のようなアカウントなどもある。VTuberというのはVirtual YouTuberの略で、YouTuberの中でもアバター=仮の姿を用いて、主に声だけ当てる形で動画に登場し、配信を行っている人物や集団である。また、リアルタイムのライブ配信を中心に活動する場合は「ライバー」とも呼ばれる。)

 なお容姿・服飾のデザインは(わた)というイラストレータによる。配色は赤と紫が基調で、ゴシック寄りのテキスタイルが施された装束が印象的だ。百万の、満天を埋め尽くす、薔薇の花のような、というイメージだったのかどうかは分からないが、全体で華のある意匠になっているのが見ていて心地よい。

「壱百満天原」が「100万人登録」、その数字の示すもの

 このサロメ嬢が、ものすごい爆速YouTubeチャンネルの登録者数を増やしている。文字通り、前代未聞、空前絶後の勢いなのだ。
 おそらく、このエントリを投稿した日が100万人登録の記念日となるだろう。単純計算で約100万の人間が、アバターを掲げて配信する、言うなれば「リアルタイムで動き話すアニメキャラのような存在をお気に入りとしているのだ。ツイッターのフォロワーも60万人に達している。
 配信済みの動画はごく短い「shorts」を含めて全13本あるが、総再生回数は1889万回を超えている。1本当たりの平均視聴回数がおよそ145万回、最多の初回配信が330万回と、通常ではあり得ない回数となっている。
 ちなみに、デビューは2022年5月21日(土)、初めて配信を行ったのは翌週の5月24日(火)20時~20時30分。
 ほんの、2週間前のことである。

 事務所所属VTuber(ライバー)の登録者数ランキングというのがあり、それを見ると現時点で100万人を超える登録者を抱えるVTuberは、事務所公式アカウントの「ホロライブ」「にじさんじ」を含めても30名
 最多の「がうる・ぐら」(ホロライブ所属)が398万人、2番手が206万人の「森カリオペ」(同)で、ほぼダブルスコアで引き離す「一強」となっている状態だが、それでも31位からは2ケタ万人である。

 にじさんじ所属に限って言うと、最多の「葛葉(くずは)」が130万、次いで「にじさんじ」公式が104万、「(かなえ)」が101万で、壱百満天原サロメを除くとその次が「月ノ美兎(つきのみと)」で87万5千となっており、事務所公式アカウントを除けば壱百満天原サロメは第3位になっているのである。なお月ノ美兎は2018年から長らくにじさんじ不動の1位だったが、急伸した葛葉に2021年3月に取って代わられた。また葛葉と叶は「明らかな男性VTuber」としては他の追随を許さないレベルのトップランカーである。

 こうした数字が一般的に見て大きいのかどうかについては考察から除外するが、そもそもがVTuber全体を見るとなると、YouTube上で7万近いアカウントが登録されているので、その中での30名というのがどれだけ尖ったヒエラルキの上にいるかという点については論を待たない。

壱百満天原サロメ」は、初めて世に出てから2週間で、そのトップ30の中に食い込まんとしている。おそらく、その後も数字は順調に伸びてゆくだろうと推測する。
 参考までに、芸能人YouTubeアカウントの最速100万登録達成は「」の28時間。次いで「佐藤健」(3日)、「江頭2:50」(9日)、「手越祐也」(11日)、「二宮和也」(18日)となっている。14日で100万に到達すると、二宮を超える勢いということになる。

 数字の話は、とりあえずこれまでにしておこう。わかりやすいデータとしては、十分に示せたはずだ。

 このエントリで伝えたいのは、その勢いがいかに納得できるものであるか、という点である。

壱百満天原サロメ伝説(抜粋)

 この2週間で、「伝説」がいくつか生まれている。すべては語れないので、ごく一部だけでも紹介したい。

 最も強烈なのは、「初回配信で見せた個人情報」、とりわけ世間をざわつかせた「胃カメラの画像」であろう。本気かネタかという野暮な当て推量はさておき、行動としての突飛さで視聴者を唖然とさせた。その理由は、「わたくしのことを皆様によく知ってもらいたいから」という、理由付けとしてはまあまああるだろう言葉で語られたのだが、しかしまず出してくるものがどうにかしている
 胃カメラ以外の個人情報というのは、つぶさに見ると「よく作り込んだネタ」であるのは明白なのだが、その内容も「住民票」「履歴書」「番号カード」となっていて、「通常の感覚」を大きく外したポイントで「攻めて」きている。ほんの数秒、画面に映し出すためだけに、それを用意した……と考えると、ブッ飛び具合の片鱗を感じられるものと思う。しかも本人は「真剣に考え抜いた結果たどりついた答え」だったと。いや、そうはならんやろ。
 そしてお約束の流れとして「今後の配信スケジュール」という告知を出すのだが、その内容が「1週間ほぼ『バイオハザード7』」。途中に「みじかいゲーム」とだけ書かれた日が1日あるだけで、翌25日(水)から次週5月31日(火)までの6日を同じゲームの実況配信で占めるという、VTuberの「お作法」をガン無視した流れで「界隈に馴れた視聴者及び配信者」達の度肝を抜いた。しかも本人曰く「ゲームは下手」「ホラーは苦手」という。どうしてそんな茨の道を歩もうとしたのか。

 そして明くるゲーム配信初回。
 サロメ嬢は予定通り「バイオハザード7」を初見でプレイするということで準備をしていたはずだったが、誤って続編にあたる「バイオハザード VILLAGE」を購入・ダウンロードしていたことが配信時間直前に判明したらしく、改めて「7」をダウンロードしている最中に配信開始時間になってしまった。ゲームとしてはデータも大きめで、ダウンロードにもそこそこ時間がかかる。つまり、配信内容であったはずのゲームそのものを「始められない」という状況。
 そこで機転を利かせ、取り出してきたのが「日本地図」。いわゆる白地図というもので、都道府県だけが区切られているものだ。それで都道府県を埋める「テスト」を自分に課すことで、ダウンロードにかかる時間を埋めようとしたのである。その発想を瞬時に繰り出してくるのは秀逸だった。ただし、その実際に埋めた都道府県名は「普通にコテンパン」だった。わからない所をまとめて「デッドスペース」と呼んだり、「ここは長いから長野県!」と自信をもって新潟県に書き込んだあと、佐渡島の存在に気付いて「これは……長野のこども?」と言い放ったり。鳥取と島根は隣り合っていて「仲良し」なイメージを持っていたらしいが、書き込んだ先は佐賀と長崎だったり。まあ、都道府県の正確な位置なんて知らない人は知らないでいいけど、それを「8万人が見ている中でやってのける」というのは尋常じゃない。
 ようやくダウンロードも終わり、ゲームシステムの細かな設定をして、いざプレイ実況に入るのだが、途中でさらりととんでもないことを言い出した。以下、おおよその要旨。
「(古い廃墟のような家の中で中身の腐った鍋を覗くシーンで)皆様って、腐らせたことございます? わたくしお味噌汁を腐らせたことがありまして、腐った液体って手につくと全然ニオイが取れないんですの。洗ってもとれなくて、歯磨き粉とか使うといいっていいますけど全然取れなくて、それで、おしっこをかけたんですのよ。アンモニアってなんにでも効くって言いますでしょ? もう全っ然とれなくて、気がどうにかなってしまいそうですわーってなって、それでおしっこをかけてみたんですの。そうしたら、取れたんですのよニオイが! ですから皆様、腐ったものが手についたときはおしっこがいいんですわ!
 ……そういうのは、通常「墓まで持っていく」系の話じゃないのか。
 ホラーゲームをやりながら、廃屋を探索しながらする話じゃあないんじゃないか。
 気がどうにか、なってたんではないか。既に。いやむしろこっちの気がどうにかなりそうなんだが。
 等々、色んなツッコミが可能かと思う。ものすごいポテンシャルアビリティを、なんだかよく分からないうちに見せつけられたのである。

 2日間で、これである。
 この時すでに、「おハーブですわー!」等の名言も生まれている。これはゲーム内で体力回復薬を作ることのできるアイテム「ハーブ」を発見した時に嬉々として声高に言っていたのだが、リアルタイムで視聴者が投稿できるチャット欄で「笑う→笑→Wara→w(頭文字)→(wを草の生えている様子に見立て)草生える→草」と変化したネット用語に「草→おハーブですわ」の進化を付け加えた形で使われ始めていた。
 また視聴者がチャット欄や動画に対するコメント欄に書き込む際、「ですわ」口調を使うようになっていた。一種のミーム感染である(簡単に言うと「いつの間にか使ってしまう流行語」のようなもの)。
 この「ですわ」口調は海外の愛好家たちにも広まり、英語でも文末に「desuwa」と付加することで「ojou-sama」の言葉として認識できるという便利なツールとしても使われだしている。また、Youtuberやライバーが「ですわ/desuwa」を使うことで、壱百満天原サロメの配信をチェックしていることを示す暗黙の了解のようにもなっている。
 そして、伝説的な事柄はまだまだあるのだが……、ネタバレ要素も多分に含むので差し控えたいし、そんなことするくらいなら直接配信動画を見に行ってほしい
 とりあえず「トラックからの翌日」と「冷凍庫の一件」、「極限状態からの一転攻勢」、そして「スーパーチャット解禁日」は是非とも押さえておきたいポイントだ。

 一応、「スーパーチャット解禁日」だけは触れておこう。
 YouTubeの収益化システムで、一定条件下での収益化審査が通ると動画に広告が付き(視聴者がYouTubeプレミアムに加入すれば付かなくなるらしい)、そうしたものを原資に再生時間や再生数に応じた報酬が発生する。それに加えて配信動画のチャットやコメントで「投げ銭」「おひねり」のようなことをできるようになるのだ。これをYouTubeでは主に「スーパーチャット」(略して「スパチャ」)と称している。
 サロメ嬢の収益化達成直後の配信は初の「お雑談」ということで、ゲーム実況なしで「初配信についての振り返り」を中心にお話をするだけという配信内容となった。視聴者はここぞとばかりに沸き立ち、「祝・収益化!」「初めてスーパーチャットします」「おハーブですわ!」等のスーパーチャットが溢れ返り、集まった金額はおよそ540万円。蓋を開けたら「その日1日のスーパーチャット額の世界ランキング1位」になっていたらしい。

「実働12時間」でこの成果

 とまあこの調子で、現時点までで2日の休養日を設けたのみで12日間。初回配信が短く、最初の土曜の配信が若干長かったため、おおよその平均配信時間は1時間、つまり配信時間のみで見なすなら、これまでの実働時間は約12時間である。
 その間に、ライブ配信中の同時視聴者数12万人という異例の数字を叩き出してもいる。
 また「お休憩スペースですわ」と題された「2024年5月26日に予定されたライブ配信」が設定されていて、これはYouTubeのシステムを利用した視聴者用のチャットスペースとして活用されているのだが、ここでこの「未来の配信」を「待機」している人数が常に、24時間通して数百人(少ない時でも200人台)いる。チャットは「ですわ」口調で溢れ5分前の発言も容易に追うことができない状況が常態化している。実際にライブ配信が行われている際には1,000人を超える人数で推移することもある(本配信のチャットがあまりにも高速で流れているため、一定数が別ウィンドウを開く等の手段で本配信を視聴しながらチャットを利用しに来るもの)。VTuber・ライバーのチャットでこんなに賑わっている場所は他にはなく、他の配信者が同じようなスペースを設けていても、だいたい無人か、日に何人かが書き込む程度であるようだ。

なぜ、そんなに爆発的に?

 これだけの人間を、国内外を問わず引き寄せているというのは、いくつもの要因があると考えられる。
 まず、事前の話題性
 にじさんじからデビューするライバーというのは、何人かが「同期」としてワンセットで発表されるらしい。が、壱百満天原サロメには同期デビューが存在しない。これは唯一の例だそうで、5月21日に、突如にじさんじ公式ツイッターアカウントから「一人だけのデビュー」が発表され、「このライバーはいったい…?」というコメントが付記された。その唐突さ妙な含みを持たせた内容から、「ネタで誰か既存の所属ライバーがドッキリでもやるのでは」とか「事務所公式アカウントのYoutube登録者数100万人達成記念の企画じゃないか」とか、「実はこうなんでしょ」という憶測がにじさんじファンの間で流れたとか。そのため、VTuberに馴染んでいる視聴者層では噂となっていたようである。

 次に、初配信からの流れ。これは前述の通りで、ここからSNS等を通じて一気に広がりを見せた。

 そして、実はこれが最も強い要因であると考えられるのだが、「配信内容の品質が素晴らしい」。
「百満点のお嬢様にあこがれる一般人」ということなので、いかに「ですわ」口調を駆使してセレブリティをなぞる話法を実践していても、それだけでこんなことにはならない
 ゲーム配信のどれかを一度通して見て、他の配信者のそれと比較してみると分かるのだが、「しゃべり方の抑揚とテンポ」が非常に優れているのだ。言葉遣いは決して上品な訳ではない。「それを目指しているが、庶民的な言葉遣いも混じる」。時として雑な言葉遣いになるのだが、それを「ですわ」口調でまとめることで、鼻につくようなこともなく、かといってお嬢様イメージからかけ離れることもなく、絶妙なバランスの笑いに昇華している。

 また他の配信者にはよくあるようなのだが、ゲーム実況をしているとゲームの局面に集中したり、あるいは思うように進められずに当人の感情が先立ったりするなど、「ダレる場面」が出てくる場合がある。このサロメ嬢には、そうした「ダレる場面」がほぼないのだ。常に視聴者に語り掛けたり、状況を説明したり、ゲーム内の小物や展開から自身の経験談を伝えたり、またはそういう諸々の中にネット上での「懐かしネタ」を織り込んで来たり、「定番のセリフ」を作り出したり……。本人がどこまで意図して行っているのかが不明ではあるのだが、とにかく「飽きさせない」配信を続けてきている。これは1回の配信時間が1時間ないしは1時間半程度と、他のゲーム実況配信者と比して短めの時間で抑えていることも作用しているだろう。
 先述のは配信にとても熱心で、色々なゲームを1度に集中してやり込む状況で配信する傾向にあるらしく、にじさんじ所属ライバーでも群を抜いて多い総配信時間が記録されている。ゲームの腕も相当なもので、そうした面で見る者を飽きさせないという実力もある。それだけ質の安定したゲーム実況を配信しているということの証左なのだが、配信時間についての姿勢で言えば、サロメ嬢と叶は真反対ということになる。
 これは、それぞれの資質や志向等にもよる所が大きいので、優劣などではなく単純に「そういう違いがある」ということである。総じて比較すると、サロメ嬢の配信はコンパクトにまとめられ、内容的にも密度が高いことで「追いかけ」のハードルが低くなっていると感じられる。もちろん、初配信からまだ2週間なのでコンテンツの数自体も少なく、それゆえに新規登録へと繋がる部分もあろう。

 さらに加えて言うならば、その口調と合致した声質も後押ししているものと考える。本人曰く「呼吸が浅く酸素の供給が追い付かないことがある」そうなのだが、そうしたことも関係するのか、全体的に高くかわいらしい声で、聴きとりやすい発声ということもあるものと思う。
 総合的な評価としては、そのアバターも含めて国内外の少なからぬ配信者・視聴者から「かわいい」「cute」とされており、このVTuber・ライバーとしての成功に大きく繋がったものと推測する。

本人だけではなく、波及効果も

 さて、成功といえる部分は、当該配信者のみに収まるものではない
 殊にVTuber、なかんずく企業事務所所属の配信動画については、「切り抜き」という配信内容の一部を抜粋した動画の作成・公開が認められていることが多い。特に配信時間が長くなる傾向にあるゲーム実況動画については、配信後にアーカイブとして通常の公開動画と同様に視聴できる形で残置されることが多いが、長時間の配信をそのまま後から視聴するということは通常難しい。そのため、「切り抜き動画」で面白い・興味深い発言や挙動をしたような部分を中心に、長くても4~5分程度の動画にまとめられ、それを視聴して元動画の代わりとするような視聴者も多い。数人で協働して進めていく戦闘ゲーム等の場合、コラボレーションとしての側面も強く、その「切り抜き」を通じて未知のライバーを知るなど、新規開拓の切っ掛けにも繋がっている。
 サロメ嬢のこれまでの配信・公開動画でも同様に「切り抜き」が作成されているのだが、上述したように「配信内容としての密度が高い」(これを指して「撮れ高が高い」とも言われる)ためにその切り抜き動画の数も多く、存在認知の拡散が早くなっていると言えよう。また他の配信者も多くがサロメ嬢の存在や配信内容に言及しており、その切り抜きも多数作成されている。まずほとんどが「見たよ、すごかったね」と「胃カメラ・個人情報」の件に言及し、その上で「すごい」「かわいい」「毎秒面白い」「ですわ~がクセになる」等とおおむね絶賛する内容になっている。これが国内外問わず広がっている。いかに有名事務所所属とはいえ、無名無実績の配信者がものの2週間で100万人登録という驚異的な「伸び」を見せる異例の事態となっている背景には、こうした要因も潜んでいる。またそうした切り抜き動画も総じて再生数が通常より多く、とりわけ壱百満天原サロメ専門切り抜きと称するチャンネルやにじさんじライバー主体の切り抜き配信チャンネルも連動するかのように登録者数が増えている様子が見て取れる。まさに「乗るしかない、このビッグウェーブに」状態である。

図にしてみると改めですごい

 ここで、ひとつのツイートを掲載させていただく。
 本当に、これだけで物凄いことなんだと思える、簡略な図である。
 日付が10日前なのだが、即ち初配信から3日後のものだが、もう笑うしかない驚くしかできない
 グラフ右側に並ぶ顔のうちの、上から3番目にいるのがサロメ嬢だ。

 この時点で32万7千人。今は、その3倍を少し超えたところである。
 右下から生えている、ほぼ垂直の棒(本当は折れ線)。これが、もう高さ3倍に達しているのである。この時点で東京タワーだとすると、その上にスカイツリーを継ぎ足してもまだ届かないのである。2022年6月7日14時現在、99万3千人
(タイトル直後に追記した通り、この約1時間半後に100万人に到達)

 上記ツイートの前日辺りに見かけた文言で、今となっては「おもむろに頷く」内容を見かけた。その一言を引用して、このエントリを終えたいと思う。長文をここまでお読みいただき、ありがとうございました。


「壱百満天原サロメの出現で、すべてのVTuberは過去になった。」


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