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【2023年最新】PMP(PMBOK第7版)取得の道のり②
受験資格を得た後、独学でやったこと
前回の記事では、PMP受験に向けて必要な以下2点の説明をしました。
①プロジェクトマネジメントの経験年数
②35時間の公式なプロジェクトマネジメント研修の受講
本記事では、上記①・②を終えた後、具体的にPMP対策でどのような独学を行なったか記載します。なお独学だけで筆者はAbove Targetに達することが出来ました。
まず私は2022年11月ごろにPMPの受験資格を得て、そこから仕事や私用で忙しくしばらく数ヶ月PMP試験対策を放置していました。年明けから仕事が落ち着いてきて、2月から1ヶ月程度の対策として以下①〜③を行いました。
①市販テキストを1周する
②1問1答をする
③PMPのYoutubeチャンネルを見る
その後、直ぐに3月にPMP試験を受けたかったのですが、年度末のせいか、試験会場が全く空いておらず…、泣く泣く4月初旬の平日に有給取得して受験をしたスケジュール感でした(ちなみに3月は仕事が忙しすぎて何もPMP対策をしていないです)。それぞれ①〜③について説明していきます。
①市販テキストを1周する
私はUdemyで動画を視聴(しかも英語)しただけだったので、実質的にはテキスト演習をしながら、キーワードや概念を理解して、知識を定着させていきました。その際、PMBOK第7版に対応した日本語のテキストが少なく、非常に困ったことを覚えています。独学者に定番の赤本(PMP®試験合格虎の巻)を最初購入しようかと思ったのですが、2020年発行が最新版で、PMBOK第7版に対応しておらずでした。そのため別の本を探しました。
そこで私はちょうどPMBOK第7版に対応した、PM教科書 PMP完全攻略テキスト PMBOKガイド第7版対応 改訂版を購入しました。Amazonのレビューが少なかったですが、PMPの概念・歴史も載っていて分かりやすかったです。ただ問題演習をしたい人には物足りないかもしれません。
他方、この本が良かったところは「PMPは過去に出した問題を使い回すため、PMBOK第7版になって新傾向になったとはいえ、第6版の時の予測型(ウォーターフォール型)もしっかり抑える必要がある。」といったニュアンスのことが書いてあったことです。
PMBOK第7版及び最新のPMP試験では、①人、②プロセス、③ビジネス環境が試験区分(主な内容)になるのですが、「②プロセス」ではアジャイルの話ばかりではなく、ウォーターフォール型の話も出るため、第6版の内容をおさえておく必要があるというところがミソでした。ボリューム的にもそこまで多くなく、お酒を飲みならがらダラダラ1日1時間勉強しても、1週間くらいで終わるボリュームで、個人的には取り組みやすかったです。
②1問1答をする
上記①で、まずPMP対策の本を1冊は勉強したのですが、それだけだと不安であったこと、またPMP試験の受験料が高いこともあって「1回だけで合格したい。もう少し問題演習したい」と考えました。
いつも通り、検索して色々と比較したのですが、私はJPS社の【第7版/新試験対応】PMP問題集+模擬試験を受講しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1681646352652-XvbyGmn9hZ.png?width=800)
なお私はeラーニングの動画付きのセットを購入しましたが、結局見ていない(動画は淡々と文字を読むだけで費用対効果が悪かった…)ので、問題だけ解けるコースの購入がオススメです。PMP対策の1問1答は沢山ありますが、他のPMP試験対策の無料サービスにありがちな
・答えが間違っている
・解説は必要最低限しか書いておらず、調べる必要がある
・最新トレンドに対応していない
は嫌だったので、本講座について数万円でしたが支払いました。「合計801問を解けるし、PMP試験に不合格してもう一度受験する費用を考えれば、致し方ない出費かな」と割り切りました。
私はPMP受験にあたって「PMBOK第7版に対応したPMP試験は暗記で対策できない、シチューション問題が多い」と周りから伺っていたので、本講座で試験の感覚を掴み、かつドメインごとに演習できること(人・プロセス・ビジネス環境)は良かったです。最終的にこの講座で用意されている模試×2回を受けて7〜8割が取れたので「まぁいいか」と思い、PMP試験に申し込むこととしました。
なお不満点として、解説資料はダウンロード出来ないので数万円する講座にしては不親切だなと思いました。また実際の試験の方が、模擬試験より簡単だった気がします。ちなみに英語が厭わない方はわざわざ数万円出さずとも、以下のKindle本(Kindle Unlimitedなら無料)を解いてもらっても良いかと思います。
③PMPのYoutubeチャンネルを見る
勉強対策というより、気分転換に近いですがw、私は以下のチャンネルの動画を数本を見ました。
![](https://assets.st-note.com/img/1681647245591-Y49Ku1aN3G.png?width=800)
個人的には話している内容より、チャンネルの話者の方のテンションが非常に高い点が終始気になってしまいました。ただ日本語でPMPに関して無料で情報発信されているものが現状少ないので、このように情報発信してくださる方、また動画コンテンツの中身はとても有益であると思います。
特に良かったのは、日本のPMP協会の重鎮である方へインタビューした内容でした。
【神回】第7版対応 参考書の著者にPMP受験勉強法をきいてみた!/PMP/PMBOK/プロジェクトマネジメント
![](https://assets.st-note.com/img/1681647484217-6FGtsF5PfH.png?width=800)
【神回】第7版対応 参考書の著者にPMP受験勉強法をきいてみた!
/PMP/PMBOK/プロジェクトマネジメント
インタビューを受けている方は本ブログの①で紹介した本の著者の方で、ネットでPMPについてググった時に頻出した「PMPイズム」といった考え方、またPMP試験の最新傾向であるシチュエーション問題をどう解くか、といった考え方の導入にとても役立ちました。
これから受験される方へのアドバイス
PMP試験については、既に専門家からのアドバイスが世の中に出回っているので、改めて私がいうのも差し出がましい気はしますが、今回のPMP受験対策・合格して感じたことを最後に記載します。
私は「PMPだから特殊なフレームワークを暗記して全て空で言えるようにする」のではなく、「PMとしてどう問題に対処すべきか」を問われる試験であることをまず認識した方が良いと思いました。特に昔に受験された方と現在の試験トレンドは全く異なり、例えば、過去に頻出されたという、スケジュールの進捗・コストを計算する問題は私の場合1つも出ませんでした。
そのため、プロジェクト運営を行うにあたって必要最低限の各ドメインの知識(例:プロセス(予測型、適応型、ハイブリット型))の仕組みを知り、
PMとしてメンバーが働きやすい、また自立して動けるよう、成長する機会・環境を提供すること。※サーバントリーダーシップの考え方ですね(部下に指示や命令を出せるからリーダーなのではなく、部下の働き易さ・成長・自己実現のためにリーダーは奉仕する。結果リーダーはチームを先導出来る、という考えです)
プロジェクトで問題が起きたら、直ぐに決断するのではなく、まずは当事者・ステークホルダーとコミュニケーションをとり、問題の本質を特定した上で適切なアクションを起こすこと。
この2点を意識していれば、シチュエーション問題はほぼ解けると思います。
繰り返しになりますが、「〇〇の時はA」という答えを暗記する受験対策をするのではなく、「〇〇という状況があった時、4つの選択肢の中で最適な対応は何か」といったアプローチを行えるように用語・知識を定着させることが大切だと思いました。
実際、本番の問題を解いてて思ったこととして、選択肢を相対的に比較すると、そもそも関係ないキーワード・アプローチが記載されている設問が2つくらいあり、それを除くと残り2つの選択肢になります。そして残り2つに選択肢を絞り込んだ後は、どちらがシチュエーションに対して適切なアプローチかを相対的に考えれば、自ずと絞り込めました。※以下、イメージ。
問題例
あなたはXXXのプロジェクトマネージャである。YYYプロジェクトを無事に終え、アウトプットをステークホルダーに共有したところ、ステークホルダーが満足していない様子であった。PMとしてどうすれば良かったか。
選択肢
A:アウトプット報告に、当該ステークホルダーを呼ぶべきではなかった
B:当該ステークホルダーをレトロスペクティブに呼ぶべきだった
C:hogehoge
D:hogehoge
あくまで、上記は問題例です。選択肢を見たところ、AはPMとして論外なので外せます(結構、キテレツというか明らかに可笑しいアプローチが選択肢に含まれていることもあります)。
そして次にBの選択肢も可笑しいので回答候補から外せます。なぜならレトロスペクティブとは、アジャイル開発にて、スプリントが終わった後、メンバー内で振り返り、次のスプリントを上手くするために開催するものなので、今回のステークホルダーの話とは別だからです。
結果、残る選択肢C・Dでどちらのアプローチを取るべきか相対的に判断できます。
上記のようなシチュエーションに対して、残り2つの選択肢に絞った上で「PMとして適切な意思決定・対応は何か」を考えるのがおそらくPMPイズムと評されているのだろうな、と筆者は理解しています(間違っていたらごめんなさい)。
そして、この勘所を掴むには、何も高額な研修を受けずとも、適切な回答説明がされているPMP対策の問題をしっかり解いて、誤った際はなぜ自分の考えがダメだったかを少しずつ直していければ、自ずと感覚が掴める=正確の選択肢を選べるようになると思っています。
以上、長くなりましたが、私のPMP独学対策のまとめでした。これから受験される方に向けて、何か役立つ情報があれば幸いです。また最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございました。
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