in ベトナム パート2
飽きた。今日でちょうど1週間。もう少しで折り返しというベトナムライフですけど、周辺の探索には飽きた。だからチャリこいで自分の行動範囲を広げることにした。
ベトナムは圧倒的に原付が多いので、それに交じってチャリをのる。ゲストハウスのオーナーが貸してくれたチャリは日本だったら小学生が乗るようなサイズ(24のシールが貼ってある)で安っぽい青いデザインの、要するにボロボロのあまりもの。勿論チェーンはサビまみれでこぐたびにバキバキ鳴るしハンドルはデフォルトで右に曲がっている。タイヤの空気は不十分だけどギリギリパンクはしていない。
そんなチャリでクラクション鳴り響く戦場のごとき街中を蹂躙した。何台もの原付に交じって小学生用のチャリに乗った23歳男性というのは日本じゃ考えられないだろうけど、野菜でいっぱいの籠を背負ったおばさん、脚立を片手で持ちながら運転するお兄さん、ノーヘル5人乗りもいるから、あながち私だけが異色では全くなかった。ただ怖かった。それだけ。
サンドイッチが馬鹿美味い。フランスの植民地だったことが関わっているのかどうかはわからないけど、結構どこにでもパンがある。それで、屋台のサンドイッチ屋が繁盛していてマジでうまい。コッペパンを半分に割いてその間に肉とかソースとか目玉焼きとか挟んでるやつ。カレー風味のやつとかケバブっぽいやつがあってまだまだ発掘できそう。結局私のチャリデビューは屋台を4件くらい回って終了。
宿舎を中心にドラクエみたいな感覚で世界を広げていくのは楽しい。ここでコーヒー飲めるのか、ここでビール買えるのかと発見していき、自転車、レインコート、ヘルメット(原付二人乗り用)、帽子と装備を増やす。何人かの顔見知りができていろいろ教えてくれる。それが面白くて楽しいんだけど、奈何せん雨季で毎日雨降ってるから基本憂鬱。多分ベトナムの奴らはいちいち低気圧で頭痛がどうとか警報で学校がどうとか言わないんだろうな。ベトナムでそんなこと言い始めたらキリない。
健康の基準を下げて体調不良じゃなくす、という技は私も結構使う。というか、今私がベトナムを楽しめているのは基準を圧倒的に下げているからである。「なんでも笑って楽しんであげますよ!」というマインドである。だから部屋の中にクモ、ガ、トカゲ、アリがいても文句言わずに寝るし、ドアに穴が空いていても(ぜって―ここから入ってんだろ)クレームはいれない。多少下痢でも、こんなことでは寝込まない。ご飯ははっきり言っておいしくないしハエがぶんぶん飛ぶ中食べるのはやっぱり嫌。でもそんなことばっか言う文句多いやつが一番嫌いだから、楽しめている。これは私の美徳である。
そんなわけで自分の行動範囲を広げつつ、食のレパートリーを広げつつ生きている。フォーとか米とかよりもサンドイッチに助けられるとは思わなかった。次は何に助けられようか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?