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なんでそんなにデザイン作るの?

皆様はジコマンキングのSUZURIをみてこんな事を思った事ありませんか?

「なんでこんなデザイン作ってるんだろ?」

ジコマンキングの商品数はSUZURIだけならもう50デザイン以上あります。しかしその中の商品が全てのお客様の求めるクオリティで提供しているかといわれたら、答えは「NO」です。

今回はジコマンキングがなぜ色んなデザインを作るのか、それを記事にしてみました。

①ジコマンキングの過去

ジコマンキング、こう見えてかなりの完璧主義でした。10人がいたらその10人を納得させないとダメだという気持ちに駆られるなんて日常茶飯事。とにかく小さい失敗すらも許せない、そんな人間でした。その真面目さは異常で、大学内でデザインのコンテストがあったのですが、最優秀賞が欲しかったのでゼミの飲み会参加を断って制作作業をしてたくらいです。(まぁ、結果に納得はしていない部分はありましたが、最優秀賞はもらえました。)

デザインにとにかくストイックだったジコマンキング、そんな彼はデザインに対してこんな固定概念がありました。

「どの人間も科学的に証明され、洗練されたデザインに対して好感を持つ!」

これどういう意味かといいますと、デザインというのは視線誘導や文字の配置など決まった型のようなものがあります。それを守れば基本売り物になるという考えです。はっきり言えば、間違ってはいないんです。でも、この理論が覆る出来事がありました。

②はじめてのパンフレット案件

ジコマンキングは学生の頃ベンチャー企業で臨時職員として働いていたことがあり、その時にパンフレットデザインの案件を任せられました。(もちろん完全にひとりでやる訳ではなく、上司の方のサポートもありました。)

完成したパンフレットの原案。田舎の大学とはいえ、大学内では指折りのグラフィックデザイナーと自負していたジコマンキング、パンフレットデザインは中々の出来でした。もちろん上司も褒めてくれて、この案件は余裕で終わると思っていました。しかし後日クライアントからこう連絡をもらいました。

「デザイン、一新でお願いします。」

要するに全部やり直しですね。ジコマンキングのプライドをズタズタに引き裂かれました。決してダメとは言われませんでしたが、そのやり直しが覆ることもありませんでした。結局その後注文を聞いてやり直しに入りましたが、1人では到底無理で上司のサポートあってようやく完成させました。自分の性格上、完璧だと思っていた部分が崩れるとひどく落ち込む癖がありました。上司からは「今回が案件として初めてなんだし落ち込むことはないよ。でも相手の求めてるニュアンスとかもっと読み取れたらいいかもね。」といわれました。優しい上司で本当に良かったと思った出来事でした。でもジコマンキングが今まで培ってきた知識や経験が通用しないとなると、沈んだ気持ちになるのも無理はなかったです。

③この案件で思ったこと

「俺のデザインの何がダメだったんだろう。」

頭の中でずっとこの言葉が渦巻いていました。案件が終わって考えてみれば、社会人相手にデザインを提出したのはある意味これが初めてでした。今までは学校のポスターやパンフレットなど学内の仕事が中心でした。先ほど書いたデザインに関する固定概念の部分を守って喜ぶのは、私にデザイン制作を依頼した先生方です。そりゃそうですよ、教えたことを忠実に守っていい作品作っていれば誰に頼んでも良かったんです。そういった周りにちやほやされ続けた人間が、一般のお客様の相手なんぞ出来るわけがなかったんです。

「いいものは作れても、応えられない人間」

多分こんな感じだったんでしょう。

④ロゴ作ってよ!

その直後ぐらいに、友人からロゴマークの制作を依頼されました。なんでも同人ゲームサークルの新しいロゴが欲しかったそうです。もうその時には自信の喪失が尋常ではなく、適当に終わらせようとしてました。作ったロゴマークは、多分今まで作った中でも、さほどクオリティの高いものではありませんでした。なんかいわれたらすぐやり直そう、その程度で考えていました。でもロゴマークのをみた友人から自分の中では信じられない返答が返ってきました。

「スゲェカッコイイ!ありがとう!」

驚きを隠せなかったです。その後友人と話しをした時に、「やり直ししてもいいんだぞ」といいました。そしたら彼は「気に入ってるから、このままでいい」と言ってくれたんです。嬉しいことに、現在もそのロゴマークを自身のツイッターのプロフィール画像にしてくれているほどです。

⑤心境の変化

この一件があってから自分の今までのデザイン活動を思い出してみると、「認められる為に完璧なものを作る!」という感情がいかに強かったのか思い知らされました。でもその思っていた完璧は誰も望んでおらず、ただ自身を苦しめているだけに過ぎなかったのです。そしてデザインは科学的に証明された部分も必要ではあるが、人の好みや感受性によっても作品の価値は大きく左右されることを知りました。そしてジコマンキングはある決断をしました。

「すべてに応えようとすることをやめよう。」

今までデザインする時は全ての人に全力で応えようとしました。でも結局応えられないことだってあるし、応えたつもりないのに応えちゃったなんてことがありました。自分の持っていた固定概念もひっくり返ったのにこれ以上意地を張る必要はもうないと悟りました。応えようとするあまり、行動する勇気がなくなるくらいなら、変なプライドは捨てることにしました。

人なんて価値観みんな違うんですから!


⑥ジコマンキング流のスタイル

どんなに頑張っても、才能があっても、努力しても、運が良くても、出来ないものは出来ない!

多分こういう言葉を使うと、めっちゃ叩かれます。(物理的にじゃないよ。)

でも人間「好み」という言葉がある時点でデザインやイラストで全ての人に応えるなんてことは多分神の領域に入らないと無理です!

「やれば出来る!」なんて相手に対しての「無責任」です!(俺本当にやれば出来るって言葉大嫌い!それだけだと根拠ないもん!)

じゃあジコマンキングはどうしてんだよ!

「出来ることを出来るだけやってんの!」


今まで学んで来た事、経験した事、作ってみたいなっていう感情、その他もろもろを出し惜しみせず商品作ってるだけです!

それこそ「自己満足」ではないかという人きっといます。私に限らずいると思います、このまま続けても「自己満足」なんじゃないかって。

でもそれは「全てを相手しようとしているから」そう思うのではないでしょうか。

自分にストイックなのは結構です。でもそういった感情から生まれた作品が、もし自分の思い描く成功ではなかったら、あなたはもっと傷つきますよ。

(ジコマンキング、まだ22歳です。念のため。)


⑦まとめ

全てに応えず、出来るだけやる!

ジコマンキングが一番大事にしている事です!

付け加えるなら、

他人のために自分を殺さない。


作品作りに手を抜けといっている訳では決してございません。でも自分の心を殺してまで進んでもし止まってしまったら、途中までついて来てくれたお客様やファンを悲しませるだけですよ。

私もかつてそうだったから言える事です。

作品作りに迷っている人、自分の行動に自信が持てない人、あんまり相手にされず悲しい人、たまに後ろ見てください。

ちゃんといるじゃん!

自分について来てくれる人!





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