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セッティング1分!授業を自撮りするための撮影機材

この記事では、授業を自撮りするメリットと撮影機材を紹介します。

「国語の神さま」が教えてくれたこと

授業を自撮りしているという人はどれくらいいるでしょうか?
昔「国語の神さま」と呼ばれ、公開授業をすれば全国から人が集まる有名な先生に
「どうしたら授業が上手くなりますか?」
と質問すると、
「年1回の研究授業に力を入れるより、週1回、授業を自分で撮影し続けてごらん」
と言われました。その先生も若い頃から授業の自撮りを続けてきたそうです。

自撮りをするメリット

自撮りをしてみると、その効果はすぐに分かりました。
「説明に無駄が多い」
「テンポはもう少し速めの方がいい」
「声は低くした方が聞きやすい」
「今の間は最高だった」
など、審査員のように自分の授業を採点することで改善点をたくさん発見することができます。
私はいまだに授業を見返して
「こんな下手くそな授業をしていたのか」
と毎回反省の連続ですが…

自撮りを続けると「客観視」も身につきます
今の授業が子どもからはどう見えているのか、どう感じているのかを、メタ的に分析することで、客観的に自分を捉えることができます。

また自撮りを続けていると、子どもが何を感じているのか、言葉にしなくても漫画の吹き出しのように感じることができるようになりました。

このように、自撮りをするメリットはたくさんあります。
「年1回の研究授業よりも週1回の自撮り授業の方が授業力が向上する」というのは、間違いありません。
ただ、いざ授業を自撮りしようと思っても、セッティングなど手間がかかります。
毎日余裕のない中で、この手間が、授業の自撮りをしない1つのネックとなっているのではないでしょうか。

そこで、今回は1分でパパっとセッティングができる撮影機材を紹介します。
これから自撮りをして授業力を伸ばしたいという方や、機材を見直したいという方の参考になれば幸いです。

4つのこだわり

いろいろ試してたどり着いた私のベストな撮影道具がこれです。

こだわりのポイントは4つ

・分解ができること
・高さが120cm以上伸ばせること
・iPadを乗せられること
・声を拾えること

「分解できる」理由は、机の引き出しにしまうためです。
以前は、三脚やビデオカメラを使っていましたが、置き場所に困っていました。
教室に置くと場所を取るし、子どもがぶつける危険性もある。
かといって、別室で保管すると利便性が下がる。
そこで、机の引き出しに入るくらいミニマムなものを探しました。

また、よく売られている自撮り棒は、高さが80cmまでしか伸ばせません。
集合写真などあらゆる用途に対応するには、子供の目線の高さ(120cm程度)が必要です。

そして、iPadも乗せられること。
撮影は、ビデオカメラではなくスマホを使っています。
ただオンライン授業などでは、iPadを使用します。
そのためiPadの重さに耐えられる機材であることが条件でした。

最後は、声がちゃんと録音できること。

この変態的なこだわりを叶えるために、探した答えが「パーツごとに買う」という選択でした。


撮影機材は全て組み合わせるとこのようになります。

一般的な三脚に比べ、かなりコンパクトです。
場所を取らないし、圧迫感もありません。
分解すれば引き出しにも入ります。

ここからは、それぞれのアイテムを紹介していきます。

スマホホルダー Ulanzi ST -27

他にもいくつかのスマホホルダーを所持していますが、これが一番気に入っています。理由は

・ホールド感が強く微調整ができる
・縦向き横向きに対応
・質感にチープさがない
・クイックシューマウントがついている

特にマイクやライトをつける場合は、クイックシューマウント付近に調整ネジがついていないタイプを選んでください。ぶつかって取り付けできない場合があります。


ミニ三脚 Ulanzi MT-22

この三脚の最大のポイントは足が伸びること。
三脚は高さを出すと不安定になりますが、
足を長くすることで安定感をアップすることができます。
特にiPadを三脚に乗せる時は、足が長くないとグラついて危険


自由雲台

ミニ三脚と必ずセットで必要なのが自由雲台です。
自由雲台とは、カメラ好きの方以外は初めて聞く人も多いと思いますが、
角度を調整するためのアイテムです。

撮影機材は、「スマホホールド」と「ミニ三脚」と「自由雲台」
この3つがあれば、最低限の環境が整います。

3つを合わせるとこのようになります。

棚や机の上で撮影する場合はこれでも十分かも

これから道具を揃える方は、次のセットがおすすめです。ミニ三脚と自由雲台、さらにクイックリリースという取付けが速くなるセットでお得


自撮り棒(延長ポール)

高さを出すために、選んだのがこれ。一見ただの棒ですが、なんと121cmまで伸ばすことができます。

縮めた状態は30cm。定規と同じ長さなので引き出しにも入ります。
先の3点セットに合わせるとこのような形に。


iPad ver

ここからはiPad用の機材とマイクを紹介します。

まず完成系がこれ。

自撮り棒を伸ばすと計150cm近くに
立った状態でも目線を合わせられます。


iPad ホルダー 

ホルダーを取り付け変えることで、iPad用三脚にも変わります。
パーツごとに揃えると、機材を最小限できるというメリットもあります。

アルミ製で、ホールド感も◎
上のネジで微調整もできます

失敗したiPadホルダー

参考に買って失敗したホルダーも紹介します。
Ulanziのこのホルダーは、微調整ができず締め付けも甘いため、iPadが落ちてしまうことがありました。ホルダーはネジで締め付けれるタイプがお勧めです。

微調整ができずホールド感が弱い

集音マイク

最後にマイクを紹介します。

スマホやiPadの純正マイクでは、教室の雑音も拾ってしまいます。
そのため声が聞き取りにくくなります。

私は授業全体(子どもの発言)を聞きたい場合
授業者(自分の発問や話し方)を聞きたい場合
の2つの目的でマイクを使い分けています。

授業全体の声を聞きたい場合

ゼンバイザーという老舗メーカーのマイクです。
ノイズが少なく、声をクリアに録音することができます。
スマホだけでなく一眼カメラにも使えるので、カメラ用としても重宝しています。

このマイク、評判がよくいろんなYouTuberの方も紹介している神マイクです。


授業者(自分)の声を聞きたい場合

ワイヤレスマイク

自分の声を拾いたいときは、ピンマイクを使っています。
教室の後ろにカメラをセッティングして、ワイヤレスで声を飛ばして録音することができます。

ピンマイクを胸元につけ、受信機をiPadやiPhoneにさすだけなので簡単。

充電はUSB-c
これでセッティング完了、超簡単

ワイヤレスマイクはピンキリです。
ただ最近は、高性能なのに安価なものが増えてきました。自分の声を聞く程度なので、これで十分満足しています。
またこのマイクは、オンライン授業の時にも大活躍しています。

iPhoneで使う場合には、ライトニング用を買うか、変換コネクタが必要です。

以上がこだわりの機材です。

最後に

おそらくここまで読んでくださった方の多くが「高い!」と思ったのではないでしょうか。もしくは、欲しいと思っても奥さんや旦那さんが許してくれないという人もいると思います。

私も「授業を録るだけで、そんな機材いらないでしょ」と妻に反対されました。
そこで、これは家族旅行にも使えると説得しました。
実際にこの機材を旅行等でも活用しています。
ミニマムなので全ての機材がショルダーバックにも入り、重たい三脚を持ち運ぶ必要がなくなりました。
また1分でセッティングできるので、旅先で子どもを退屈させずに家族写真が撮れます。自撮り棒として子どもと撮影したりもしています。

このようにプライベートでも活用することができ、利便性も高いため、授業で撮影するモチベーションも上がりました。

みなさんの「授業力」、そして「家族サービス力」の向上として、この記事が何かの参考にしてなれば幸いです。

それでは、また。

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