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44.[ホワイトな壁]

【世界を眺めるソーキそば屋】

ホント〜に情報が多い世の中。
一昔前なら専門家しか知らなかったような
高度な知識すら誰でも手にする事ができる。
だから
"知っている人" と "知らない人" の乖離は
どんどん広がる一方。

そんな中、若者や賢い人ほど
争いや奪い合いを避けるようになっている。
なぜなら
"結局は損" なのを知っているから。

「奪い合いなんて非効率な事をせず
みんなで楽しみを共有しましょ〜♪
それが自分にとっても効率的だし〜。」
…といったところなのかな。

先に手を出した方が "得" しているとは
とても思えないウクライナの出来事は、
まさにわかりやすい事例として
若者達の目に刻み込まれているだろな。
「あ〜やっぱダメだよね。知ってるけど。」
…と。

だから、
争い事はそ〜っと避ける。
避けるために争いになってしまったら
意味がないから
やんわり…そ〜っと…

そんな若者達を見て
頭の固いおじさん達が思うのは
「やる気が無い」
「そんなんじゃダメだ」
「悔しいと思わないと成長できない」
といったところ。

僕も旧店舗の頃は、
一見覇気の無いように見える
若いスタッフを理解できずに悩み苦しんだ。
がんばってもがんばってもなぜか対立してしまう
白い壁にブチ当たっていた。
たぶん昭和生まれだから…

むかし、多くの男の子達は
競争や戦いが日常だった。
学校でもプライベートでも
ケンカが絶えない毎日。
そして熱狂するマンガやTV番組は
アレもコレもバトル物ばかり。
国民的アニメのドラえもんですら
暴力シーンのオンパレード。

"人より強いか"
"1番を取る人間がエライ"
"みんな同じ価値観である事が正しい"
これらは当たり前すぎる当たり前の事として
刷り込まれてずっと生きてきた。

でもそれって…

まだ豊かではない時代に
強い国作りをする上で必要な政策の名残り、
…つまり前の時代に適したやり方
ではあるかもしれないが、
もう今の豊かで成熟した社会では
逆に損だったりする。

もちろん今でもバトルアニメや
チカラのぶつかり合うコンテンツは
大人気だし、
人間から争いや暴力が無くなる事はない。
ホワイトとブラックは表裏一体。
しかし、今はブラックな行為は
社会的リスクが大きすぎる。

ゴミが散乱したコンビニの駐車場に
たむろする若者達、なんて昔はよく見た光景も
今はもう見る事はない。
クリーンでホワイトが当たり前となりつつ
ある世の中。

競争・戦い・我慢を刷り込まれてきた
僕ら世代にはわかりづらいが…
もうオセロはひっくり返ってしまった!

1番を目指すギリギリの戦いの中で起きた、
ブラックな行為をひとたびSNSで拡散されれば
一瞬で社会的に抹殺される。
例えそれまでにどんなに血のにじむような
努力を重ねてきたとしても。
…だから割に合わない。

それらを熟知している人達は、
ネガティブ・攻撃的な言動はつつしみ
人に押しつけるような事もせず、
無駄な争いも極力避けようとする。

そして、その上で努力をする。
我慢と根性に頼る事なくとも
ちゃんと成果を出してくる。
そんな人達がどんどん増えてきて…

今やホワイト社会の誕生。

そして今は
共有や多様性がキーワードとなる"風の時代"。
なるほど理にかなっている。

今後200年続く新しい時代。

短距離走が得意な人に長距離走のタイムで
マウントを取っても得るものは無い。

実は心の幸せを求めているのに
収入で人と比べても満たされる事は無い。

優越感で満たされるのは一瞬。
しかしそれと引き換えに周りの人を
ネガティブな気持ちにさせる。



…と、若者達との触れ合いの中で
なんとなく理屈がわかってきた。
キーワードは迷信なんかではない。

では、これからうまくやっていくために
どう舵取りすれば良いのか?

一つには、
人にネガティブな影響を与える言動は
くれぐれも慎重に。
なぜなら思いもよらず
増幅して自分達に跳ね返るから。
必要な争いをするのならば、
それはキチンとルールの中で。

逆に、
人にポジティブな影響を与える言動は
数多く表現した方がいい。
なぜなら思いもよらず
増幅して自分達に跳ね返るから。




みんな見てないようで
ちゃ〜んと見ている。

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