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洋館の中で見つけた日記 23 【カラスが鳴いている】
20☓☓年。
研究所にて自分らしさを忘れてしまうP-ウイルスが流出した。
瞬く間にウイルスは蔓延。
世界はポカンハザードに陥る。
ポカンから逃れるため古い洋館に駆け込んだ。
そこである日記を見つけた。
読んでいただき、ありがとうございます。
ポカンハザードの世界で日記を書いております。
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◆カラスが鳴いている
仕事をやめた。
新しい生活。
楽しいとき、何だか不安なときがある。
毎日コンビニに行く。
メルカリで売れた私物の発送のため。
新しい生活が上手くいっている。
公園の道がコンビニに向かうのに一番近い道。
静かにカラスが住んでいた。
通知の件数が減った。
一人の生活。虚しく、不安な気持ち。
用事がなくてもコンビニに行くようになった。
自分何やってんだろう。
カラスが攻撃してくるようになった。
カーカー鳴いて頭すれすれを滑空。威嚇する。
知ってる、子育ての季節だね。
仕方がないので公園の周りの道を通るが彼らはしつこい。
今までの手法は我慢する。
今回は大の便。
ついてない。参ったな。
今度は反対の道を行く。
今までの何倍歩いただろうか。
いつしかそこは海沿いの道。
涼しい風が吹き抜けた。
なんだか気分が軽くなる。
次はどんな未来を描こうか。
外を歩くのに用事は必要ない。
遠くでカラスが鳴いていた。
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