ノバク・ジョコビッチの飽くなき挑戦
みなさんはプロテニスプレイヤーのジョコビッチ選手を知っていますか? 私は中学生の時にプロテニスプレイヤーになりたいなんて夢見た日から、WOWOWでよくテニスの4大大会を観るようになりました。私が大人になっていくにつれて応援する選手も代替わりをし、大学を卒業後には、ツアーファイナルで彼をよく見かけるように。個人的にはラファエル・ナダルのファンだったんだけれど、私は勝手にジョコビッチと自分を重ねて見ている節があった。だから彼のプレーから目を逸らすことができなかった。それは試合中に感情をコントロールできないところだった。
今でさえ、5人目の生涯ゴールデンスラム達成者としてその偉業を讃えられているけれど、私が試合を観ていた当時は“準優勝の常連”といった印象が強かった。こんな風に書いていながら、私はジョコビッチを尊敬していたし、もちろん応援していた。(※グランドスラム、生涯ゴールデンスラムとは選手生活を通じて、世界4大大会である全豪・全仏・全英・全米オープン全大会優勝、並びにオリンピック金メダル獲得を成し遂げること。)
いつもあと一歩のところで優勝を取り逃がしていた彼が、グランドスラム優勝回数最多の24勝、また生涯ゴールデンスラムという偉業を成し遂げられたのは食事の改善だった。家族がピザ屋を経営しているという彼にとって、小麦は身近な食材の一つ。けれどある栄養士との出会いがきっかけで、グルテンと乳製品の過敏症だということがわかる。そこからジョコビッチはグルテンフリー生活を開始し、その効果を実感することとなる。
私もこの目で、画面越しの彼のプレーを観てきたからわかる。彼の取り組みがどれほどの素晴らしい功績をもたらしたのかが。
自分が複雑性PTSDと診断されてから、信頼している診療所の先生から度々グルテンフリーを勧められていた。
「本当はビーガンが1番いいんだけど、いきなり全部抜くってなると続かないからね。」
と、食事改善が私の症状を軽くする手助けになることを優しく説明してくれた。この時悩んでいた私の背中を押したのが、変貌を遂げたジョコビッチのプレーだった。
今私は、一度は途中で切り上げたグルテンフリー生活を再開している。その理由を説明する必要はないとは思うけれど、私はこっちの私の方が好きだと思うからだ。100日投稿、おはよう短歌、そしてエッセイの続きの投稿や小説。やりたいことが沢山あって、どれも手を抜きたくない。だから今のうちに、ブレインフォグを取っ払っておきたかった。
小麦を摂取するのが当たり前だった生活からそれを取り除くって結構大変。アレルギー持ちの方の場合は、私なんかの比じゃないくらいの苦労をされている。けれどそんな大変な思いをしてでも手に入れたいものがあった。彼にも。私にも。
尊敬するノバク・ジョコビッチ選手へ
あなたの飽くなき挑戦は
全て自分の為であったと思います。
けれどそれは自然と
誰かの背中を押すものとして
永遠に記憶に刻まれました。
勝利にこだわり続けたあなたが
手にした悲願は
私に希望の光を灯してくれました。
それは
「私も変われるかもしれない。」という
眩しくも確かな道標でした。
あなたがテニスに注いだ情熱の
ほんの一部でもいい、
私も体現していけたらと思っています。
そんな自分になる為に
私の飽くなき挑戦は続いてゆきます。
あの日あなたが味わった勝利の味を
知りたいから。
たくさんのプレーを見せてくれて
本当にありがとう。
感謝と敬愛の意を込めて。
前田 じあん
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