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ベルトルッチ監督とイタリア映画の事。

ベルトルッチ監督死去というニュースを読み、「ラストエンペラー」を思い出す。

1987年、ベルトルッチ監督が中国でこの映画を撮影して、そのあと僕も中国ロケに助監督として行った。

そこで中国に有ると思えないような撮影機材があった。日本でも、見たことが無いようなクレーンとか・・・

中国人スタッフがうれしそうに「ベルトルッチが置いてったんだ!」と言う

置いて行ったのか、置いて行かされたのかは判らない、超大作映画なのでクレーンや照明機材のひとつやふたつ問題ないのだろう、おかげで日本の撮影隊もイイ撮影が出来た。

ビットリオ・デ・シーカ、ピエトロ・ジェルミ、フェデリコ・フェリー二、ルキノ・ヴィスコンティ、そしてベルトルッチ・・・ 古い映画ファンが知るイタリアの巨匠がどんどん亡くなって行った。

自分でも驚くけど、上に書いた映画監督の最新作は全部映画館で見ている。

でも、巨匠の映画という事でなく記憶に残っているのはベルトルッチの「ラストタンゴ・イン・パリ」そして、ピエトロ・ジェルミ監督の「アルフレード アルフレード」 サルヴァトーレ・サンペリ監督の「青い体験」「続・青い体験」ちょっとエロい映画の方が記憶に残ってるのだ。

ベルトルッチの映画がスキかと言われると、少し困るけど、ベルトルッチは自分の映画がすべての人間に受け入れられるなんてこれっぽちも思ってないだろう。

やりたい事をやっている映画監督は誰しもそうだと思う、色んな人の意見を聞いて、取り入れてしまった監督だけが評判を気にする。

ベルトルッチの映画の力強さはやりたい事をやっているからであって、批評などどうだってイイのだ。

イタリアの新しい世代の映画監督を知らないけど、ベルトルッチを惜しまず、ベルトルッチを超える映画を作って欲しい。

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