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疲れる話。

なんとなく、ズルズルと自己規制していた週1回の外出を2回とか、あまり気にしなくなった、そして、出かけたら出かけたらで、イライラも増える。

禁煙の店内での喫煙、列に並ばない人、ゴミのポイ捨て、信号など守らない人たち......

もう、慣れないといけないと、頭ではわかっている。みんな長年の習慣なのだ、それが当たり前の世界なのだ。

今日、下のような記事を目にした。

一部、引用すると、

今年(2020年)5月28日、中国の李克強首相は、全国人民代表大会の記者会見で「昨2019年、中国人の平均年収は3万元(約45万円)だった」と公表した。だが、一方で、「中国には月収1000元(約1万5000円)の人が6億人もいる」と明かしたのである。
 月収1000元ということは、年収1万2000元(約18万円)にしかならない。

下は最近もらった、この街のフリーペーパー「供求世界」の就職情報ページ、変に編集してしまうと、ヤラセっぽいので日付の下の部分だけを写真に撮った。

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小さくて、見づらくて申し訳ない。

串焼き屋さんの情報だけど、どんな仕事も賃金はさほど変わらない、もともと、フリーペーパーに大企業は広告を出さないので、ほとんどの職種が同じような賃金だ。

見てわかるとおり、だいたい3500元とか4000元とか表記されているけど、書かれている金額は手取り額ではない、色々と引かれてしまえば、上の記事にあるような、{平均年収は3万元}ぐらいだろう、もっと安い仕事はいくらでもある。

それを考えると、この街は中国の平均的な年収を得ているような街と言ってもいい。

そんな街で暮らしていると、中国情報などと言って流れてくる現実とのギャップが大きい。

中国では財布などいらない、スマフォ1台あれば、全部電子マネーで買える。こういう話は、まったくのウソではないし、この街だって、そういう店だけに行くなら、財布はいらない、でも、現金の利用率は高い、僕も現金でしか買わない。(間違えられた時にちゃんと話せないので)

現金が使えないという事もない。

北京の高級店での食事代はひとり500元とかと言う話も聞く。もちろん、北京に住んでいても、そんな食事をするのは一握りの人だろうけど、500元の価値が違いすぎる。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 

そんな話が書きたかったのではなかった。

この平均的な賃金の街に、さらに奥の奥の町や村から働きに来る人たちがいる、先に引用した記事にあった、月収1000元の人、それ以下の人が、3000元の仕事を求めて来るのだ。

そして、そういう人たちがどういう人なのか、というと、もちろん、全員ではないのだけど、ルールを守らない人だ。

最初に書いた、禁煙の店内での喫煙、列に並ばない人、ゴミのポイ捨て、信号など守らない人たち......

しかし、おそらく、そんな村では、列に並ぶ習慣などないし、信号もないし、ゴミを捨てるなんて、当たり前だし、たばこが自由に吸えない訳ないし......

それが悪いことだなんて、これっぽちも思っていない人だったりする。

これは差別? だけど、「中国には月収1000元(約1万5000円)の人が6億人もいる」という、そういう人が暮らす村や町の生活が想像できるか?

もう日本の常識で考えられない生活がそこにあるのだ、そして、そういう人たちが来る、中都市では、人の常識になんてかまってられないのだ。

中国の田舎ぐらし5年目にして、ようやくそういう現実を、頭の中では理解できるようになった。

禁煙の場所では禁煙して欲しいけど、まあ、悪いと思ってない人に悪いことだよ、と言う事さえ、常識ではない。

公園で滑り台の順番を待ったり、手を洗ってからお弁当を食べたり、そんな事を教わって今の自分がある。そして日本人はだいたいそんな事を教えてもらっている。

でも、そんな事を教えない世界があるってこと。

疲れる。



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