見出し画像

米SECによる現物型ETF正式承認を受けて一時715万円まで急上昇

昨日の概況

11日(木)のビットコイン円相場は急伸後に反落。(1)米SECによるビットコイン現物型ETFの正式承認(米SECはブラックロック、フィデリティ、グレイスケール、インベスコ、ヴァンエック、ウィズダムツリー、ARK 21シェアーズ、ヴァルキリー、ビットワイズ、ハッシュデックス、フランクリン・テンプルトンのビットコイン現物型ETFに関する19b-4申請を一斉承認。反対票を投じたのはキャロライン・クレンショー氏とハイメ・リザラージ氏の2名のみ)や、(2)上記1を背景としたビットコイン市場への資金流入期待(スタンダード・チャータード銀行は先日、2024年はETF承認を通じて500ー1000億ドルの資金流入が促され、ビットコイン価格を10万ドルまで押し上げるとの見解発表)、(3)ロバート・キヨサキ氏による「米SECがビットコイン現物型ETFを承認したため、ビットコイン価格は近い将来15万ドルに達する」との見解発表、(4)著名アナリストのトム・リー氏による「ビットコイン価格は今後12カ月間で15万ドルまで上昇する可能性がある」との見解発表が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値715.0万円(2021年11月15日以来、約2年2カ月ぶり高値圏)まで急伸しました。

しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(5)急ピッチな上昇に対する反動売り(利食い売り)や、(6)米12月消費者物価指数および同コア指数の市場予想を上回る結果、(7)上記6を背景とした米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測が重石となり、本稿執筆時点(日本時間1/11午前6時30分現在)では、675.5万円前後まで反落する動きとなっております。

本日の見通し

ビットコイン円相場は米SECによる現物型ETFの正式承認を受けて一時715.0万円まで急伸しました。日足ローソク足が主要テクニカルポイントの上側に位置していることや、懸念されていたsell the factが殆ど見られなかったこと、強い買いシグナルを示唆する「強気のパーフェクトオーダー」「強気のバンドウォーク」「一目均衡表三役好転」「ダウ理論の上昇トレンド」が成立していること等を踏まえると、テクニカル的に見て、地合いは極めて強いと判断できます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)現物型ETF承認を通じた機関投資家マネーの流入期待(ブラックロックなどのビットコイン現物型ETFは初日から好調な滑り出し)や、(2)上記1を背景とした伝統的金融機関(TradFi)の新規参入期待、(3)半減期到来に伴う需給逼迫期待(上記1を通じて需要拡大が見込まれる一方、半減期到来の影響で供給量が半減)など、ビットコイン円相場の上昇を連想させる材料が揃っています。事実、暗号資産オプション市場では、2/23期日の65000ドルCALL(≒945.7万円)が大口で取引されるなど、アップサイドを織り込む動きが続いています。以上を踏まえ、当方では引き続き、ビットコイン円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします。尚、本日は日本時間17時に予定されているオプションカットに注目が集まります。1/12期日のオプションはETF承認イベントを含むGood Dateとして人気があったため、オプションカット後のガンマ喪失(値動きを鈍らせていた要因の一つであるオプション勢によるガンマロングの剥落)を通じたボラティリティの拡大リスク(日本時間17時以降に値動きが一段と荒くなるリスク)に警戒が必要でしょう。

本日の予想レンジ:625.0万円ー725.0万円

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?