闇属性なのに陽キャ、失楽の魔女を考察【遊戯王ドラフトのすヽめ】


みなさんは≪失楽の魔女≫というカードをご存知でしょうか

名前だけ聞くと「いや誰だよ。んなやつ知らねえよ」ってなりますが実は遊戯王をやっている人なら必ず知っているであろう魔法カードのモンスター化です。それがこちら

失楽の魔女

≪失楽の魔女≫

☆4 闇属性 天使族 ATK100/DEF2000

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。①:このカードが召喚に成功した時に発動できる。デッキから「禁じられた」速攻魔法カード1枚を手札に加える。②:相手メインフェイズに、このカードをリリースして発動できる。デッキから「失楽の魔女」以外の天使族・レベル4モンスター1体を特殊召喚する。 


まず①は召喚時に「禁じられた」カードを持ってくる効果です。現代で声に出して読みたい日本語ベスト1位でしょう。

パッと見良い感じの効果ですが特殊召喚に対応していないので《召喚僧サモンプリースト》や《リミットリバース》などには対応していません。逆に《クリッター》対応とも取れますがわざわざこのカードをサーチしたい場面はあまりなさそうです。守備力2000を利用するかサーチを取るかの2択になりますがそれならサーチのほうが良い場面のほうが多いでしょう。

古代遊戯王をやっている人なら知らない人はいないであろう聖槍、聖杯を始め「禁じられた」カードは現在合計4枚存在します。

まあ効果が微妙なので新規2枚のほうは現代遊戯王で使われているところを見たことはありませんが全て同じお姉さんが描かれていますよね。つまりそういうことです。彼女のなれの果ての姿です。禁じられたものには手を出してはいけないことを教えてくれるこのカードは教育上素晴らしいカードかもしれません。

一応効果を忘れている方がいるかもしれないので聖杯聖槍と共に新規「禁じられた」カードを見ていきましょう。

聖杯

≪禁じられた聖杯≫ 速攻魔法

①:フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターはターン終了時まで、攻撃力が400アップし、効果は無効化される。

聖槍

≪禁じられた聖槍≫ 速攻魔法

①:フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターはターン終了時まで、攻撃力が800ダウンし、このカード以外の魔法・罠カードの効果を受けない。 

この2枚は説明不要でしょう。効果も上げ下げ幅も強すぎず弱すぎず絶妙でTHEドラフトカードです。


聖典

≪禁じられた聖典≫ 速攻魔法

①:お互いのモンスターが戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。ダメージステップ終了時まで、このカード以外のフィールドのカードの効果は無効化され、その戦闘のダメージ計算は元々の攻撃力・守備力で行う。

簡単に言うと正々堂々と書いてある数値で戦闘しなさんなってカードです。装備魔法や炎舞などの永続的に攻撃力を上げるカードはもちろん≪BF-疾風のゲイル≫にやり逃げされたモンスターの攻撃力すらも元に戻せるので相手に意表を突けます。さらに無効効果は計算時~ダメステ終了時までなので《シャドール・ドラゴン》や《幻獣機ハムストラット》などの厄介な相手のリバースモンスターのみを無効にしつつ≪フレムベル・ヘルドッグ≫や≪カオスエンドマスター≫などの効果を使用できるというワザップがあります。正々堂々とは一体

ここまで見ると良いカードではありますが発動時がダメージ計算時なので≪次元幽閉≫や≪炸裂装甲≫、《聖なるバリア -ミラーフォース-》などのバリアフォース系の発動タイミングには無効効果が間に合わず相性は最悪です。うーん

上で述べたメリットや妥協召喚持ちモンスターと相性が良かったりと色々戦闘面では面白いカードかもしれませんが基本仕事が聖杯と被ってしまっている気がします。

やはりダメステに限らず効果無効を使用できる聖杯のほうが1つか2つ上な印象です。悪くはないんですけどね、残念


ころも

≪禁じられた聖衣≫ 速攻魔法

①:フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。ターン終了時までそのモンスターは、攻撃力が600ダウンし、効果の対象にならず、効果では破壊されない。 


聖杯と聖槍の丁度間の上げ下げ幅ですね。どっちつかずな気がしますが最低限の下げ幅なので一応戦闘面では役に立ちそうです。

そしてもう一つの効果で対象モンスターに選択不可能力を付与し効果破壊から守ってくれます。≪激流葬≫や≪ブラック・ホール≫、≪サンダーブレイク≫など破壊効果持ちのドラフトカードは山ほどあるのでそれの対策には良いかもしれませんが「それなら聖槍でいいのでは…?」ってなりそうです。

一応聖槍よりも下げ幅が少ないので守った後のバトルフェイズは気持ち気が楽です。帝ラインの2400打点のモンスターが1800になるか1600になるかの差はかなり大きいかもしれません。

選択不可効果は他にはない面白い効果ですがなんと”対象を取られる前に発動”しないと意味がありません。かといってこの発動にチェーンされてそのカードを使われると処理の関係で聖衣の効果が発揮される前に除去されてしまいます。《強制脱出装置》《鳳凰の爆風》《バージェストマ・ディノミノクス》《因果切断》など破壊ではないドラフト向き除去カードも山ほど存在するのでこういう場面にはよく遭遇しそうです。

総じて微妙と言わざるを得ない効果でしょう。どこをとっても「あのカードの劣化だよね」とメガネクイクイで指摘されそうなので採用する理由はないと思います。先輩たちが強すぎたんや

余談ですがこの聖衣は洗えないらしいですね。「洗濯不可」だけにw

はい。


そして今まで触れていませんでしたが《失楽の魔女》にはもう一つの効果が存在します。そう②の効果ですね。フリーチェーンなので1つ間違えるとドラフトではやりすぎなパワーになってしまいそうですが意外に星4光属性天使族には汎用性の高い子がいません。そもそも天使族自体パーミッションを得意とする陰の一族なので

一応調べたところ何体かギリギリ採用できそうな子達がいたので紹介しておきます。

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《魂の造形家》

☆4 光属性 天使族 ATK1600/DEF2100

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:自分フィールドのモンスター1体をリリースして発動できる。元々の攻撃力と元々の守備力の合計が、リリースしたモンスターと同じとなるモンスター1体をデッキから手札に加える。


まず目に入るのは守備力の高さ。これなら《失楽の魔女》で相手ターンに出しても生き残る可能性が高いでしょう。そして効果のほうですが自身もリリースできるので合計3700になるモンスターであればこのカード単体でサーチすることができます。

3700でドラフト向けのカードといえば《サイバー・ドラゴン》《死霊騎士デスカリバー・ナイト》《クロノグラフ・マジシャン》《ダーク・シムルグ》と個性の強いメンバーが揃っています。

もちろん他モンスターもリリースできるので「そいつからそんなやつサーチできたのか!」と盛り上がることも多そうでかなりのドラフト向きなカードでしょう。


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《次元合成師》

☆4 光属性 天使族 ATK1300/DEF200

①:1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。自分のデッキの一番上のカードを除外し、このカードの攻撃力をターン終了時まで500アップする。②:自分フィールドのこのカードが破壊され墓地へ送られた時、除外されている自分のモンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを手札に加える。 

元が1300打点とかなり低いですが効果を使用することで自分のターンのみ1800打点と最低限戦闘に参加できるステータスになります。しかしデッキトップを除外というのをメリットとして使用できる機会はほぼなくうまく扱えるのは征竜を入れているタイプのドラフトくらいでしょう。

元のステータスが低すぎるのが気になりますが逆にクリッターとウィッチに対応するというポジティヴな考え方もできます。しかも守備力が200ジャストのおかげで《フレムベル・パウン》でもサーチ可能です。……そんなにメリットでもないか

ボロクソに言っていますがこのカードのメインは②のほうで《ペロペロケルぺロス》や《ジェット・シンクロン》、《スポーア》で除外したダンディ、「征竜」で除外したモンスターなど除外を利用することは多いのでやれることは意外と多そうです。それに光属性なのでカオスとの繋がりもありますしね


…知名度が高すぎるので今回はわざわざ紹介しませんが他にも《失楽の魔女》対応のモンスターに《オネスト》や《シャインエンジェル》なども存在するのでライトロード軸のデッキとの繋がりも作ることができます。

今後もサーチ対象は増えるので常に新しい発見をできる良いカードだと思われます。

《失楽の魔女》と《魂の造形家》のセット…

意外と面白いかもしれませんね

それでは👋