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買う気があってもなくても、とりあえず調べる癖がついている?〜【Z総研トレンド通信INTERVIEW Vol.21 『広告編』】

Z総研トレンド通信では、毎回テーマに沿ってアンケート&インタビュー調査から「Z世代のリアル」を発信していきます。noteではインタビューの内容を公開します。

今回のテーマは『広告』について。現役高校生2名にインタビューをして、企業が発信する広告表現や広告に対する行動ついて聞いてみました!

Aさん
■年齢:16歳・高校2年生
■住まい:鹿児島県
■好きなもの:K-POP、海外の映像を鑑賞すること

—企業が発信するメッセージや広告表現で好意的なものとして、『オシャレ感やトレンド感がある』『面白いアイディア』『ユーモアがある』の3つを選んでいただきましたが、理由を教えてください。
A:オシャレ感やトレンド感は、最近の流行に乗っているものです。その中でも服だったら自分が似合いそうな服だと嬉しいです。

—面白いアイディアやユーモアがあるものはどういうものをイメージしますか?
A:自分の趣味とはちょっと違うけど面白いと感じるものです。趣味じゃなくても面白いなと感じたらついつい興味を持っちゃいます

—好意的なメッセージを発信している企業に対して取る行動で、『企業について調べる』『公式SNSやサイトを見に行く』と回答していただきましたが、その時の気持ちや目的を教えてください。
A:他の商品も見てみたいと思って、比較をするために見にいくことが多いですね。

—その結果商品の購入に繋がった経験はありますか?
A:購入までしたことは今のところないですね。

—好まない企業が発信するメッセージや広告表現で、『容姿に対しての押し付け』『ジェンダー差別的表現』『コンプレックス助長する表現』『不安を煽るような表現』の4つを選んでいただきましたが、特に好きではないと思う表現を1つ選ぶとしたらどれですか?
A:やっぱり不安を煽るような表現です。特にYouTubeなどに、多いダイエット系の広告はあまり好きではありません。

—そのような表現が使われている広告を発信している企業に対して、『特に何もしない』と回答していただきましたが、基本的にスルーをしますか?
A:記憶から消して見なかったことにします(笑)

以上、Aさんへのインタビューでした。
企業が発信するメッセージや広告表現は、オシャレ感やトレンド感を持った流行に乗っているものを好意的に感じており、広告に出てきたものが自分にマッチするかどうかを考えているようです。また、面白いアイディアやユーモアがあると自分の趣味ではないものでも興味を持ってしまうとのことでした。また、好意的なメッセージを発信している企業については、さらなる詳細を知るためにサイトやSNSを調べるということで、今回インタビューしたAさんは商品の購入には至ったことはないものの、広告を好意的に受け取ってもらえることにブランドのファン化への近道と言えるのではないでしょうか。

続いて、Kさんへのインタビューです。

Kさん
■年齢:17歳・高校3年生
■住まい:長崎県
■好きなもの:ゲーム、アニメ鑑賞

—企業が発信するメッセージと広告表現で好意的なものとして、『おしゃれ感やトレンド感があるもの』を選んでいただきましたが、理由を教えていただけますか?
K:トレンドや流行りものは一番目が引くからです。

—好意的なメッセージを発信している企業に対して、『企業について調べる』と回答していただきましたが、その時の気持ちや目的を教えてください。
K:もちろん買おうとする時もあるのですが、他にどんな商品があるのか気になって意図せずにすぐに調べることが結構多いかもしれません。

—どのようなものを調べることが多いですか?
K:気になったもの全般を調べます。食べ物も好きなので 、可愛いスイーツとか美味しそうなのがあったらすぐに他にどんな味が売っているんだろうと思って見ますね。あとはアパレル系も多いです。いつのまにかすぐに調べる癖がついているのだと思います。

—好まない企業が発信するメッセージや広告表現で、『不安を煽るような表現』を選んでいただきましたが、どういうものをイメージしますか?
K:ダイエット系の広告などです。最近YouTubeの広告はそういうのばっかりで嫌だなと思ってしまいます。不安を煽って「今のままで大丈夫?」というメッセージの広告よりも、単純に企業や商品のいいところを勧めてくれた方が絶対いいと思います。

—好まないメッセージを発信している企業に対しても『企業を調べる』と回答していただきましたが、その理由を教えてください。
K:繰り返しになってしまいますが、気になったら調べるというのが癖づいてしまっているので、絶対買わないってわかっているものでも気になったら調べてます。

—興味を持ったらとりあえず調べるというのが無意識の習慣になっているのですね。
K:YouTubeの広告で、「まずここを押してみて」というボタンがよくあると思うのですが、絶対押しちゃいますね。なので、5秒スキップできる長い広告もたまに全部見てしまいます。

以上、Kさんへのインタビューでした。
企業が発信するメッセージや広告表現で好意的なものは、オシャレ感やトレンド感があるものとのことでした。一方で、苦手な表現はAさん同様に不安を煽るような表現と答えており、YouTubeのダイエット系の広告が挙げられました。また、Kさんは興味を持ったものだけでなく、絶対に買うつもりのない広告でも気になったらつい調べてしまうようで「スキップできる広告でも全部見てしまうこともある」ようです。

2人のインタビューの中で共通していたこととして、とにかく気になったら買う・買わないに限らず企業や商品について無意識に調べる癖がついているという話がありました。与えられた情報をただ鵜呑みにするのではなく、自分の目で見て確かめて、最終的にジャッジをしているZ世代は情報リテラシーが高く、他の世代の人たちよりも事実と偽情報を分別する能力に長けているように感じました。広告表現でトレンド感や共感も興味関心を持ってもらうのに重要な要素のひとつとしてあることが調査やインタビューから明らかになりましたが、一番大切なのは「自分たちと真摯に向き合ってくれる企業・ブランドである」ということを日々感じてもらえるように表現を通して伝えていくことだと改めて思いました。

最後に…
Z総研は、国内初となる「Z世代」を研究対象としたシンクタンク組織です。シンクタンクとして機能すべく、調査結果や専門知識をレポートなどで企業やメディアに提供するのはもちろんのこと、従来のシンクタンクでは行われづらかった、その先のクリエイティブプランの提案まで行える組織を目指しています。

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