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ゼロウェイストかつゼロ円の、木苺ジャム

職場の昼休み。少しでもマスクを外して気分転換したいと、近場の公園でお弁当を食べることあるのですが、しばらくぶりに行ってみるとオレンジ色の実がたくさんついている木がありました。
この人気のない公園は子どもの頃から何度も来ているはずだけど、こんなものがなっているのに気が付いたのは初めて。
これまでだったら、見つけたとしても、公園の木になっているものを口に入れるという発想はなかったかもしれません。

でも今のわたしの趣味は、植物採集と言っても過言ではありません。それはひとえにゼロウェイストに食料を手に入れるため。
見た目はコケモモに似ていますが、もっと透明度の高いオレンジ色。
おそるおそるかじってみると…甘い!酸味はまったくなく、とにかく甘いです。
すかさずネット検索してわかったのは、おそらくこれは「モミジイチゴ」という種類で、木苺の中で最もおいしいと言われていること。
そして日本国内に生息しているベリー類に毒のあるものはないということ。(ヘビイチゴも、まずいだけで毒はない)
つまり、私の見立てが外れてモミジイチゴではなかったとしても、美味しければオッケー(食べられる)ということ。

ちょうど時期なのかたくさんなっていたので、手の届く範囲で採集し、空になった弁当箱に入れて持ち帰ってきました。
とりあえず子どもたちに食べさせてみると、1歳は大喜びでパクパク食べましたが、4歳は種のぷちぷちした感触がいやなのか、「苦い…」と謎の発言をし(苦み渋みは全くないのに)逃げていきました。

多分、味じゃなくて見た目に抵抗があるのかと。ここまでアップにしてもわかりづらいですが、実物はけっこうもじゃもじゃ黒々とした毛が生えています。それが多少の虫っぽさをかもしだしており、ちょっと熟しすぎたものはポピーのつぼみみたいにトゲトゲした雰囲気。
実際に食べているうちに、口の中にちょっとチクチクしたものがひっかかります。どうやら写真に写っているもじゃもじゃではなく、実の中にある繊維が毛羽だっているよう。

木苺としてはとても美味しいですが、商品として流通しないのは、見た目と、潰れやすさ所以でしょうか。

生食もいいのですが、すぐ傷みそうなので、追加で採集した分はジャムにしてみました。
加熱すれば口の中に引っかかる感じも減るかと期待。

砂糖が残りわずかだったので、全体の量の5/1程度しか入っていません。
砂糖を振りかけてしばらく置き、その後加熱。
どうもジャムづくりはアクとりが肝のようなので、丁寧に取り除きます。
アクが苦みのもとになるとのこと。

15分くらい煮詰めたのがこちら。
色は褪せるのですが、苺ジャムみたいに白っぽくなったりはしませんでした。もともとちょっと粘りのある実だからか、しっかり煮詰めなくてもとろみがついています。

もらいものの空き瓶に入れて、冷凍保存。
瓶の蓋裏には有害なプラスチックが塗布されていると知って、熱々のジャムを瓶に入れ、逆さにしておいて脱気するやり方に抵抗を感じるようになりました。
今では、冷めてから蓋の裏に触れないように瓶に入れ、冷凍庫に保存しています。食べる時は冷蔵庫で自然解凍すれば、カビることも腐ることもなく美味しく食べられます。冷凍庫にスペースさえあれば、脱気の失敗もなくおすすめです。

さて肝心のジャムの味。チクチクは気にならなくなりました。種のプチプチの食感が楽しい、野性味あふれるジャムです。(妹は、森の味がすると言っていました)
ただし、酸味がない分、ただただ甘いだけのジャムです。ジャムというのは酸味があってこそ美味しいのだと発見。パンにつけてもなんとなく物足りない。

そこでヨーグルトに入れてみると、ものすごく合いました。
ヨーグルトの酸味にあまーいジャムがぴったり。

鍋を洗う前に牛乳を入れて、木苺牛乳を作ってみました。
わたしにはとても美味しかったのですが、やはり4歳は苦いと言っていました。老いたわたしにはわからない、繊細な味覚がまだ残っているのかもしれません。

これは甘さを活かしたシロップにしてもよさそう。
木苺は次々と、大量に熟れていくので、次回はシロップ作りに挑戦しようと思います。

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