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広島から世界へ 広島の地で核兵器廃絶を訴えるアメリカ人女性の思い

広島に移住して、核兵器廃絶を訴えているアメリカ人女性がいます。
メアリー・ポピオさん。
NPO法人「PCV」メンバーとして、修学旅行生を始め、内外の若い人に被爆の実相を伝え、平和文化を広島の地から広めようと尽力されています。

メアリー・ポピオさんの略歴
1992年生まれ。アメリカのボストン出身。
ボストンカレッジ大学在学中に奨学金を得て広島・長崎に訪れ、被爆者や被爆2世・3世と出会って交流を重ねたことが、人生を変える経験になった。
卒業後広島に移住し、2017年NPO法人PCVの創設メンバーとなる。
ハーバード大学、戦略国際問題研究所での勤務経験を持ち、現在は日本でも有数の公共政策アドバイザリーGR Japanでコンサルタントを務め、グローバルヘルス・再生可能エネルギー・IT・エンターテインメント産業など多岐に渡る分野のクライアントをサポートしている。

https://peaceculturevillage.org/pcv-team
Peace Culture Village HPより 

「アメリカ対日本、ではなく自分ごと」という視点

 メアリーさんは、初めて長崎に来た時に被爆の実相に衝撃を受け、2012年から毎年夏に、広島・長崎に来るようになりました。被爆者の方との出会いを通じて人生がかわったそうです。
 そのターニングポイントは、大学時代にカトリックの大学に通っていた中で、アジアのイエズス会の歴史や日本における隠れキリシタンについて学ぶ機会があり、日本の長崎へ来たこと。
 そのときに原爆について深く学ぶ機会はなかったそうなのですが、原爆資料館に行ってすごく衝撃を受けたのだそうです。そこには、メアリーさんが毎日お祈りしているロザリオやマリア様が原爆の熱で溶けた像がありました。
 それを目にした時、クリスチャンの国であるアメリカは、当時1番大きな東アジアのクリスチャンコミュニティを長崎の原爆投下によって殺したということを学びました。そこから、アメリカ対日本ではなく、自分事になったのだそうです。
 大学卒業後、ボランティアとして平和活動をされていましたが、仕事として平和活動をしたいと広島に移住し、NPO法人PCVを立ち上げて広島へ平和研修に来る方々に講師を派遣することなどを仕事にされています。 

NPO法人PCVの掲げる「平和文化」の実践とは、以下の3つの質問の答えを模索する努力です。
1「核の脅威と環境破壊を視野にいれ、どうすれば、人類は殺し合いをやめ、地球規模の問題解決に取り組むことができるのか?」
2「どうすれば、核兵器の脅威を終わらせることができるのか?」
3「地球の居住環境を守り、本来の機能を取り戻すために、私たちが変えるべきこととは?」
「平和」には様々な定義がありますが、私たちPCVが好んで使う言葉は、
「平和とは社会が健全であること」です。

https://peaceculturevillage.org/about
Peace Culture Village HPより

 日本の若い人たちは、広島・長崎の原爆投下は知っていても、1941年12月8日に日本海軍がアメリカの真珠湾を奇襲したことにより太平洋戦争が勃発した真珠湾攻撃はあまり知らないかもしれません。
 メアリーさんの願いは、日本の若い人たちにも、自分の国の歴史、正しいと思うこと、今までの経験など、多様な違う視点を持っている世界の人と交流してほしいということだと語っておられます。
 そして、アメリカ人として海外の人に日本のヒロシマ・ナガサキを伝えて行きたい。そのことが、核兵器廃絶の声を上げ、政府に核兵器禁止条約の批准を求めている日本の人たちのサポートになればうれしいと語っています。 

ぜひメアリー・ポピオさんのインタビュー記事を読んでみてください。
↓↓↓↓
「未来と向き合い平和について考える」大学生協の平和活動特設サイト
#03メアリー・ポピオさん

メアリー・ポピオさんが所属しているNPO法人PCV(Peace Culture Village)ホームページ


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