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諦めず、核兵器廃絶の声をあげていくこと——#Wish you were hereのメッセージをこれ以上繰り返さないために

 今回は「第2回締約国会議」でどんな話題があがったのかを紹介します!
 その前に、11月16日に配信した「世界アクションデー」の記事の中で「第2回締約国会議」について触れていますのでよければ併せて読んでみてください。

「第2回締約国会議」って?

 締約国会議は、ニューヨーク国連本部で開催され、メキシコが議長を務めます。主たる論点は、「核兵器の非人道的影響」「条約の普遍化」「核廃棄の検証」「核被害者援助」「ジェンダー」「他条約との協力」などです。
 2021年1月21日に発効した「核兵器禁止条約」は、年に一度、この条約を批准した国々(これを締約国と言います)が集まって、その条約の進捗状況を確認する会議を開催することになっています。
 これが「締約国会議」です。
 今回は、11月27日から12月1日までニューヨークの国連本部で開催されました。

世界の不安定な情勢の中で

 世界では、ウクライナやパレスチナでの紛争の中で、「核兵器を使うぞ」という脅しが行われ、核兵器使用の危険がかつてなく高まっています。
 その中で参加国は次の点を確認しました。

  • 核兵器が核戦争を抑止しているという「核抑止力論」について、その誤りを科学的に証明する報告書を次回までに作成すること

  • 各地で発生している核被害者支援、環境修復、国際協力にむけその計画作りを進めること(環境修復のための「国際信託基金」の設立など)

  • 締約国ではない国のオブザーバー参加は35か国にものぼりました。今後も核兵器禁止条約の締約国を増やしてゆくこと

 今回の「第2回締約国会議」において、オブザーバー参加した国の中には、ドイツやノルウェーなどアメリカの核の傘に参加している国もあり大変重要な前進だと思います。
12月1日、第2回締約国会議は「核のリスクが高まる中でも核なき世界に向けた取り組みを続ける」と宣言し散会しました。
 そんな中、原爆被曝国である日本が参加していないのは、各国の失望を招きました。

繰り返される#Wish you were here.——落胆の2017年をこれ以上繰り返さないために

 今回の第2回締約国会議で日本政府はオブザーバー参加すらしなかったものの、日本からはたくさんの若者が参加し、いろんな現地での催しにも参加し、日本が批准国となるように頑張る決意が語られました。
 2023年の第2回締約国会議でも日本政府の姿勢は大きく変わりませんでしたが、核兵器廃絶の声を上げ続けることで少しずつでも世界は変わりつつあります。

諦めず、核兵器廃絶の声をあげていくこと

 諦めず、核兵器廃絶の声をあげていくこと。
 これが私たちのできる一番簡単で、でも大きな力になる方法です。これからも共にがんばりましょう!!

2017年の核兵器禁止条約交渉会議に寄せた記事です。

※「Wish You Were Here」は、1975年に発表されたピンク・フロイドのアルバムで、全英・全米第1位という大ヒットを記録しました。折り鶴のメッセージはこのアルバムから引用されたものと言われています。

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