これでいいのか!?こどもちゃれんじ!~こどもちゃれんじを見てると悲しくなる~
今から半世紀近く前の1975年、ハウス食品の『私作る人、僕食べる人』というCMが問題になったことをご存知ですか?
お母さんと娘が「私作る人」と言い、お父さんが「僕食べる人」言う場面が、性別役割分担の固定化につながると抗議を受け、2ヶ月後に放送中止になりました(画像はCMから)。
あれから半世紀近くが経ち、当時生まれてもいなかった私も親になりました。
今回は、こどもにこどもちゃれんじ をさせていて、あまりに昔ながらの性別役割分担にどうしても違和感を拭えなかったので記事を書きました。
こどもちゃれんじやチャレンジを発行しているベネッセコーポレーションと言えば、女性が働きやすい会社、女性管理職が多い会社として様々なランキングに入るぐらい女性が活躍できる会社としいうイメージがありました。
そんな会社なので男女の描き方にも気を使っているのかな~、と思っていたこどもちゃれんじでしたが、その期待は見事に裏切られました。
メインキャラが男児であるしまじろう1人(1匹?)なところはもちろん、しまじろう以外の読み物などにおいてもほとんどの場合主人公は男性(男児)として描かれています。その他にも『私作る人、僕食べる人』的な世界観、家事育児の女性、働く男性という世界観が満載です。
今回は2019年度のこどもちゃれんじほっぷ(年少版)のメインテキストについて、登場人物や主人公の性別と、性別によってえがかれている役割の違いについて調べました。
内容
・ ちゃれんじえんほっぷ組の性別
・ しまじろうを取り巻く大人のキャラクターの性別役割分担
・ その他の読み物の主人公の性別
・ まとめ
・ あとがき
ちゃれんじえんほっぷ組のクラスメイトの性別
こどもちゃれんじのメインキャラといえばお馴染みの『しまじろう(男児)』ですね。しまじろうはちゃれんじえんのほっぷ組に在籍しています。
ほっぷ組の園児はしまじろうを含め男児7名、女児5名です。ちなみに、しまじろうの他に得によく出てくるサブキャラは『とりっぴい(男児)』と『みみりん(女児)』がいます。
主人公が男児なので、他のキャラクターの女児比率を高くしてバランスをとってもらいたいところですが、残念ながらほっぷ組は男児7名、女児5名と男児比率が高くなっています。
しまじろうを取り巻く大人のキャラクターの性別役割分担
一年間通して登場する園児以外のキャラクターは、ほっぷ組の担任『いぬこ先生(女性)』、園児の父母や祖父母、物知り博士的な存在の『がおがおさん(男性)』というキャラクターがいます。
なお、しまじろうの父親は4~7月号でしまじろうに生活習慣を教えるキャラクターとしても出てきます。
一年間で幼稚園(バス停を含む)に送迎来た回数は女性が8回(内しまじろうママが4回)、男性は0回でした。また、飲み物や食事の用意、病院に連れていく、看病する、寝かしつける等の家事育児はすべて母親がの仕事として描かれていました。
男性は物知り博士のがおがおさんや、生活習慣を教えてくれる父親等、子供が知らないことを教えてくれる存在として男性が、身近な家事育児をする存在として女性が描かれていることが分かります。
その他の読み物の主人公の男女比率
こどもちゃれんじには、しまじろうとは基本的に関係のない読み切りのお話も毎月掲載されています。これらの読み物の主人公の多くは子供で、男性が9名に対して女性は3名のみと男性が3倍多く主人公になっていることが分かりました。なお、動物が主人公のものは性別が分かりにくいものもがあるため、主人公が人間の場合のもののみカウントしています。また、サンタが主人公のものも除きました。
まとめ
ちゃれんじえんほっぷ組の性別
→男児7名、女児5名
しまじろうを取り巻く大人のキャラクターの性別役割分担
→家事育児をする女性、知識を教えてくれる男性
その他の読み物の主人公の性別
→男性9名、女性3名
あとがき
今回は2019年度の一年間のこどもちゃれんじほっぷ(年少版)のメインテキストについて調べましたが、その他の学年のこどもちゃれんじやチャレンジ小学生講座も受講しておりますが、どれも同じような傾向があると感じています。
人生の中で一番頭が柔らかく様々な知識を無意識にも吸収していく幼児期のテキストが、このように男性ばかりが主人公になり、女性は家事育児ばかりというものでいいのでしょうか。ベネッセさんにはこのようなバイアスを少しずつでもよいので取り除いてもらいたいと思っています。
この記事を読んで、ベネッセさんのテキスト内容に問題を感じていただけたらいいねやコメントお待ちしています!
女性が男性と同じように社会で活躍し、男性が女性と同じように家事育児に参加する社会の実現を目指しています!