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速筋を使え!中距離走トレーニング

みなさん、こんにちは。

運動部に所属したことがある方は
ランニングが練習の中に組み込まれていた経験がありませんか?
現在指導をしているトレーナーは
ランニングをトレーニングの一つとして構成したことはないでしょうか?

以前にもランニングトレーニングについてお話したことがあります。
その際はランニングの目的をメインとしていました。

今回は別視点からお話したいと思います。
なので、ぜひ前回の分も含めて読んでもらえたら嬉しいです。

バレーボーラーにとってのランニング

バレーボール部に指導する機会が多く、
改めて認識したのは、「バレーボーラーは走ることが苦手」ということです。

ランニングを敬遠する理由の一つに「指導者の方針」があると思います。
「バレーボールなんて走る競技じゃないんだから、トレーニングとして走る必要ないじゃん!」という考えを持っている指導者が多く、
小・中・高校のカテゴリーで、部活中に走らされる機会が少ないのです。

もちろん、「トレーニングとして結構走らされました!」という選手から話を聞いてみると、
3~4キロ程度をダラダラと走るだけで、中距離を追い込んで走ることは皆無に等しいです。

この影響がどこで「悪」となるのかを考えてみると、
秋に心肺機能を鍛えるときです。

「なぜ秋?」ついては、
今まで何度か話してきました「東洋医学を元に四季を加味したトレーニング理論」を
思い出していただければわかるかと思います。

まだ知らないという方は過去記事を読んでみてもらえたら嬉しいです。

ランニングによって心肺機能が鍛えられることはみなさんお分かりのことでしょう。
行わなければ、心肺機能は上がらないですよね。

他にも悪影響があり、
それはバレーボーラーにとって必要不可欠な能力です。

これを聞いたら世界中のバレーボーラーが「中距離を走ろう」と思うのは間違いありません。

ランニングによって得られる能力とは?

では、ランニングが関わるバレーボーラーにとって必要不可欠な能力とはいったい何でしょう?

それは、「フェイントに反応する瞬発力」です。
構え姿勢からフェイントボールに対してダッシュする運動エネルギーがランニングトレーニングで養うことでできるのです。

静止状態から加速することは難しく、
トレーニングでその能力を養うしかないのです。

ハムストリングスはこの加速エネルギーを蓄積し、発揮する器官なのです。

ラントレで継続的に後ろに蹴り上げストライドを大きくすることで、
ハムストリングスに刺激が入ります。
結果的に、構えの姿勢から床を蹴ることができ、
逆足を大きく前に踏み出すことに繋がり、フェインボールに反応できるのです。

この能力を身に付けるためには、ラントレの内容が重要です。

典型的な坂道ダッシュ・階段ダッシュ・長距離走では、目的であるハムストリングスの強化には繋がらず、
ハムストリングスと表裏の関係にある大腿四頭筋に刺激が入ってしまいます。

大腿四頭筋を鍛えてしまうと、
身体が重くなってしまい、素早い瞬発力は獲得できません。
これが一番避けたいんです。

坂道ダッシュ・階段ダッシュ・長距離走
→ 前に足を出すだけ
前に出すときに使われる「大腿四頭筋」が強化

中距離ダッシュ
→ 足を後ろに蹴ることで、逆足が前に出る
→ 蹴り足のハムストリングを使い、逆足を前に踏み込ませる
後ろに蹴るときに使われる「ハムストリングス」が強化

一見、「走ることは必要ないよね」というスポーツでも、
個人的には「絶対に走らせた方が良い」と思っていて、
ハムストリングスのエネルギーを使って前に足を出させたいなら、
このラントレの方法が一番効率的だと考えています。

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「変わらないことは変わり続けることだけ」それはトレーニングも同じです。常に変化を恐れず、現場で試行錯誤を繰り返し、近い将来、日本発信のメソッドがグロバルスタンダードになる日がくるでしょう。その根幹となるものを創作し公開します。(毎週月曜日にお届けします)

石川貴之が全国各地を旅しながら、トレーニング指導で得た発見を文章化し配信します。当然に、「今」考えていることや「今」見ているものになるため…

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