清水エスパルスvsファジアーノ岡山 プレビュー
どうも、ゼロファジです。
現在のところ勝点43で3位につける清水エスパルスと、勝点6差の4位につけるファジアーノ岡山。この両者が対戦するカードということで非常に注目のカードですな!
いわゆる6ポイントマッチということで、ファジアーノ岡山としてはこの試合に勝って勝点差をつめて自動昇格圏内をうかがいたい。一方の清水としては首位から後退しつつある良くない流れをなんとしてもくいとめなければなりません。そういうわけで両者ともにこの試合にかかるものはかなり大きい。今回はこの試合を盛り上げるべく、主にデータを参照しつつゲームの見どころについて語っていきたいと思います。
前回対戦はどうだったの?
今シーズン2度目の対戦となるわけですが、まずは前回対戦のときはどうだったのかしら?というところを軽くおさらいしておきますかね。
4月28日に行われた第12節、岡山ホームでの対戦は0-1ということで清水が勝利しております。この試合についてはレビューを書いていますので、もっと詳細をふりかえっておきたいよ!という方はぜひチェックしていただけたらなと。こういうときにレビュー書いててよかったな!って思うよね。
スタメンはこんな感じになっておりました。
まあ、全部読むのは大変なので両者の状況や戦い方などをざっとかいつまんでおくと、
《清水》
7連勝の途中での対戦でノリにノっている状態でした。フォーメーションは442ですが、矢島を左サイドに落として変則的な433のような立ち位置をとっていました。岡山の前プレをかわしてショートパスをどんどん差し込んでいく。ロングボールはあまり蹴らない。
《岡山》
主力級の選手が相次いでケガで離脱しており、かなりカツカツのメンバー選考。フォーメーションは3421のまま。清水に対して前プレにでるも、かなり交わされて手こずっていた。ボール保持も安定せずギクシャクとした攻撃。
こんな感じかなあと。絶好調の清水と、ケガ人続出でチームの機能性がかなり損なわれていた岡山。両者の立ち位置はそのような感じだったかなと思います。それにしても、この試合の清水はめちゃくちゃ強かったですよ。これだけうまい選手がそろっていながらJ3から昇格してきたチームなのか?というくらいにガンガン走ってくる。とくに守備ではかなり献身性も見せていて、正直つけ入るスキがないなあと。
もし、あのサッカーを清水が継続していったならばJ2の勝点レコードをを記録するかもしれない。そういう予感すら抱かせるくらいの強さを見せられたゲームでした。
この試合を迎える清水の状況
清水は岡山戦を含む7連勝を記録して首位に立っていたんですが、その後がどうもおかしい。
vs横浜FC(A) 0-2 負け
vs水戸 (H) 2-1 勝ち
vs山口 (A) 0-2 負け
vs藤枝 (H) 1-0 勝ち
vs愛媛 (A) 0-3 負け
vs秋田 (A) 1-3 負け
ということで、ここ6試合で2勝4敗。ガクンと調子を落としています。とりわけ目立つのがアウェイゲームでの負け、4連敗してるんですよね。しかも、2失点以上しているゲームが多くかなり失点がかさんできています。
ちなみに、レノファ山口との試合はじっくりと見まして、
清水の印象はかなりよろしくありませんでした。というかね、岡山とやったときと別チームじゃん!?って思うくらい緩いんですよね。特に守備が。もしかしたら、もうすこし攻撃に比重を置きたいのでそのバランスを調整している時期なのかな?とも思いましたけど、ここまでアウェイで複数失点して負けるということはそういうわけでもなさそう。
秋葉監督のコメントを読んでいても、勝ち続けるチームとしてのメンタリティにどこか欠けている点がゲームにも出てしまっているのかもしれません。
しかし、そんな清水には心強いデータがあります。それはホーム戦での圧倒的な強さです。
vs愛媛 2-0
vs大分 2-0
vs秋田 1-0
vs徳島 1-1
vs仙台 3-2
vs栃木 4-1
vs鹿児島4-0
vs水戸 2-1
vs藤枝 1-0
ここまで9試合戦ってきて、8勝0敗1分。徳島戦に引き分けた以外はすべて勝つという強さを発揮しています。得点が20、失点がたったの5。勝点は25に達します。9試合で勝点25ですから、清水はホームゲームでかなり貯金を稼いでいるわけですね。
もうすこしデータを細かく見ていくと、このホームゲーム9試合のうち先制されたゲームは0でした。今年の清水ホームの試合で、先制点を奪ったアウェイチームは0だということです。難攻不落すぎる・・!
もうひとつ着目したいのは先制するタイミング。9試合のうち7試合が前半に先制しています。つまり、ホームゲームではそれだけ先手を取って優位にゲームを進めることができているということです。
この試合を迎える岡山の状況
では、そんな難攻不落のアイスタに乗り込むわれらがファジアーノ岡山の状況を確認しておきます。
シーズン開始直後の6試合で5勝1分とスタートダッシュに成功し、首位をしばらくキープしていました。ところが、ケガ人が相次いで度駆出する野戦病院化し、練習すらままならない状況になってしまいます。攻撃の大黒柱であったグレイソンは大けがで選手登録を抹消してブラジルでの治療に専念していますし、そのバックアップの太田龍之介も手術。井川空も手術。おい、ウインドーは?ウインドーが開くのはまだなのか??という気持ちでしたよマジで。
長くこのチームを見てきましたが、正直このレベルの戦力不足は経験したことがなかったです。というか、監督の木山さんですら経験したことないってレベルでしたからね・・・
ケガ人による戦力ダウンと連戦の過密スケジュールをモロに食らって、成績が信じられないくらい落ちました。
vs大分 (A) 0-0 引分
vs横浜FC(H) 1-3 負け
vs愛媛 (A) 2-2 引分
vs秋田 (A) 0-0 引分
vs熊本 (H) 2-0 勝ち
vs清水 (H) 0-1 負け
vs山形 (A) 2-2 引分
vs徳島 (A) 1-2 負け
vs長崎 (H) 0-0 引分
1勝3敗5分で勝点たったの8ですからね。9試合でですよ?これは残留争いをするチームと同じくらいの勝ち点ペースなので、首位からまさに直滑降するように一気にどん底を見せられた9試合となりました。いや、こんだけペース落としたのにまだ4位とかにいられるんだからほんとによく生き残ったと思うよ。しぶといよ、このチームは。
ここ6試合の成績を見てみると、
vs甲府 (H) 2-0 勝ち
vs仙台 (A) 4-1 勝ち
vs千葉 (A) 1-2 負け
vs鹿児島(H) 1-1 引分
vs熊本 (A) 1-0 勝ち
vs群馬 (H) 1-0 勝ち
4勝1敗1分で、勝点13。6試合で勝点13は自動昇格基準のペースなので、だいぶ復調してきたんじゃないかなと思います。
けが人も少しづつ練習復帰しており、やっとチームで練習を回せるようになってきたと。一時は高校生に入ってもらって練習をやっていたとか、あるいは練習復帰したばかりでコンディションもクソもない状態の選手を無理くり試合に使わないと人がいない!みたいな状況もありましたからね。ようやく戦える状態に戻ってきつつあるなと思います。いや、ほんとよく間に合ったと思う!
とはいえ、チーム全体としてみるとまだまだ岡山はリハビリ段階にあると思います。というのも、ケガ人の続出していた時期ずっとゲームに出て頑張ってくれていた選手たちと、復帰してきた選手たちにはまだまだ明確な差があるようで、ベンチに入ってきてほしい選手がまだ入ってきていません。戦力化ができていないんですよね。
なので、今後練習を重ねて競争に勝って出場機会を得ていく選手が増えてきて、そこではじめてチームとしてのベースが回復したということになるのではないかなと思います。考えたくもないですが、今後ケガ人が出ないという保証はないですし、そのあたりは注意深く見ていきたいなと。
まあこのようなことを考えるとおのずとスタメンは固定せざるを得ない。なので清水戦のスタメンも、おそらく前節出たメンバーに戦力化できた選手が加わっていくという格好になろうかと思います。
そんな岡山の特徴ですが、おおきく2つ押さえておくといいのかなと思います。ひとつめは、前半に得点がとれない!ということです。
ここまで全27得点記録していて、そのうち前半に得点がとれたのは7点。前半にリードして優位にゲームを進めて勝つ、というのはいわば王道の勝ち方ですが、そのシナリオのように進められたゲームはそのうち4試合しかありません。なので、主導権がとれないチームという特徴があります。ちなみに清水はその王道シナリオで勝ったゲームが9試合あります。
しかし、一方でこのチームの「粘り強さ」を感じさせるのがクリーンシートの多さです。
ここまで10勝していますが、そのうち8試合がクリーンシートつまり無失点での勝利です。0-0のドローが3つあるので、21試合やって11試合が無失点という試合をやってきてるんですね。非常に守備が安定しているという見方ができるかなと思います。ちなみに、現時点で失点16はリーグ2位です。
したがって、今年のファジアーノ岡山は前半に先制出来ない分、競ったゲームになることが多い。しかし、そういう展開からどっかでリードを奪って無失点で逃げ切る。そういう精神的にタフなチームであるという言い方ができるんじゃないかなと思います。ここまでこうやって勝ってきてる成功体験がありますし、選手たちの中でも「こういう展開でもウチは勝てる」という手応えを感じているんじゃないかなと。
清水vs岡山の見どころ
ということで簡単に両チームにいてチェックしてきました。以上の話を踏まえて、やはり注目となるのは「先制点」ということになろうかとおもいます。
清水はホームで先制を許したことがないチームですし、前半に先制してそのまま勝つゲームをたくさんやってきています。なので、岡山としてはまずなにがなんでも前半に失点はしない。ここが鉄則になるだろうと。
秋田戦後の秋葉監督のコメントにもあるように、連敗して戻ってきて迎えるホーム岡山戦ですから、かなりの気合を入れて臨んでくると思います。清水としてはどうも同じ方向を向けていない。どこかメンタリティのところで不具合がありそうだというところがあります。その点がこのゲームにおいてどう出てくるか?そこはちょっと注目だなと思っています。
アウェイチームがなかなか勝ちにくいスタジアムの雰囲気もあるでしょうから、岡山としては全然0-0で前半はいい、そう思っておくといいのかなと。逆に先制点を与えるのだけは絶対に避けたい。ホームの有利さを活かしやすい心理状態になってしまいますし、戦力的に上の相手に先手を許すとひっくり返すのは至難のわざですからね。
しかし、ゲームがイーブンで進めば進むほど心理的に難しくなるのはむしろ清水の方ではないかなと。アウェイで連敗して、しかも3-0、1-3とかで負けてますからね。「しっかりしてくれよ!」というサポーターの期待感も必ず意識に入ってくるでしょう。
岡山も勝ちたいが、清水だって勝ちたい。でも、岡山はなかなかリードさせてくれない!そういうじりじりとした展開に持ち込めたら、それは岡山の得意なシナリオです。そこからどこかで一発お見舞いして勝ちを持って帰る。そういう展開になれば最高だなと思います。
一応スタメンについてですが、岡山は前節のスタメンが基本線と思っておいていいかなと思います。しかし、清水の方は3バックも試しているようでどちらでくるのか?ちょっとわからない。前回岡山の前プレを4バックで上手くいなしていたので、そこは継続でいこうという考えもあるかもしれない。
逆に直近のホームゲームで3バックで勝っているようなので、もう一度3バックで行ってみるということもあるかもしれない。選手の起用の点についてはよくわからないので、あまり深い言及は出来ませんが、岡山としては3バックの方がやりやすいかもしれないですね。
ああ、一個だけ。岡山のポイントとなる選手を2人上げておくと、左WBの末吉とFWのルカオです。なので、末吉とマッチアップするのは誰か?あるいはルカオとマッチアップする左のSBないしCBは誰か?は見どころだなと思います。
ということで、プレビューでした。この試合はまたじっくりレビューしたいと思うのでお楽しみに!
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