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野鳥写真のRAW現像について

RAW現像をする目的


まず、するかしないかですが、私は野鳥写真についてはRAW現像をします。

以前は、Nikon純正のNX STUDIOでトリミングのみしていました。
JPEGからトリミングしてもいいのかもしれないですが、トリミングの際に露出の微調整をする事もあるのでRAW現像していました。

しかし、Z 800mm f6.3を導入してもどうしても解決しない問題。
それが、ISO感度の上昇によるノイズでした。

特に今の時期のように葉っぱが生い茂っている状況だと、その陰に鳥さんがいる事がほとんど。
ISO感度を低くして撮影するにも限界があります。
ブレの関係からシャッタースピードを下げるのも限界。

またNikon Z8 は私の主観だとISO800くらいからノイズが乗り始めます。

数値的にも例えば600mm f4 を導入したとしても、満足出来るくらいの状況にはならないと思いました。

そこで、以前から注目していた DxO の PureRaw を導入してみる事にしました。

PureRawにZ8のRAWデータを読み込ませ処理。
するとDNGファイルが出力されます。
しかしNX STUDIOはDNGファイルが読み込めないので、別途RAW現像ソフトも必要になります。
そこで、これも前から注目していたCaptureOneの導入を検討。

とりあえず、両方ともお試し版があるので使ってみる事にしました。

実際試してみた結果・・・

驚きました。

かなりのノイズ低減が行われ、解像感が上がりました。
1枚試しただけで、
これ必須だわ
という結論になりました。

サンプルを載せてみます。
条件はSS 1/1000 f6.3 ISO 10000
で撮ったものです。

まずはJPEG撮って出しからのトリミング。
サイズは少し違いますがノイズ感は分かると思います。

フォーカスは合っていますが、毛並みの解像とかは無理ですね。

このRAWデータをノイズ処理してトリミングしたのがこちら。


かなりノイズ感がなくなり、毛並みも解像してきました。

この結果を見た時に、「600mm f4は要らないわ。むしろ800mm f6.3が最強。」
という結論に至りました。

以降、野鳥写真においてはRAW現像する事にしています。

「野鳥写真においては」
と書いているのは、スナップ写真とかは基本JPEG撮って出しでいきたいと考えているからRAW現像していないからです。

JPEG撮って出しの写真はいわばカメラ内RAW現像。
カメラメーカーの開発の方たちが、提案してくれているのも同じ事で、
それがカメラごと、更にはレンズごとの特色だとも思うからです。

PureRawでの処理は、歪み補正や、収差の補正も行われます。
ある意味、撮ったカメラとレンズの個性を奪う行為とも言えます。

なので全てPureRawで処理するのは、つまらない。
と思います。

でも夜スナップとかの写真は、処理するけど・・・。
これも目的はノイズ処理。

また露出の調整はしますが、基本的に色はほぼ触りません。
色を積極的に触るのは邪道と思うからです。

まとめ

こういったソフトウェアの処理に否定的な人もいるかと思います。
しかし野鳥写真においては、得られるメリットの方が多く私にとっては今や必須となりました。

それくらいPureRawは非常に優秀なソフトだと思います。
またCaptureOneもプレビューが速く使いやすい。

RAW現像かJPEG撮って出しか論争を度々見かけますが、そんなのは全く無意味。

目的によって選択が変わります。

どの手段を選ぶかは自分次第。
よりよいアウトプットが得られる手段を選ぶだけです。

なので私は使い分けをしている訳です。


とにかく気になる方はお試し版があるので、使ってみるといいです。
それでも気に入らなければ使わなければいいだけです。

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