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【選手ブログ】 藤岡聡志 / 卒業🎓

こんにちは。2023年5月にWest Virginia州のDavis & Elkins Collegeを卒業した藤岡聡志と申します。

まず、この場を借りてここまでの4年間私の留学に関わってくれた家族、假屋さんを始め、全ての人たちに感謝申し上げたいです。本当にありがとうございました。

私の卒業までの道のりは紆余曲折のある濃密な4年間となりました。全てを綴ろうとすると、きっととてつもない文量になってしまうので、ここでは私がこの4年間で学んだ主な3つのこと、そしてアメリカ留学を通して感じたことについて書きたいと思います。

"英語"の潜在能力

1つ目は、英語が持つポテンシャルについてです。英語を使うことで全く知らなかった文化や、感情を共有することができますし、逆に世界と自分の繋がりのようなものも体感することができます(この事象をこんな風に捉えることができるのか、または、意外と自分と一緒でこう思うんだ、など)。それは4年間通して非常に刺激になり、自分の考えに自信がつき、自分の中に新しい引き出しがいくつも増えました。まだまだ発展途上ではありますが、今は日常生活に困ることなく、友人との会話を楽しめるレベルまで英語が上達しました。さらにこれからもっと引き出しを増やしていけたらなと思います。

"思い通りに行くことは少ない"

この留学生活が初めての海外経験であった私からすると、基本的には毎日が刺激的で楽しいものでしたが、それと同時に、自分の思い通りや、計画通りに物事が進むことはなかなかありませんでした。1つ例を挙げると、2年目のOral Roberts University(NCAA D1=渡米前からの憧れの環境であり、ここで卒業したいと当時は考えていた)で、私はシーズン途中までスタメンで出場していました。しかし結果がなかなか出せないままシーズンが終わり、その後の監督とのミーティングで言われた言葉は、青天の霹靂でした。私が一番の自信を持つサイドバックというポジションで、来年もこの大学でプレーするのは“No chance”とはっきり告げられたのです。いわゆる、戦力外通告です。度重なる監督とのミーティングと、家族、假屋さん、そして自分との話し合いを経て、Oral Roberts Universityを去ることを決意しました。他にも、少し話のレベルを下げると、次の日に急に公式戦が入ったり、普段の生活での友人たちとの予定がドタキャンになったり。これは日本でもあり得ることかと思いますが、アメリカでは特に多いと個人的に感じました。そのことに向けて準備していたことが、一気に状況が変わる、というシーンが数えきれないほどありました。数年単位の人生設計が変わったり、ストレスが溜まったりもしましたが、逆にこのことのおかげで日々のイレギュラーに対応できる適応力と強靭なメンタルが身につきました。

"自己主張と多様性の受け入れのバランス"

3つ目は、私がこの留学で感じた最も重要なポイントです。私が感じる"普通"がアメリカでは"普通"ではありません。そのことにより、一時期自分を主張できなくなり、自分を見失いかけたこともありました。しかし、いつまでも受け身ではいけないと、自己主張を意識して過ごすようになってから、他人とのコミュニケーションがうまく取れるようになり、より留学生活が楽しくなったと感じます。ただ、この国にはたくさんの人種がいて、その分の思想が存在することは事実です。その上で、自分の"普通"と、相手の"フツウ"を、会話の中で理解した上で言動を選ぶことが、この国をエンジョイする1つのカギだなと感じています。今では、周りの目を気にすることなく自分の好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと胸を張って言えるようになりました。

"4年間のアメリカ留学を通して"

自分次第でどうとでもなるということが、アメリカ留学の良いところでもあり、怖いところでもあります。しかし、留学そのものの目標を設定し、毎日意識して過ごせば、たとえ当時の目標は達成できなくとも、最終的には必ず有意義な時間になると私は思います。もちろん、目標達成に必要なことは嫌でも臨まないといけないシーンはありますが、決して無理をする必要はありません。今思うと、私は留学の4年間で英語ペラペラにならないといけないというプレッシャーや、パーティに参加しないといけない雰囲気などとの葛藤と日々対峙していた気がします。しかし、自分の目標に向かって努力して、その人は"その人なりの留学"を見つけることができればオッケーなのではないかというのが今の意見です。私はしたくないこともたくさんして、勇気を持ってイベントに飛び込むこともしました。楽しい時もしんどかった時もありましたが、今ではその勇気が経験となり、自分に何が必要か、自分は何が好きで嫌いか、を知ることができました。それらを通して、私は"私なりのアメリカ留学"を見つけることができました。

ここまで長い文章を読んで下さり、ありがとうございました。私は2023年8月からPurdue University Fort Wayne(NCAA D1)で1年間大学院に通いながら、もう1シーズンプレーします。目標はNCAA D1の全米大会出場と、シーズンを通した個人アワードを取ることです。まだ"私なりのアメリカ留学"は続きますので、5年目も応援よろしくお願いします。

藤岡聡志

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