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今後、お金の失敗をしないための『年収450万会社員が3,400万円の借金を背負い、自己破産した話 第2話』

1話では、借金の内訳とそれぞれの金額、①奨学金を背負った背景について、書いた。

今回は、②不動産ローン ③不動産投資初期ローン について
詳細に書いた。

②不動産ローン 約2,680万円 ③不動産投資初期ローン 約298万円



Oさんとの出会い


私の過去をお話しすると、社会人1年目の頃から、投資について大きな興味を抱いていた。

父親の給料が高くなく、実家の生活があまり裕福ではなかったことも影響し、自分は将来お金に困らないような生活にしたいと思っていたからだ。


そして、よく「社会人 投資」「会社員 お金増やす方法」などと調べて、少しでもお金が自分の元に入ってくるような方法は何かないかと考えていた。

ただ調べて思ったのが、会社員で不動産投資をするとなると、一定期間勤めた経験とある程度の年齢が必要で、それが勤続年数3年以上・26歳以上という条件だった。

自分は当時社会人3年目(24歳)だったので、条件が合わず自分では購入できないと諦めていた。

ただ、そんな時に、ネット上で「月収400万円以上を働かずに稼いでいるOさん」という方と出会った。

出会い方としては、ネットにあるOさんのサイトがGoogle検索か何かで見つかり、そこにメールアドレスを打ち込み、メルマガを受け取った。

その中で、FXの自動売買のシステムが約100万円で売られていて、それを導入すれば、月利20%ほどで稼げるとのことだった。それを買いたいと申し出て、Oさんに連絡を取り、ある休日に池袋駅で待ち合わせをして、椿屋珈琲で詳しい話を聞いた。

Oさんは正直ほとんどの人が信頼してしまうと思う。


Oさんの外見は、髪の毛はワックスでしっかり整え、服装もセットアップで綺麗に決まっていた。

笑顔は素敵で、いかにもお金持ちで自分とは住む世界が違うとさえ思わされた。

また待合せ場所が、池袋東口にあるルイ・ヴィトンの目の前ということや、普段なら使わないコーヒー1杯千円近くする椿屋珈琲店というのも、Oさんを信頼してしまった要因だ。

FXの自動売買のシステムに関しても非常に説明がうまく、無理に勧誘を迫るわけではなく、「こういう貴重で世の中に出回っていないシステムがあるけど、もしよかったら買う?」というように、聞き手の購買欲を煽るのが非常にうまかった。

後日、自分は、その文句に踊らされ、いとも簡単に100万円を支払ってしまった。

これは、Oさんの外見が、清潔感があり、外見に関してかなり整っていて、お金持ちのオーラも感じた。またMacBookをかっこよく使いこなしていたこともあり、この人は本当にお金持ちだから、その人が言うのであれば間違い無いと信じてしまった。


ちなみに100万円は、今まで財形貯蓄でコツコツ貯めてきたお金だった。


今思えば、ここで100万円支払ってしまったことで、多額のお金を支払うことに関してのリミッターが外れてしまった。

その当時は、Oさんが「月収400万円以上稼いでいるのだから、このシステムは間違いない」と完全に信じきってしまっていた。

その後、Oさんの高校の同級生で、不動産投資に詳しいYさんという方を紹介してもらい、その方に不動産投資について詳しい話を聞くことになった。

Yさんとの出会い

Yさんとは、新宿の喫茶店に自分の仕事終わりに初めて会った。額が少し広く、髪の毛はワックスなどで整っていて、スーツ姿の小太りの男性だった。
正直よく不動産業界にいそうな営業マンの外見をしている。

Yさんは、最初自分を小馬鹿にしたような態度で接してきていたが、世の中のお金持ちを知らない自分にとっては、これから良質な不動産を教えてもらう人なので、相手を持ち上げて接していた。

そして、公務員は不動産投資が有利、やった方がいいという話をされて、後日Yさんが懇意にしている不動産業者の事務所で詳しい話を聞くことになった。

Yさん、不動産業者、自分の3者で話し合ったが、正直自分はその時不動産投資についての知識は、全然なく、良いカモだと思われていたのだろう。


ライアーゲームなどのドラマを昔良く見ていて、なぜカモになるのだろうと思っていたが、今考えるとその時の自分は完全にカモになっていた。現実世界の方が、ドラマやゲームより巧妙でエグい仕掛けが施されていることが多いものだということを今感じる。


話は、不動産業者の方が、投資物件を探してくれるということでまとまり、いい物件が見つかり次第連絡してくれるということで、その日は解散した。

所沢の物件購入 そしてローン締結へ


いい物件が見つかったというので、不動産事業者の事務所へ詳しい話を聞きに行くことになった。

そこで、埼玉県所沢市の物件(駅徒歩8分 3LDKのマンション)を紹介され、自分はそのまま深く考えることなく、契約を締結してしまった。

なぜ深く考えることがなかったのかというと理由は4つ考えられる。


まず一つ目に、自分が知らないインターネットや不動産・金融の世界でOさんやYさんは今までに何百万・何千万というお金を稼いできた実績があったので、信頼してしまった。


二つ目に、不動産業者やYさんの話の持っていき方がうまく、自然な流れで契約に移行してしまったこと。


三つ目に、家賃収入とローン返済の金額が±0以上であれば、OKという条件を言ってしまっていたので、不動産業者もそこまで変な投資案件を振ってこないだろうと高をくくっていたからである。


四つ目に、所沢の物件は、広告では約3,400万円だが、それが今だと約2,680万円で購入することができるという話をされ、それならお得だと思ってしまったからである(ただし、後々知ることになるが、当時の相場だと約1,700万円程度だったことが判明したので、かなり高い物件を買わされたことになる)。

こうして不動産ローンで約2,680万円、不動産投資初期ローンで約298万円を借りてしまった。

不動産投資初期ローンとは、火災保険料や司法書士への手数料などの初期費用を貸してくれるローンのことだ。


自分は手持ちのお金を出すのが嫌だったので、こちらのローンも利用してしまった。

不動産物件は賃貸へ出した

購入した不動産物件は、賃貸へ出して、その家賃収入で、ローンの返済をしていく予定だった。


そして2019年9月から2年間はサブリース契約を結び、毎月の家賃収入が116,000円。毎月の支出が約115,000円(不動産ローン、不動産投資初期ローン、管理費・修繕積立金)で月々1,000円のプラスだった。

ただ後々になって気づくのだが、毎年経費として固定資産税がかかるということだった。これが金額として、年額で約89,000円。大きくはないのだが、毎年かかるとなると馬鹿にならない。


1年目は負担に感じていなかったが、2年目以降になると「このお金は何のために払っているんだろう」という気持ちでいっぱいになった。

不動産投資に関して、学んだ教訓3つ

後々振り返ってみて不動産投資に関して、学んだ教訓は以下の3つだった。


①信頼できる業者に頼むべきだった

 不動産投資に関してと言わず保険の契約に関しても、何か人に頼む時は、信頼できる業者に頼むべきと言うのはよく世間で言われている。

自分でもそのことについては分かっているはずだった。

しかし実際は、カモからお金を巻き上げるだけの業者だということが後で判明した。高い物件を売り捌いて、その分の手数料をいただいた後は、もう用はない・知らないというスタンスだった。


ちなみに2022年7月に新宿に寄る機会があり、この不動産業者に行ったら、もう既に事務所はなかった。


もちろん不動産事務所が引っ越しすることは頻繁にあるかもしれないが、たった2〜3年でいなくなるのは明らかに、カモをかなり捌ききった後に逃げたようにしか思えなかった。

こういうようなことがあったので、私は、その後は不動産などに限らず、どんなことを依頼するときでも、相手のことを信頼できるかどうかで選ぶようにした。


大手だからとか、他の人がいいからというものさしではなく、自分でしっかりと選ぶようにしている。

②不動産価格の相場を知るべきだった


 不動産を購入する前に不動産価格の相場を知るべきだったと深く反省している。

例えば、家電を買うような時は、A店での値段、B店での値段、ネットショップでの値段などを調査して決める人も多い。ただ不動産になると、今までほとんどの人が購入したことがないから、価値の相場が分からない。そうなると、自分が依頼している不動産業者に教えてもらうことになる。

ただ自分が依頼している不動産業者が、悪い人で適正な値段を教えなかったらどうなるだろうか?


その場合は、簡単にカモになってしまう。

私は、実際不動産業者が出していた広告で約3,400万円の物件を今なら2,680万円で購入できるという風に聞かされた。ただ後々別の不動産業者を通して、レインズなどの不動産サイトで調べてもらうと、高くても価格は約1,700万円だった。

自分は、2,680万円ー1,700万円=980万円も損していることになっていた。

不動産価格の相場を知る方法はいくつかある。

①複数の不動産業者へ査定を依頼する
②過去の不動産価格を不動産業者へ調べてもらう
③スーモなどのサイトを使う

など、複数の方法を使用して、もし不動産業者のいう価格が調べた価格より高かった場合は、なぜその価格なのかを聞いてみる方がいいだろう。

③不動産投資での初期費用や収支を計算するべきだった

 不動産投資でどれくらいの収入があり、どれくらいの支出があるのか、項目ごとに分けてしっかりと検討してから不動産投資をするべきだったと今は反省している。

 
 例えば、不動産投資の初期費用をとっても、不動産仲介手数料、金融機関への事務手数料、不動産投資ローンの保証料、印紙代、登録免許税、司法書士報酬、火災保険料があり、全てのお金を足すと物件の金額にもよるが、80万円〜100万円にもなる。

 また購入した翌年には、不動産取得税がかかり、毎年固定資産税(+都市計画税)もかかってくる。

 マンションであれば毎月だとローン返済に加えて、管理費・修繕積立金も支払う必要も出てくる。

これらの経費がいつどのタイミングでどれくらいかかるのかをあらかじめ予想しておかないと、投資しなければよかったと後悔することになるので、注意が必要である。

第3話 ④自動車ローンへ踏み切った理由に続く

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