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【ウィズダムを売る老婆】「タルムード」金言集(9話/37話) 解説

今日も記事を見てもろてありがとう!。見てくれるあなたがおるおかげで、記事執筆を続けられとる。本当に感謝👏

『ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集』(集英社 著者:石角完爾氏)に載っている37の説話について、1つのnoteで1話ずつ紹介していくで。

その際に、「説話の解説」と「教訓」、「現代の日本での活かし方」を書いたで。俺は、説話を聞いて、現実生活で活かしてこそ意味があると思うねんな。良ければ、参考にしてな。

それでは早速説話の解説から行くで。

【ウィズダムを売る老婆】説話の解説

 ある村に貧しく若い夫婦が住んでいた。あまりに貧しいので、男は出稼ぎにいくことにした。遠い街で八年間働き続け、節約を重ねて袋にいっぱいの金貨を貯めることができた。

 男は、さあこれで妻の元に帰れると、徒歩で20日間もかかる道のりを急いだ。いよいよ最後に泊まる宿を求めてある町に入ったところで、男は金貨一枚を使って、待っている妻に何かお土産を買って帰ろうと思った。

しかし、市場には何も気に入ったものがなかった。

 お土産をあきらめて宿に帰ろうとしたとき、市場の片隅で老婆が座って何かを売っていた。男は興味を持って、その老婆に「何を売っているんですか」と聞いてみた。

 すると老婆は、
 「ウィズダムを売っているんですよ」
 としわくちゃの顔で答えた。

 「そのウィズダムを売ってください」と男が言うと、「それでは、その袋に入った金貨全部を支払ってくだされや」と老婆は返事をした。

 男はあまりにも値段が高いので、驚いたが、ウィズダムは何にも増して価値があるものだと思い、金貨を全部渡した。

 「では教えよう。第一に、同じ目的地に行く道が二つあったら、決して近道をしようとしてはいけない。時間がかかっても安全な大きな道を行きなさい。第二に、あなたの頭の中に怒りが込み上げて来ても、それをその場で爆発させてはいけない。一晩お待ちなさい。翌朝の考えがあなたを正しい道に導くでしょう」

 男は老婆の言ったウィズダムの意味を考えながら、宿に戻ろうとした。
しかしふと我に返って急に不安になった。

「あのウィズダムに袋いっぱいの金貨の価値があるのだろうか」と、老婆のいたるとことに駆け回った。

 そこには老婆の姿はなかったが、座っていた場所にユダヤ人が肩にかけるショール、タリートが置いてあり、その下に先ほど支払った金貨が置かれているのを見つけた。男は不思議に思ったが、タリートの下の金貨を取り戻した。

 翌朝、馬車に乗り、家路を急いだ。山道に差し掛かると、道が日本に分かれていた。

一つは山を迂回して行く普通の道、もう一つ山を越えて行く険しい道だった。険しい道の方が近道だったが、そのとき肩にかけていたタリートに手が触れ、男は老婆に教えてもらったウィズダムを思い出した。

そして、馬車の御者に時間がかかっても普通の道を行くように指示した。故郷の村に着いて聞いてみると、山道でがけ崩れがあり、ほとんどの馬車が谷底に転落したということだった。

 男の到着は深夜だった。家に一瀉千里に駆けつけようと思ったが、妻はもう寝ているかもしれないと思い、近くの宿で一泊することにした。宿に入ると、なんとそこで妻が宿の給仕をしていた。

ところが、妻は夫を見ても素知らぬ顔。まるで他人に接するような態度で自分に給仕をするので、男は無性にも腹が立った。

 「八年間も俺が働いて帰ってきたというのに、素知らぬ顔というのは一体どういうことだ。きっと他に男ができたに違いない。

 決めつけて、男は妻を大声で怒鳴りつけようとした。その時また、肩にかけているタリートに手が触れ、老婆のウィズダムを思い出した。

ここで爆発してはいけないと、一晩待ち、家に帰ってドアを開けると、妻が男に飛びついてきた。

 「ああ、やっぱりあなただったのね。あなたによく似た人を宿で見かけたんだけれど、立派な服装をしているので他の人かもしれないと思って、声をかけられなかったのよ。ああ、よく帰って来てくださった。うれしい」

 「いや、俺こそ声をかけなくて悪かった。きみが素知らぬ顔をしているものだから、俺のことなど忘れてしまったのかと思ったんだよ」

 二人は抱き合って、再会を喜んだ。その後、二人は力を合わせて仲良く幸せに暮らしたということだ。

『ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集』(集英社 著者:石角完爾氏)p73〜p76

教訓

美人先生

ウィズダムにはお金を払うー対価(犠牲)なしで賢明さは身につかない

つまりここでのウィズダムは、「何事にも”熟慮”と”慎重”が大事」だということ。準備に時間とお金をかけ、十分にリサーチするという犠牲を払ってから物事は始めよ。

これがこの話の教訓やねん。

今回の説話においても、男は8年間も妻のために懸命に働いた金貨を初めて会った老婆に渡し、ウィズダムを得ることにしたんや。

そのおかげで、男は、山道での崖崩れで死ぬこともなく、妻と喧嘩をすることもなかった。

ウィズダムを買わなかったら、山道で死んでいたかもしれないし、妻と喧嘩別れしていた可能性もあるっちゅうことや。

他の例で言うと、第1話の魔法のザクロの話で、「ノーペイン・ノーゲイン」の教訓を紹介したな。「ノーペイン・ノーゲイン」とは、何かを失わなければ何かを得ることはできないということや。

そしてこれは、ウィズダムに関しても同じことが言えるやろな。お金という犠牲を払い、痛みを感じて初めてウィズダムは身につき、賢明に生きるためのガイドラインを獲得することができるんや。

「魔法のザクロ」についてまだ読んでない方は、こっちから読めるからよかったら読んでな。

ただこの正直な仕立て屋は、そんな周りに流されず、顧客のことを考え誠実に商売に励んだ。

その祈りが通じたのか、待望の雨が降り出した。正直な人だったから、神様の目に留まり願望が叶ったんちゃうやろかな。

結果的に、ウィズダムを得るためには、十分な時間とお金を割いて、調査をするという労力をこなしてこそなんや。

これがユダヤ人が肝に銘じている、お金に関する原則やねん。

現代の日本での活かし方

現代の日本のイメージ

ここからは、この話を「現代の日本で活かすとしたらどうするべきか」を話して行くで。

この「ウィズダムを売る老婆」の話を現代の日本で活かすのであれば「自己投資で成功するためや知識を得るためには、お金と時間をしっかりと掛けましょう」ということや。

なぜなら、無料の情報だけでは本気で学ぼうとはせんし、時間を掛けずに楽に成功できる方法なんてないからや。もしそんな楽な方法があったら、皆飛びついて、一気に稼げなくなるやろうな。

例えば、今だと高額商材をインターネットで売りに出している人がおるやろ。「この高額商材のノウハウを使えば、スマホに触るのは1日10分で1日5万円以上稼げる」とか言われているやつや。

それが真実やったらいいけど、実際は買った後に、思ったより稼げないことも多い。

実際俺も楽してお金を稼ぎたいと思って、そういう高額商材を買ったことがある。結果的には稼げなかった。ただ、そこの教訓があるからこそ、今では騙されることもなくなった。

実際に、やってみないと分からへんこともある。自分はやってみてよかったと思う。

ただウィズダムを売るような形で、楽してお金を稼げる方法を100万円単位で売り出している人もいるやろうな。

そういう人が「ノーペイン・ノーゲイン」と言って、お金を巻き上げているケースもあるんや。

確かにウィズダムを得るには、相応の対価が必要やけど、それを悪用して、何の価値もない情報を売っている人もおる。

それを自分で十分にリサーチして、購入したり活用することが大事になる。

それが現代でのこの説話の活かし方やと思うねん。

まとめ

まとめ

 今回は、『ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集』(集英社 著者:石角完爾)に載っている37の説話の1つとして、

【ウィズダムを売る老婆】

を紹介したで。

今回の教訓は、【ウィズダムにはお金を払うー対価(犠牲)なしで賢明さは身につかない】やったな。

つまりここでのウィズダムは、「何事にも”熟慮”と”慎重”が大事」だということ。準備に時間とお金をかけ、十分にリサーチするという犠牲を払ってから物事は始めよ。

これがこの話の教訓やねん。

また説話を聞いて、それで終わってしまっていてはもったいないと思うで。説話を活かすためにも、是非「現代の日本での活かし方」を参考にして、行動してみてな。

もし不明な点があれば、コメント欄での質問も待ってるで。

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最後まで見てもろて本当にありがとうな。
また次の記事で会おな。

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