見出し画像

1年間の振り返り(東工大電気電子系2年)

この1年の成績発表もすべて終わったということで,軽くですが振り返りをしたいと思います.東工大生はもちろん,特に電気電子系希望の方の参考になれば幸いです.まあ,気軽にご覧ください.

また今回はあくまでも電気電子系の科目だけ振り返りたいと思います.なので英語科目,文系教養科目,系外科目などはとりあえず除きます.ちなみに東工大は4学期制なので以下ではそれぞれQ(クォーター)をつけて表記しています.そして科目の横の1つ目の()は単位数を,2つ目の()は成績を表しています.では,ゆっくりしていってね!

1Q

・量子力学 (2単位) (97点)

1Qの中で一番難しかったですこれ.点数は取れてるんですが期末課題だったので,そこそこわかっていればテキスト見てなんとかなります.対面試験だったらかなりやばかったでしょう.ということで今現在学び直し中です.どうもあまり深く理解できてない感じがしてしまうのですが,そもそも量子力学ってそういうものなのかもしれないと半分諦めかけています().ちなみにデバイス系に行きたい人には必須の科目だと思います.

・電磁気学第一 (2単位) (100点)

第一は主に静電界を扱いました.1年の時にも電磁気学があったとは思いますが,この科目ではそれも含めて基礎からやっている印象がありました.ですので電磁気苦手でも電電には行けると思います!電電最高!

・解析学 (2単位) (95点)

主に微分方程式と複素関数論をやりました.結構楽しいです.複素関数論はよく学部レベルで一番感動する分野?と言われることもありますが,まさにそうかもしれません.話を戻しますが試験の難易度はそこまで高くはなかったように思います.そしてどうでもいいのですが,微分方程式で登場するベルヌーイ形と流体力学のベルヌーイの定理に共通するベルヌーイさんはどうやら違う人のようです.

・フーリエ変換とラプラス変換 (2単位) (96点)

名前の通りフーリエ変換とラプラス変換をやります.おそらくラプラス変換よりもフーリエ変換に時間を割いていましたね.電気信号を周波数分布に変換するためにフーリエ変換を用い,電気回路に登場する微分方程式はだいたいラプラス変換で処理するので重要度の高い科目でしょう.講義に関してはかなり講義中に演習時間をとってくれるので課題がとてつもなく大変になるということはなさそうな感じでした.

2Q

・電気回路第一 (2単位) (100点)

抵抗,コイル,コンデンサを含む基本的な回路の解析から始め,ラプラス変換の導入をメインとした内容だったと思います.例年点数はかなり来やすいと聞いていますのであまり心配はいらない科目です.ただ記憶が正しければなんか「落単する人が毎年一定数いる」と講義内で聞いたような気がするので気は抜かないほうが良いでしょう(?).

・電磁気学第二 (2単位) (99点)

第二では静磁界,変動する電磁界を扱いました.これは特に言うことないですね.マクスウェル方程式のっけて逃げます.

マクスウェル方程式

・半導体物性 (2単位) (99点)

まさに半導体を扱う科目でした.一応選択科目なのですが,これをとらないと後期にある電子デバイス第一やアナログ電子回路の最初の部分が分かりにくくなります.マストではありませんがこの時間に優先すべき科目がないのでしたら取っていたほうが良いと思います.難易度的には2Qで一番難しかったです.

・計算アルゴリズムとプログラミング (2単位) (97点)

基本的なMATLABの使い方を学ぶ感じの講義です.この講義は試験というよりは課題が結構面倒だったイメージがあります.ただ,絶望的にわからないみたいな状況にはなりにくい科目ではあると思うので,めちゃくちゃ大変ってことはないです.今年度は資料持ち込み可の試験でした.

・電気電子工学実験第一A (1単位) (92点)

実験科目です.扱うトピックは「計測器の使用方法」「マイコンプログラミングとその応用」「電気回路の周波数特性」「半導体物性」「コンピュータを用いた計測」の5つです.最初は全員「計測器の使用方法」からやりますがそれ以降は日程表に従って進めます.特に「コンピュータを用いた計測」はレポート作成が他と比べて大変なので(個人差あり),はやめに取り組むことをお勧めします.

3Q

・電気回路第二 (2単位) (100点)

この科目では骨格ボード図,演算増幅器,2端子対パラメータ,フィルタ回路,三相交流,分布定数回路について学びます.どれもかなり大事で他の科目に良く関連して出てきます.講義自体はかなり丁寧で理解しやすかったです.点数もかなり取りやすい印象です.

・電子デバイス第一 (2単位) (91点)

個人的に3Qで一番大変な科目でした.前半はバイポーラトランジスタ,後半はMOSトランジスタを扱いますが特に後半が大変でした.ただ教員がおそらく重度のデバイスオタクなので話はとても面白く参考になります.この科目の期末試験前には徹夜勢が多くみられ,その大変さを物語っていましたがこれを乗り切るとどんな試験でも大したことなく思えます.そういえば一つ言いたいことがあります.講義資料の誤植は勘弁してください....これで何時間も溶けます泣.

・応用確率統計 (2単位) (96点)

前半は基本的な確率や統計で難しくはないです.たしか中間試験は満点がかなりいたと思います.問題は後半です.後半では統計的推論(最尤推定やベイズ推定,仮説検定など)を学びましたが,何度も「なるほど分からん」状態になりました.一応何とかなったのはそれなりに勉強したからとしか言えないのですが詳しくは以下の記事をどうぞ.

・波動工学 (2単位) (95点)

あんまり記憶に残ってない科目なんですけど,前半は電磁波の反射や透過をやったような気がします.そういえば中間試験は対面で行いましたが,かなり厳しかったような気がします.難易度が高いというよりは「時間足りないな,これ」ってやつですね.後半は分布定数回路を扱いました.おやどこかで聞いた単語ですね(すっとぼけ).そう,電気回路第二です!これが同時期に同じトピックを扱う電電の闇です().とはいっても触れてる部分が微妙に違ってましたのでギリセーフかもしれません.

・電気電子工学実験第一B (1単位) (92点)

実験科目です.トピックはAと同じです.残ったやつを日程表に合わせて進めていきます.ちなみに実験科目はABで同じ点数になります.

4Q

・アナログ電子回路 (2単位) (95点)

MOSトランジスタやバイポーラトランジスタを含む回路を扱い,講義内では小信号等価回路で解析を行いました.そんな感じなんですけど,トランジスタの知識(電子デバイス第一)と骨格ボード図(電気回路第二)の知識があれば,あとはほとんど回路解くだけなのでそこまでではないと思います.実際,中間試験と期末試験に関してはそこまで難易度は高くないと感じました.

・離散時間システム (1単位) (97点)

前半はシステムの解析のために差分方程式をたてて解きます.後半ではz変換を用いて同様にシステムを解析します.一見難しそうですが,差分方程式を立式するやり方はブロック線図(制御工学で扱います)の場合と似ていますし,z変換はラプラス変換に似ています.ちなみにこの科目は珍しく1単位なので成績は普段の課題と期末試験で決まります.今回の期末はオンラインになりましたが通常なら対面試験のようです.

・制御工学 (2単位) (96点)

離散時間システムの項でも少し触れましたが,ここで本格的にブロック線図を学びます.時間があれば様々な制御について書きたいところですが,ここでは割愛することにします.講義はまあ普通なんですが後半で謎にプレゼンをやらされる人もいます(課題を早く終わらせた人がその課題について次回講義の冒頭で解説する感じです.加点はされるようです).あとはどうでもいいのですがテキスト(宮崎道雄編著「システム制御Ⅰ」)がかなり分かりやすいです.困ったときは参照しましょう.

・電気機器工学 (2単位) (100点)

この科目では変圧器や直流機,交流機(誘導機,同期機)について学びます.個人差あると思いますが正直4Qで一番ついていくのが大変でした.講義スライドだけで理解するのは困難でしょう.今年度は試験ではなく中間課題と期末課題が出題されましたが,私の場合は課題をこなすためにかなり多くの文献を図書館で読み漁りました.ちなみに必修科目ではないです.

・通信理論(電気電子) (2単位) (87点)

4Qの他の科目とはちょっとジャンルが変わりこの科目では名前の通り通信の基礎について学びました.具体的には情報の符号化や復号化,暗号化,通信路,通信路容量などを扱いました.自分が通信系の知識に乏しいからかもしれませんが中間試験,期末試験は少し難しく感じました.まわりを見た感じ点数も結構渋めのようです.

・電気電子工学実験第二A (1単位) (未報告)

実験科目です.電磁波,分布定数回路,高周波回路,電気電子材料,制御工学の5つのトピックを扱います.今のところ私は2つ終わった感じです.成績は3年1Qの電気電子工学実験第二Bと一緒に出ます.

最後に

一応全部書いたつもりなので締めさせてもらいます.

今回は1年の振り返りということで書きましたが,全体的に課題や試験についての記述が少なくなっています.これはなぜかといいますと,私があまり気にしていなかったからですね().私自身どの科目をとるべきかはよく悩むのですが,評価方法を理由にやめようとはこれまであまり思わなかったからかもしれません.まあ,成績ばかり気にするのも不健全だと思います,たぶん.

念のために言いますとこれはあくまでも2021年度のものなのでもちろん担当教員が変わればいろいろと評価方法も変わるかもしれませんし,来年度の状況によっては対面試験が増えたり減ったりするかもしれません.

疲れたのでこんなもんにします.ではまた今度,ノシ.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?