桜散る、桜散る、ひらひら舞う文字がきれい

※執筆者:松本みかん

春の日の朝。4月ももう終わりに近い。毎月なぜか月末になると意味もなく心がそわそわする。ゴールデンウィーク。緊急事態宣言。世界がコロナになって二度目の季節。今日は天気がよさそうだ。YouTubeにおすすめされた音楽を適当に選んで再生ボタンを押す。まだ眠い。ベッドに寝そべったまま微睡みの中でスマホの安っぽいスピーカーから聴こえてくる聴きなれないメロディに耳を傾ける。「春は溶けてまばらに色付いて世界抉ったんだ…」知らん曲やな、と思いながらもその瞬間、例えようのない懐かしさが込み上げた。思い出したのは「栞」という曲。作詞作曲尾崎世界観さんのあの曲だ。

尾崎世界観さんと言えば「めっちゃエゴサする人」とか「歌う声が喘ぎ声と言われている人」とかいう印象しか持ち合わせていなかったのだけれどこの曲で完全にハマった。しかもこの「栞」という曲はFM802のキャンペーンソングというやつで参加アーティストが豪華なのだ。いわゆる神メンツ。

・尾崎世界観(クリープハイプ)
・GEN(04 Limited Sazabys)
・片岡健太(sumika)
・スガシカオ
・あいみょん
・斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)

この曲は永久に残しておいてほしいのに期間限定でもう二度と聴けなくなってとても辛い。sumikaの片岡さんが「嘘だよ。ごめんね」と歌うのがすごくよくて何度もリピートしたし、尾崎さんが歌うとなんか安心する。この頃知ったばかりのあいみょんが参加していたのも嬉しかった。そして何よりその人が歌えばその人の歌になる感が凄くてアーティストってすごいなあとつくづく思いました。実はクリープハイプver.のMVもあるのだけれど、そっちは武道館でのライブ映像でそれはそれですごく好き。ライブがはじまる前のわくわく感とかライブ中に泣いちゃうお客さんとか。やっぱライブっていいよなって実感。このご時世だから余計に思う。

ちなみに、尾崎世界観さんは小説家としても活動しているということをちょうどその頃、たまたま行ったBOOK OFFで、たまたま見かけて、たまたま知って、たまたま買った。それは「犬も食わない」という本で、千早茜さんとの共作恋愛小説。尾崎さんが描く「だめな男」と千早茜が描く「めんどくさい女」の感じがなんとも絶妙だったし、とても読みやすかった。

というわけで、はじめての記事はなぜだか尾崎世界観さんのことになりました。来年もまた春になると「栞」を思い出すでしょう。そしたらきっとまた、そのことをここに書きます。

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