変形性股関節症の真の原因と改善方法 - 手術以外の選択肢
変形性股関節症は、多くの人々を悩ませる痛みを伴う症状です。一般的に、この症状は加齢や関節の摩耗、筋力低下が原因だと考えられがちですが、実は全く違うことが大元の原因になっているケースが多いのです。今回は、変形性股関節症の真の原因と、手術以外の改善方法について詳しくお話しします。
変形性股関節症のメカニズム
まず、股関節の構造を理解することが重要です。股関節は、大腿骨の頭(骨頭)が骨盤の窪み(寛骨臼)にはまり込む形で構成されています。この関節を靭帯が取り囲むことで、関節が外れることなく動かすことができています。
変形性股関節症が発症する本当の原因は、この関節をまたぐ筋肉が硬くなることで引き起こされます。股関節周辺の筋肉が硬くなり、十分に伸びなくなることで、関節に異常な圧力がかかるようになります。この部分をもう少しだけ詳しく説明します。
筋肉の硬直化がもたらす影響
股関節周辺の筋肉が硬くなると、次のような問題が生じます:
筋肉が硬くなると関節を動かすたびに関節を圧迫するようになる
てこの原理により、関節にかかる圧力が増大する
特に注目すべきは「てこの原理」の働きです。特に股関節をまたいでいる短い筋肉が硬くなると、大腿骨全体の長さとの差が大きくなるため、わずかな動きでも関節に大きな力が加わってしまいます。これが長期間続くと、関節包や軟骨を徐々に傷つけ、変形性股関節症の症状を引き起こすのです。
股関節周辺の主な筋肉
変形性股関節症に関与する主な筋肉には以下のようなものがあります:
内転筋群(短内転筋、長内転筋など)
外転筋群
腸腰筋
大腿四頭筋
ハムストリングス
恥骨筋
小臀筋
大腿方形筋
これらの筋肉が硬くなると、股関節の動きが制限され、関節に過度な負担がかかります。特に恥骨筋や短内転筋、小臀筋などは、大腿骨に比べて非常に短い長さになりますので、てこの原理が働きやすくなり、股関節の機能に大きな影響を与えます。
変形性股関節症の改善方法
変形性股関節症が進行していない初期から中期の段階であれば、手術以外の方法で症状を改善できる可能性があります。主な改善方法とやらなくても良いものは以下の通りです:
筋肉の柔軟性回復
硬くなった筋肉を本来の柔らかさに戻すことが重要です。変形性股関節症の初期や中期の段階であれば、ストレッチやマッサージだけでは筋肉を柔らかくするのは難しくなってきます。筋肉の硬くなる原因、老廃物、エネルギー不足(ATP不足)、筋肉ロックを同時に改善することで、ようやく筋肉の柔軟性を取り戻すことができます。
関節周辺の筋力強化は必要なし
筋力の低下が変形性股関節症を引き起こしているケースは、私たちが30年以上施術をしてきてお一人もいません。筋力低下が変形性股関節症の原因ではありませんので、筋力トレーニングは必要ありません。むしろ股関節に負荷がかかりすぎて、余計に股関節周りの筋肉を硬くしてしまう可能性があります。
姿勢の改善は無理にしない
股関節をまたぐ筋肉が硬くなってくると、正しい姿勢を取ること自体が、股関節に負担をかける行為になってしまいます。筋肉が正常な柔らかさを取り戻すと、姿勢を自然と改善しますので、無理に姿勢を正すのではなく、正しい姿勢がとれるように股関節周りの筋肉を本来の柔らかさに戻すことを優先してください。
手術の必要性について
末期の変形性股関節症の場合、骨や軟骨の損傷が進行しているため、手術が必要になることもあります。しかし、初期から中期の段階であれば、筋肉を本来の柔らかさに戻す方法で症状を改善できる可能性が高いのです。
まとめ
変形性股関節症は、一般的に考えられている原因とは異なる要因で発症することが多いです。その主な原因は、股関節周辺の筋肉の硬直化にあります。特に、股関節をまたぐ短い筋肉が硬くなることで、てこの原理により関節への負担が増大し、症状を引き起こすのです。
改善には、筋力トレーニングや無理な姿勢改善ではなく、筋肉の柔軟性回復が最も重要です。この際、単なるストレッチやマッサージだけでなく、筋肉の硬直化の根本的な原因(老廃物、ATP不足、筋肉ロック)に対処することが必要です。
私たちは、変形性股関節症の真の原因と効果的な改善方法について、30年以上お客様と共に向き合ってきました。もし変形性股関節症でお悩みの方がいらっしゃいましたら、まずはご相談ください。初期から中期の段階であれば、適切なケアにより症状を改善し、生活の質を向上させる可能性が十分にあります。
私たちの経験を活かし、お一人お一人の状態に合わせた最適な改善プランをご提案いたします。手術以外の選択肢も含め、変形性股関節症との付き合い方を一緒に見直していきましょう。あなたの痛みのない生活へ向けて、私たちがサポートいたします。
関連動画
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?