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修了考査:250時間でオールAを取った勉強法を振り返る

みなさん、こんにちは。これが初めての投稿となるわけですが、この記事を見つけたみなさんは「なんだこのくそイキったタイトルは。調子に乗りやがって」と思ったかと思います。
そんな思いの中、わざわざ開いて今見てくださっているのですから、みなさんの時間を無駄にしないような有意義な内容をどうにかして書かねばと戦々恐々としながら今キーボードを叩いております。

修了考査成績通知書

私は2022年12月の修了考査を受験し、無事1回で合格をしました。
成績はなんとびっくりオールAだったのですが、試験が終わった段階では「なんとか耐えててくれ。。。」と合格を願うばかりで、とてもオールAがとれるなんて思ってもいませんでした。
といいますのも、決して十分な勉強量を確保できたわけでなく、自信をもって修了考査に望めたわけではなかったためです。
そんな自分が約250時間で、このような成績で合格できたわけなので、
同じく勉強量を十分に確保できない方に向けて「何か参考になるものがあれば」と思い、この記事を書くことにしました。
(ちなみに自分の勉強法に再現性があるなんて思っておりません。あくまで参考ということでお願いいたします。)

◆修了考査対策の概要

利用した教材

TAC修了考査対策講座
会計士試験の時もTACを利用していたからです。ただそれだけの理由です。
そのほか、会計基準や監査基準委員会報告書、倫理規則などの原文も利用しましたが、基本的には答練が中心の勉強でした。
ちなみにライブでの答練受験はせず、一度も答練の提出はしませんでした。

総勉強時間

250時間程度
10月から勉強を開始し、平日は多くて2時間半、休日は7時間半ほど勉強していました。
私は監査法人勤務ではないため、試験休暇がありませんでしたが、有給を利用して試験5日前から休みを取得することができました。

試験までのスケジュール

【2022年10月 第1週】
溜まりに溜まったTACからのダンボールを開封。
「もっと早くから始めれば」と思ったものの、後悔しても仕方ないのでまずは税務から着手することを決めました。
税務は会計士試験の時から得意だったので、法人税・所得税・消費税の講義は見ずにテキストを1周しました。
TACの法人税テキストは、修了考査の過去問を(税率などはアップデートした上で)例題にしてくれていたので、きちんと例題を解くことで試験のレベルまで引き上げられると思います。
所得税・消費税はテキストの巻末に過去問を掲載してくれているものの、税率などが出題当時のままだったので、問題の傾向だけ見て実際に解くことはしませんでした。

【2022年10月 第2週】
税務の答練がいくつか届いていたので解き始めましたが、この時期は第5問部分(法人・消費・所得)だけを1時間15分の制限時間で解きました。
この時点で届いている全ての税務答練の第5問部分だけを週の前半で解き、週の後半は会計の答練の2回分を解き切りました。
なぜ第5問部分だけを解いたかというと、第6問はどうせ解けないからです。第6問は相続税や地方税、贈与税などの会計士試験では問われなかった分野からの出題が多いためです。この段階では解くだけ無駄なので諦めました。その代わり3回分の第5問は一度解いたら次の日も、またその次の日も解きました。
とにかく10月の第2週は法人・所得・消費の答練をひたすら繰り返し解きました。

ちなみに週の後半で会計の2回分を解いていますが、こちらも解き方に特徴があるので紹介します。
会計の答練は3時間ですが、計算部分だけを1時間半の制限時間で解きました。
理論部分は制限時間を気にせず、頭で答えを考えてすぐに回答と照らしあわせる、ということをやりました。(実際に論述を書くということはこの段階では一歳やりませんでした。とにかく時間がなかったので)
(このような答練の解き方は決して褒められたものはないので、時間を確保できる方はしっかりと解いたほうがいいと思います。)

【2022年10月 第3週】
相変わらず税務、会計を中心に勉強しました。
税務はこの週で、相続税や贈与税、地方税などの講義を3倍速で見ました。
確か4回分くらいの講義だったのでそこまで時間はかからなかった覚えがあります。内容もそこまで難しいものではないため、きちんと学習しておくことをおすすめします。
ちなみに国際税制はほとんど勉強しませんでした。
(前年の試験で問われていたため「多分出題されないだろ」とたかを括ってましたw)
4回分の講義を消化したらすぐに、全ての税務答練の第6問を解きました。
当然講義を見てすぐに解けるわけはないのですが、同日に3回くらい解き直しをするなどして、回答パターンを定着させました。

会計も残りの2回の答練を、前述の方法と同様の方法で解きました。
なんとか10月の第3週までに税務、会計の答練を1周することに成功しました。(これはかなり良かったのではないかと思います。)

【2022年10月 第4週、11月 第1周】
この先2週間は監査を中心に勉強をし始めます。この2週間で答練を4周しました。
4周するとはいうものの、書くことはせずに会計の理論と同様、
問題を見る→1分くらい頭で考える→答えを見る
これの繰り返しです。TACの監査答練の回答冊子には、採点のポイントみたいなものが箇条書きで書かれていたので、それをひたすら頭にインプットしました。
また、TACの監査答練の回答冊子には類題も記載されているのでそれも同じように解きました。
3回分の監査答練で、類題も含めるとほぼすべての監基報の要求事項に関して出題されていたような気がするので、類題も合わせて学習することをおすすめします。
時間の取れる休日は、監査に加えて1回分の税務答練を2時間半で解くことと、1回分の会計答練の計算部分だけを1時間半で解くことをしました。
平日の2時間は監査答練
休日は監査答練、1回分の税務答練、1回分の会計答練の計算部分
といった具合でこの時期は勉強しました。

このような勉強のおかげで、11月の第1週時点で
会計(計算部分のみ)2周 理論部分は1周
税務 2周
監査 4周
といった具合です。

【2022年11月 第2週】
この週は経営のITの講義を3倍速で消化したあとに、答練3回分を2周解きました。
経営の財務分析はぶっちゃけ楽勝なので、テキストなどはほぼ利用せず答練だけで仕上げました。
ITの分野は講義の質がかなり良いので、TAC生は絶対に講義を見た方がいいと思います。自分はこの講義のおかげもあり、経営実務は全体的に苦戦することなく消化できました。
時間の取れる休日は、経営に加えて税務の答練を再度周回しました。
この時点でうまくいけば税務答練の3周目を完了できるかと思います。

【2022年11月 第3週】
この週は学習の中心を会計にしました。
今まで会計の答練では理論部分の記述を行ってきませんでしたが、ここで初めてやります。
平日の2時間半をすべて会計にあてました。
今まで2周しているので、計算部分は難なく進みます。理論も一度インプットしているので、記述することになっても全体で2時間ほどで解き終えることができました。残りの30分は回答を見て知識に抜け漏れがないかを探しました。
休日はこれに加えて、税務答練を2回分ずつ解きました。
会計、税務ともに何度も解き直しをしているので、かなり早いスピードで反復できます。
ちなみに、計算部分については答えを覚えては意味がないので、回答の型を定着させるようにしましょう。

【2022年11月 第4週】
まず、ここまで手をつけていなかった職業倫理を勉強し始めます。
TACのテキストを2時間ほどで1周しました。(職業倫理はテキストが薄いのでそこまで時間がかかりません。)
テキストを1周した後に、答練を解きますが、ここでは記述することはしません。時間がもったいないので知識のインプットにあてます。
休日は監査の答練で、実際に書くことをしました。
この時点で監査は4周くらいしているので、書くべきことはすらすら出てくるのですが、それでも実際に書いてみると時間がギリギリで、10分くらいしか余りませんでした。
さすがに焦りましたが、TACの監査答練はギリギリ終わらないくらいの分量のようです。解説講義で講師が言っていました。
(2022年12月の修了考査では第3問、第4問ともに大問がそれぞれ3つ出題されましたが、TACの答練ではそれぞれ大問が4つずつの出題でした。)

【2022年12月 本番まで】
今までと同様に、ひたすら答練を周回しました。
試験前は5日間有給を取得できたので、知識が危ういところはテキストに戻ることもしました。
職業倫理については倫理規則をほぼ暗記しました。直前に詰め込むのがいいと思います。
結局、本番までに各答練を8周〜10周したと思います。

全体を振り返っての所感

正直のところ、時間をあまり確保できなかったので追い詰められていました。ただ、それがうまく作用して、「短い期間で間をあけずにひたすら反復練習する」という自分なりの攻略法を見出せたのだと思います。
(気が向いたら各科目ごとにもっと詳細な勉強方法を書こうと思います。
具体的に知りたいことがあればコメントください。)

私は、本質的には「答練なんてライブで受ける必要はないと思っていますし、必ずしも通しで解く必要もない」と思っています。
なぜなら必要なのは「本番での結果」のみだからです。
答練は手段でしかないので、どのように利用してもいいじゃないですか。

ですがもちろん、このような考えが邪道であることも理解しています。
あくまでもN=1ということで。

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