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夢・・・

これは私のIT業界以前の話で、某タヌキのマスコットが支配するコンビニでアルバイトをしていた時のこと。
何もやりたいこともなく、毎日何かを求めて生きていた。と、言ったら聞こえはいいけど、やっぱり何も目標のないダメな人間だった。
正直働きたくない・・・そんな思いがあり、でも働きたいとも思っていた。

私は多分、先がない仕事に対しての葛藤があったんだと思う。
アルバイトでこのままずっとやっていける自信はないし、そんな考えはなかった。

私の夢ってなんだったんだろうと考えて、それがかつては教員や教育業界に関わりたかったんだなとふと思い出した。
でも、色々あってそれがもう夢でも目標でもなくなり、自暴自棄になり、そのまま私は色々と逃げていたんだと思う。

その間に友人たちは有名企業で出世をしたり、結婚をしたりした。
私はずっと同じ場所にいるような気がしていた。

動き出さなければと何度も思った。

そんな時、働いているコンビニがなくなると知らされた。

私はこの流れに身を任せようと決め、就活を始めた。
何をやりたいかもわからずに・・・

それからコンビニバイトを辞め、日雇いの派遣バイトをしながら仕事を探した。
転職サイトに登録し、暇さえあればずっとサイトを眺めていた。
毎日毎日、同じような会社ばかりが目に入った。
一体自分は何がやりたいのだろうか。どうしたいのだろうか。
サイトには営業やITばかりが流れた。
自分の性格上、営業は向かないと思っていたし、ITは元々無理だと思っていた。

昔からスポーツをやっていたし、以前もスポーツジムでバイト経験があるので、スポーツ関係の仕事をしようと思い、色々とエントリーをしてみた。
(そう考えるとどうしてスポーツ学をもっと学びたいと思わなかったか後悔もした)

そして、いざ面接・・・だったけど、バイト期間のことを色々と聞かれ、あまり良い印象ではなかったからか、応募した企業全てから落とされることとなった。(そんなに多く受けてはなかったけど)

いくら大学を出ていてもどうなるかわからない世界だということは分かっていた。そんな時代でもある。

今の時代、大卒とか多分関係なく若い人材なんだろうな・・・と。

私の日雇い派遣期間はさらに長引いた。そして、いつしか諦めが頭を過るようになった。
そんな時、倉庫内での作業にいた40代のおじさんたちを見て、「こんな風にはなりたくない」と、強く思ったのを今でも覚えている。
「俺は前は◯◯をしてたんだ。でも、上司がムカついて辞めてやった」とか、過去に縛られた自慢を繰り返す人間に嫌気がさした。
そして、人生の先輩のような素振りで私たち20代を軽く見てる態度も何もかもが嫌になった。
どうして自分はこの人たちと同じ場所で働いているのだろうか。
このままだと、自分もこうなってしまうんじゃないか。
など、日々それは強くなっていった。

実際、30代からずっと日雇い派遣で生きている人もたくさんいた。
かつては就活のつなぎとして日雇いをはじめ、今では就活をせずにそのまま派遣生活に身を委ねる人もいた。

派遣は正直働くと言うことからすればかなり負担が軽い。
決められたことをこなす。ただそれだけ。
ピッキングならば、必要なものを取ってきて梱包へ送る。
その繰り返し。
だが、肉体労働なので特に男性はキツイことが多い。

正直つまらない。だけど、変なことをしなければ怒られることもないし、人と話すことも少ない。
そこにどっぷりと浸かってしまう人は後を絶たない。
だからこそ、私は早くなんとかしようと思った。

そして、某大型スポーツショップへの内定が決まった。

続く

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