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乗りたい車

乗りたい車

現行の自動車にそそられるデザインが少ない。いま、ワンボックスに乗っているがこれのデザインは少し好きだ。ぬぼーっと愚鈍な感じで、鋭角な部分が無い。何のデザイン性も感じられない。なまなかにデザインがあるよりずっとすっきりしている。

とはいえ、実用で選んだ車で、見事にその期待に応えているが、運転して全く面白くない。というより運転をする気にならない。大きすぎる。ミニだとかフィアット500だとか、コンパクトな車が好きだ。現行のそれらはかなり旧式に比べて大きくなってしまった。かといって旧式のそれらはメンテナンスに手間と費用がかかりそうだ。

初代のフォルクスワーゲンゴルフやフィアットの小さく角張った車(モデル名忘れた)も好きなデザインだ。これは雑誌ポパイの影響だろう。

ミニやフィアット、サーファー、カリフォルニア、アディダススタンスミス、ペニーローファー、デッキシューズ。今から思えば雑誌の訴求対象である大学生あたりで、そのような物がほいほい手に入る層というのはごく一部で、さらに当時中学でつい先日までランドセルをしょっていたような児童上がりにはまったく不釣り合いな世界観が提示されていたわけだが、それが未だにファッションだとかスタイルの根底概念に根強く残っているのだから思春期に深く印象づけられたものの人生に及ぼす影響は大きい。

そして今、別に乗りたくない車に乗り、夢に描いたファッションを楽しむわけでもなく、というより体型や費用面から楽しめず、今は生産していない絶版車のそれらを中古車情報で眺めながらいいなあ、とため息をついている次第。

しかし、ここのところ一番いいスタイルだなと思ったのはやはり今は絶版だが、スバルのR1。旧式のR1も好きだったが、あたらしいR1も小さくて、後ろが流れる旧式ルノーやフィアットのような味があるように思えてそそられた。これなら今でも少し古い程度の大した整備もかからずに旧車より楽に乗れるだろう、が、あの黄色いナンバーがどうにも好きになれないのだった。

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