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何もなかったかのような

何もなかったかのような

なにもなかったようになっているけど、私はしっかり覚えている。

何食わぬ顔して大層なことをおっしゃったとしても、あのときのことはしっかり覚えている。

おそらく、聞けば誰もがそれを覚えて居るはずだ。忘れた振りをしているだけだ。

どうして、そのままにされているのか知らないが、実際、あの件に関してはあなたに原因があって、しかし無かったことにされている。

それを蒸し返されないで逃げおおせようとしても、たとえ、逃げおおせられたとしても、私はおそらくいつまでも忘れない。

そして、意外なほど多くの人が、それを忘れないでいる。だからといって、今から何を弁明するのか、誰に何を告げればいいのか、無かったことになっているからどのようにけりを付ければいいのか、ややこしくなってしまっている。

しかし、それをほどかないまま何をいっても、何をやっても、すべての行いに説得力が無くなり、すべての失敗は増幅され、もし、悪さでもしようものならそれは以前の記憶とともに何倍にも増幅されて、そのときにはもう取り返しのつかないダメージを受けるだろう。

それでも、現状はあくまでそのまま、関係もそのままで。内心どうなっているか分からないが何もなかったようになっていて。

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