ダイブの功績

ダイブの功績

オージーから
来た
ダイブ
豪英語では
aはア
デイヴ
じゃなく
ダイブ

すこし
ずんぐり
金髪に
学ラン

みんなで
ダイブを
取り囲んで
質問攻め
片言英語で
通じると
歓声

女生徒と
登校する
ダイブ
ホストファミリーの
子なのか

すこし
どんくさい
ダイブ
留学
何で日本だったんだろう
牛が
たくさんいる
と言っていた

飽きっぽい
生徒たち
2カ月もすると
ダイブも
風景

その頃
たまたま
電車で
ダイブと遭遇

ダイブと
片言
交わしあい
わからないと
こちらに頭を
傾けてくる
すこし
乳臭いような
ダイブの匂い

国が懐かしいと
言っていた
帰りたい

半年もすると
ダイブ
ひとり
登校も
下校も
誰からも相手に
されず

いじめられては
いないとおもう
ただ
誰もかまわないだけ

こぶとりの
ダイブは
重い足取り
ベランダから
それを
何人かで
見下ろした

友達の
できなかった
ダイブ
みんな
愛想程度に
グッバイ

日本を
嫌いになっただろうな
二度と
来たくないと
思っただろうな
牛肉は
まだ
高かったころだった

今は
豪英語の
発音規則も
割と知られている

しかし
あの頃
ダイブがいたから
みんな
英語も
国によって違うと知った
ダイブの
功績
ゆいいつ
県立A高

水辺
橋のたもと
田舎
共学