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共働かず

共働かず

妻はとある金融関連で二十年間仕事をしていた。渉外といって、外回り業務は基本男性がやっていたが、女性起用の初めの頃に妻がやらされ、うまく行ったので、それからその仕事は男も女も無くなった。

多いときには二十カ所回ると行っていた。忙しい忙しいと言っていた。私は基本的に目の回るような忙しさをそれほど経験してこなかったので、何だ、大げさに、といつも思っていたのだが、おそらく、私がその仕事をしたならば忙しいどころの騒ぎでなく、オーバーフローのフリーズ、といった状態になったのでは無かろうかと今では思う。

そして、妻は、二人目の子ができたときに仕事を辞めた。保育園の選択も考えたが子供のことを考えてやめた。そして、二度と外に働きに行くことをしない。その理由を妻はどんなに聞いても明かさない。

というわけで、我が家は共働かず世帯となった。成人前の子を二人抱えて、夫も妻も外に働きに行かず、生活を送っている。今日は上の子は文化祭の代休で、下の子は先生の研修で半日、平日の昼に一家全員が揃っていた。

薄曇りの光の弱い食卓を囲みながら、昨日の鍋の残りなどつついている。娘はトーストの上に目玉焼きを乗せて食べたいと昨日から言っていて、それを食べていた。昼食を食べ終わると娘に勉強をするように言って、私は隣の和室へと引きこもってしまった。

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三年ほど前です

今は上は働いて

下はJKです

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