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客としての関係性

客としての関係性

味覚も年を取るのか、ここのところ妻と味覚の食い違うことが多い。薄味に感じて食べた気がしない。さらに、胃の不調も加わり何を食べていいのかわからなくなる。

そうしていると、外食の味を思い出し、時折昼食を食べに行くのだが、そうすると今度は、リーズナブルで満足のできる店を探し出すのはそう簡単なことではなく、行く店も自ずと絞られる。

それは勤め人の時も同じで、いくつかの店をローテーションしていると店の人と顔見知りになる。何となくいつもの人がこちらの担当になっているような雰囲気で、ある時は話が早くてありがたいのだが、常連面して軽口など叩きようもない。

というより、別に私は何の注文も付けないし面倒な客ではないと思うが、なぜ、いつもその人に接客されるのか。

上司に、人と仲良くなるのが上手で、誰とでもすぐに旧知の仲のような昵懇感を醸し出すことのできる人がいたが、その人のすごいところはたとえば、ヤクルトを売りに来たそういう関係の人に平然と「今日はいらない」と言えるところだ。

まあ、仲がいいのなら断ることもできる、という論理なのかもしれないが私などたいして親しくも話をしていないひとから毎日ヤクルトを仕方なく買っていた。

関係性の構築は重要だ。失敗すると好きな物も食べられず、好きでもない物を食べる羽目になる。

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