Tさんからのソロ渡し
Tさんからのソロ渡し
Tさんから
アドリブが
回された
吉岡実
詩人
小説は
私の知る限り
書いてない
現代詩を
作った一人と言える
誰もが認めるところ
彼の世界は
難しかった
難しいが
なんだか
引き寄せられる
詩は
少数のもので
いい
と
言い切ったらしい
出来る限り
吉岡実は
読んでいるが
それは初耳
難解なものを書く人は
えてして
散文は
平易だが
滋味にあふれるものを
書いたりする
そういう散文
私にとっては
志賀直哉に
突き当たる
もう何年も読み返していないけれど
平易で
読み味が
いい
イコール
志賀直哉的
逆に
豪華絢爛
きらびやかで
レトリカルな
散文と言えば
三島由紀夫
吉岡実が
三島由紀夫に
あったときのことを
エッセイに
書いていた
さすがの
吉岡も
三島に
憧れていたんだな
ということが
言外に
うかがわれる
三島は
戦後の
一つの
特異な個性だと思った
複雑な彼
自分でも言っていた
吉岡実が
届けたい
詩の
少数
私が思うに
それは
多分
彼のみうち
みうち
と
直感で言ったものの
身内って
誰だ
業界仲間
それもありそう
ただ
優先順位は
そう高くない
どちらかと言えば
持ち上げられていた
感じ
少なくとも
中期ぐらいまでは
割と
わが道を
行っていたような
で
迷ったのだ
シュルレアリスム
に傾倒しつつ
サフランを
摘みに行くまで
彼は
下町生まれ
下町では
気取った
難しいことなど
しゃらくせえ
ではっぽられる
ピーモデルの
平沢進は
救済の技法
と
言ったとき
下町のやつは
そんなこと言わない
とプロデューサーに
言われ
私が
下町出身で
はじめて言った
と返した
それより前に
吉岡がいた
吉岡の
少数読者
には
思い人
が絶対に入っている
下町っこは
きざなことなんか言えない
ならば
思いっきり
明後日な言葉に
思いを託して
思いを隠した
つまり
吉岡実の
想定した
少数読者は
みうち
とりわけ
思い人
ということになる
そういう事じゃないんだよな
と
Tさんは言うだろう
吉岡ファンからは
わかってねえ
と
いわれるだろう
私は
私をすいてくれる人に
書いたものを
読まれたい
そのために
かっこをつけることを
いまは
やめた
最後、吉岡実にもう一回言及してほしいですね。彼は詩は少数者のものだと言い切っていました。吉岡の言う少数者の中身がどういうものかを考えることで、Iさんの立ち位置が見えてくると思います。
という
詩人 辻和人さんからの言葉を受けて
即興で書いてみました
できたてほやほやです
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