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吹き抜け

吹き抜け

何件もの家を見てきたが、大きめの物件には吹き抜けのある建物がいくつかあった。玄関が吹き抜けとなって上階の高いところに明かり取りの窓がある。ちなみに開かない窓をはめ殺し窓という。明るく、開放感があり、より空間が広く見える。その分、地震には弱い。梁や柱がないのでその部分の強度が弱まる。

そのような家に住んだことがないのでわからないが、空間が広い分冬は寒いだろうなと思う。夏はどうなのか。窓を開け放して風が通るところであれば涼しいかもしれない。しかし、風が通るところというのは突風被害を受けやすい。住宅地にはどうも風の通る道筋のようなものがあって、なぜか風当たりが強くなってしまう家がある。ほかの家の建ち方、方角など様々な要素が絡んでそうなってしまうのだろう。家主としてはどんなこころもちなのだろう。洗濯物は早く乾きそうだ。しかしほこりやゴミも寄せてしまう。風が建築物に与える影響まではよくわからない。だが、湿気は建物にも住人にも悪影響を及ぼしそうだ。吹き抜けにしろ、風の通り道の家にしろ、湿気にまとわりつかれなければそれは大きなメリットなのかもしれない。

湿り気にはいろいろと陰性なものが含まれて、それが必ずしも不快とはいえない私の気持ちのありようは吹き抜けでも風の道でもない小さな家で形成された。

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