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学級崩壊 学級崩壊など、昔にもあった。金八先生で、腐ったみかんの加藤が放送室を占拠する前、その状態は私の級に訪れた。 小学四年。初め、初老の厳格そうな先生が我々の担任となったのだが、一週間もしたあたりで何故か担任が新卒の女性教師に代わった。それから、生徒は全く言うことを聞かなくなり、あまつさえその教師に暴力を振るい始める。 そこからは日々、阿鼻叫喚の四年三組、校門を抜け出して繁華街に出かけてしまう生徒、授業中にゴム鞠で野球を始める生徒、寝る生徒、しゃべる生徒、私たちのほ
学校の怖かった話 小学校一年の一学期で校舎が移転した。入学式は当然、旧校舎で行われたが、木造で、全体的に薄暗く、体育館に目が丸い、椅子に腰掛けた女の絵が飾ってあってそれが薄暗い壁に不気味に溶け込んでいるのだった。 桜の木の下に回転遊具があって、遊んでいると毛虫がポトポト落ちてきた。それを踏むと絵の具のような原色の中身が出てきた。黄色、黄緑色。階段の手すりは小学生にとっては滑るものだ。滑ったあげくに局部を打って、それを見ていた先生にげんこつを食らうというのがお決まりのパター
ドイツ流ハイキング リュックサックの中で食べ物が悪くなっていくのが分かった。 保冷剤が利かなくなっていた。 おそらくみんな同様だろう。 引率の大人は成人女性で、すでにシャツも脱ぎ払っていた。子供たちも同様に、出来る限りの薄着をして、それでも汗が止まらなかった。森が深く、山が高くなるにつれて、これほど気温が上がってくるとは思わなかった。 針葉樹の深い森に見えたのは実はジャングルで、誰から