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ZARD 「Season」感想(音楽レビュー)

こんにちは。初めての投稿となります。

今回は音楽レビューを行いたいと思います。

初めてということもありまして、僕が小学生の頃からずっと心の支えである、ZARDの曲を取り上げたいと思います。

「Season」は4thアルバム「揺れる想い」の2曲目に収録されている曲です。作詞は坂井泉水さんで、作曲は栗林誠一郎さん、編曲は葉山たけしさんです。

※基本的に曲のポジティブな面を書きますが、ネガティブな部分が含まれることもあります。これは個人的な意見ですので、ご了承ください。また、あくまで感想であって解説ではありません。(解釈はそれぞれの人がするものであると思うので)


ZARDとは

※知っている方は読み飛ばして頂いてかまいません

すでに活動していないグループでもありますので、知らない人もいると思いますので簡単に概要をまとめます。Wikipediaを見てもらったほうが詳しいと思いますので、詳しく知りたい方はそちらで!(笑)

https://ja.wikipedia.org/wiki/ZARD

ZARDは1991年から2007年に活動していたグループです。

代表曲には「負けないで」や、「揺れる想い」などがあります。負けないでは毎年24時間TVのマラソンのゴール手前にかかるということもあり、みなさん聞いたことがあると思います。

一応グループですが、実質ヴォーカルの坂井泉水さんのためのプロジェクトというイメージです。つまりZARD≒坂井泉水ということです。

坂井泉水さん(以下:坂井さん)は容姿がとても綺麗ということでも有名でしたが、TV出演はほとんど無く、とてもミステリアスな方でした。ちょっと違いますが、現在のGReeeeNに近いですかね?(笑)


そんな坂井さんは2007年に入院中の病院の手すりから転落して、亡くなってしまいました。突然の訃報に当時小学6年だった僕は信じられず、「きっとどこかで生きているだろう」と思っていたほどです。

坂井さんは作曲は数曲しか行っていませんが、ほぼ全曲の作詞を行っています。詞に対して、とても強いこだわりを持っていたようです。実際に僕も坂井さんの歌詞には何度も助けられました。




「Season」のレビュー

レビューの方針

(1)曲の背景※この曲との出会いなども

(2)曲全体の雰囲気と感想

(3)メロディーの感想

(4)歌詞の感想

(5)注目して頂きたいおススメフレーズ



それでは、レビュー本編に移りたいと思います。

冒頭でも書きましたが、この曲は「揺れる想い」というアルバムに収録されている曲です。このアルバムは1993年7月10日に発売されました。つまり、坂井さんは発売当時、26歳だったのですね。ですので、この曲が作られたのはそれより少し前の25歳ではないかと思われます。また、1993年は負けないでなどが大ヒットした、ZARDの黄金期といっていいでしょう。また、この翌年に僕が生まれます。(どうでもいいですね…笑)

揺れる想い(アルバム) ジャケット

正直、僕はこの曲を小学5年生頃に初めて聞いたように記憶しています。(曖昧です…笑) しかし、当時の僕にはこの曲の魅力はいまいちわからず、他の曲よりは評価は低かったです。

ですが、数年ほど前にこの曲の意味や魅力がふと分かったのです。そのような経験もありレビューを書いてみたいと思ったのです。



次に、曲全体の雰囲気について書いていきます。

この「Season」はテンポはゆっくりめですが、ドラム、コーラスなどの雰囲気は少し跳ねるような印象です。曲調や歌い方もとても明るく、個人的に、「晴れた休日にゆっくり散歩をしている」ようなイメージです。後述しますが、歌詞でも春を歌っているということが示唆されていますが、この曲の雰囲気も春にぴったりの雰囲気です。自転車に乗りながら聞きたい曲です。

僕はこの雰囲気がとても大好きで、この雰囲気が歌詞の良さを最大限引き出していると思います。

さらに、少しだけ幼さの残る坂井さんの声も驚く程、ぴったりです。

この曲は後に作曲者の栗林誠一郎さんによってセルフカバー(アルバム「Barbier first」に収録)されているのです。もちろん栗林誠一郎さんの歌声も素晴らしいのですが、二つを聴き比べるとやはり坂井さんのこの幼さがこの曲には欠かせないということを実感します。



この曲のメロディーについて書きます。

上記でも述べましたが、メロディーも編曲もとても明るい雰囲気です。さらに、他の楽曲と比べるて、とても休符のが多く、その休符一つ一つが長いという特徴があります。特にこの時にヒットした「負けないで」と比べると歴然だと思います。負けないでは疾走感を大事にしていましたが、この曲は疾走感とは真逆のゆっくり歩いている感じがとてもよく出ていると思います。僕はこの感じが大好きです。

個人的に栗林誠一郎さん作曲の曲は上記の休符の多さと長さが特徴的な曲が多い気がします。(この時代には珍しい気がします。)例えば「I still remember」、「雨に濡れて」など…



それでは、いよいよ歌詞について言及していきます。これまで、敢えて歌詞には多く触れませんでした。

ズバリこの曲の歌詞は失恋の回想の物語なのです。単純に考えると曲調や歌い方と「ミスマッチ」しています。坂井さんは多分狙ってこの歌詞を描いたのでしょうね。(ZARDの曲は基本曲に後から詞をつけるという作り方)

この「ミスマッチ」の良さを書いていきます。

春

一言で言うと切なさが物凄く強調されています。

今で言うところの「エモい」という感じでしょうか?

この曲の主人公は春にポプラ並木を通った際に自分の失恋を回想しています。主人公は既にこの失恋からは立ち直っていますし、記憶も薄れています。でも、僕は歌詞の端々にほんの「少しの未練」が感じられます。

そして、この、「少しの未練」を明るく歌っているところに一種の強がりが感じられ、とても切なく感じます。笑い泣きと同じ感じです。(分かりづらい??)

そして、この歌詞では春という出会いと別れの季節を描いています。これによって切なさと同時に「何とか思い出に別れを告げて前を向いて新しい出会いに向かっていこう」という決意が感じられて、主人公の少しの成長が描かれていると思いました。

僕はそんな主人公に自分を重ねて、感情移入してしまいました。

小学生当時僕は恋はしていましたが、失恋の経験は無く、高校時代にもまだ、失恋の記憶を回想することはありませんでした。しかし、大学に入ったり、成人を迎えると自分も失恋の記憶を回想するようになりました。そんな時にこの曲を聴き、この歌詞の意味が身に染みて、背中が押されました。序盤で、坂井さんがこの曲を書いた年齢を述べましたが、おそらく坂井さんもこの頃に失恋の回想の経験があったのではないかと思い述べさせて頂きました。

卒業



それでは最後に僕のおススメフレーズを二つ紹介して終わります。皆さんが聞くときはこの部分にも注目して聞いてください。

一つ目は2番のBメロの「青春の意味を知らされた」という歌詞のフレーズです。この部分は実際の自分の感情を本当にそのまま表現してくれた言葉です。しかもオシャレに!また、サビ前ということで、一旦落ち着いているところが個人的にぐっときました。

二つ目は2番のサビの「唇噛んだ」という歌詞のフレーズです。これはとても短い一言でこの時の情景や気持ちがとても綺麗に表されていると思ったからです。また、ここのメロディーが個人的に好きなのと、メロディーにこの語感がとてもマッチしているところが、好きなポイントです。


まとめ

今回はZARDの「Season」という曲のレビューを行ってきました。

この曲の魅力はたくさんありますが、一番は「歌詞の内容と曲調のミスマッチ」だと思います。このミスマッチが主人公の強がりや前向きな成長を感じさせるポイントではないかと考えており、僕はその部分にとても惹かれ、励まされました。

曲の意味の解釈や感じ方は聞く人によって大きく異なります。そして、ZARDの曲の魅力は色々な解釈や感想を抱かせてくれるところにもあると思います。ぜひ、一度聞いて色々な角度からこの曲を感じてみてください。


※出来るだけみなさんの感じ方を変えないような文章になることを意識しましたが、もし、偏見や不満を与えてしまっていたら大変申し訳ありません。

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