新型コロナは引きこもり陰キャにとってチャンスであるという話

いま、新型コロナウイルス感染症の広まりを抑えるべく、国や自治体は、住民の外出自粛を要請している。世界的にも"stay at home"あるいは"stay home"が合言葉となり、「家に引きこもっていること自体が人々の命を救う」という認識が共有されるようになった。「家にいること」は、いまや共同体に協力的な行動をしている証であり、ポジティブな意味を帯びている。

その反面、「コロナ疲れ」という言葉もしばしば聞かれる。外出をしなくなったために運動不足になりやすく、また娯楽も大きく制限されるため、ストレスを蓄積させる人が多い。ただでさえ、不安をかき立てるニュースがこれでもかというほど報道される毎日である。思うように気分を発散させることができず、鬱々とした気分で充実しない日々を送らざるを得ないという人も多いだろう。

しかし、では引きこもり陰キャはどうだろうか。コロナ疲れをしているだろうか?答えはNoだ。我々引きこもり陰キャの生きる世界は、なにも変わっていない。わざわざ他人から言われるまでもなく、コロナ以前の世界においても"stay at home"してきたのだから。

引きこもり陰キャは、ずっと家にいたからといって、別段ストレスが溜まることもない。すでに家の中だけで何がしかの娯楽を堪能し、ストレスを発散させる術を持っているからである。世の中のアクティブな人々は、引きこもり生活による人との交流の少なさと、そこから生じるストレスを紛らわすために、オンライン飲み会なるものをやり始めているという。しかし、引きこもり陰キャは、人との交流がなくとも問題なく生活していけるので、そのような飲み会に時間を費やす必要はない。

いまや、引きこもり陰キャは「水を得た魚」である。新型コロナが完全に終息するまでに数年単位の時間を要するとの見解もある中で、この有利な時間を無為に過ごすわけにはいかないだろう。アクティブな陽キャたちが家でエネルギーを持て余し、不完全燃焼している中で、引きこもり陰キャたちはいまこそ陽キャたちを追い抜かす絶好のチャンスだと心得て、淡々と日々研鑽に努めるべきである。引きこもり陰キャという、ある種のスティグマを帯びた特性を生かせる時代は、いましかない。


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