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気付けばもう1年、CX-30のこと

気付けばCX-30(20S PTS/AWD)がやってきてもう1年を迎えます。6500kmほど走りましたが、当初の印象からどう変わったか、新たに気付いた点など書き連ねてみたいと思います。なお、印象の比較となる基準は前車である2016年後期のアテンザセダン(20S/FF)であることをご留意ください。

乗り心地・静粛性

 やはり機械ですから動かすことで馴染んでくる部分もありますし、なにより自分自身の身体が慣れてくるという部分はあるかと思います。ホイールベースの違い、車高の違いからくるピッチングの印象は当初とさほど変わりませんが、若干横方向の揺すられ感が出てきたようにも思います。

 母のデミオ(現在4年目)と比べれば段差によるショックの印象(主にリア)は大きく差があり、鋭いショックを感じることはありません。が、やはりアテンザと比較となると車格の差を感じずにはおれません。ただ、フロアの剛性感はアテンザよりも良く、静粛性は全く引けを取りません。ここは新世代シャシーの恩恵でしょうか。

走行・燃費

 今回気に入っているのはブレーキフィーリング。今までの車では経験したことのないもので、よく「ブレーキの効きが甘い」なんて評価を聞くことも多いのですが、これ慣れてしまったら止められない感じがします。元々ブレーキ操作は丁寧にする方で、踏み始めから停止まで、Gの変化をできるだけ穏やかにしたい派なのですが(そもそも元々乗り物酔いしやすいので)、そういった操作がとてもやりやすく、もしかしたら若干ブレーキ操作が雑な人でも穏やかにブレーキングできるんじゃないかなとも思いました。

 AWDは契約直前で選びました。試乗レポートなどでよく「リアが跳ねるので、FFよりもリアの重量が増すAWDが良い」なんていうのも引っかかっていた故の選択だったのです。で、走行という事で言うと、これもFFとAWDの比較を同条件でやった訳ではないので、あくまで自分の印象ですけど、良かったんじゃないかと感じています。少し強めの発進時の車両姿勢もですし、アクセルオンでぐーっと回り込むようなシチュエーションでの安定感は、GVC+とAWDの協調制御の恩恵もあるのかな、と想像したりもします。

 23万円ほどの差額をどう考えるかというところですが、売却時の査定額にも反映される部分ですし、アリじゃないかというのが結論です。

 燃費については、以前のレビューで『街中でのストップ&ゴーでは明らかに実燃費が低い感じがする』と書いたわけですが、昨年9月納車後、初めての初夏を迎えるにあたり感じるのは、都内を走っているとリッター辺り7km/L台は珍しくない…という状況です。以前のアテンザも同じ2Lのガソリンエンジン(FWD)でしたが、どんな悪条件でもここまで落ちることはありませんでした。AWDという要素もあるでしょうけど、まあ若干の物足りなさは感じます。巡航速度に入れば相応の燃費になるのですが、停止~加速の多いシチュエーションではハイブリッドに圧倒的アドバンテージがあるだろうと感じます。

 そういえば、ちょうどこれを書いている今、MAZDA3/CX-30の年次改良の発表がありましたね。とうとうe-SKYACTIV G 2.0の搭載が決まったようです。マイルドハイブリッドということで、カタログスペック上の燃費はさほどでもないわけですが、ストップ&ゴーに対する効果は若干気になっています。

ヘッドライトは高機能

 保安基準の改正もあり、オートライトが義務化されました。そのため、CX-30ではライトのスイッチの初期値が「AUTO」となります。点け忘れもなくなるし、おまかせできる気楽さもあります。停止時であれば、スイッチを下に回せば消灯、上に1つ動かせばスモールのみの点灯にできます。しかも、この2つの状態はいずれも走行を開始するとキャンセルされ、通常点灯に戻ります。なるほどね~。

 また、初期状態がアダプティブヘッドライト(以下ALH)ONなので、自動的に(部分的)ハイビーム状態に切り替わります。以前はレバーを押し込むことでALH ONだったのですが、これも初期状態をコレにするということは、その制御に自信が出てきたということでしょうか(レバー先端のボタンを押し込んでおくと制御OFFだったかな、使ったことないですけど)。

 以前のアテンザではALHは片側4分割でしたけど、このCX-30は片側20分割だったかな、制御も細かく行われるようになりました。

 アテンザの時はALHをONにしておくと左右の足元方向を照らす用のライトが点灯しました。その前に乗っていたアクセラではLEDヘッドライトだったものの、照射範囲が前方に集中していました。ライト形状的にもとても照射範囲が制限されていて、無暗に対向車に眩しいということは無かったわけですが、一方左右への光モレもなく、結果左右が暗くて見づらいという課題がありました。アテンザではそれが改善され、左右用のライトが設置され、時速40km/hまでは左右の足元方向を照らすのですが、この考え方はCX-30にも踏襲されています。

 で、ではCX-30のそのライトはどこ?と思ったら、なんとヘッドライトの内部、目頭の辺りと言えばいいでしょうか、ここになんと側方用のライトが設置されていました。それも含めて、CX-30は不足なく夜間の前方方向の明るさが確保できているように感じました。

標準オーディオはいい

 さて、レビューでもよく書かれている標準オーディオの性能。そこまで色々なクルマのオーディオを比較したことがある訳ではないのですが、過去の経験という僅かな評価軸の中で言うと、標準装備のオーディオでこれなら十分満足だと感じました。以前試乗したBOSEオプション付きのMX-30と比較すると、低音の響きなどはBOSEの方が余裕を感じるところはありました。予算に余裕があるなら最初にしか選べないBOSEを選んでおくのもよかったかと思うところもあるのですが、かといって標準に特別不満はありません。

 音楽を一番聴く場所ってクルマの中で、しかも1人の時は若干音量大きめで聴くので、オーディオに不満がないというのは満足度にずいぶん寄与しています。あと外への音漏れはやはり少ないですねえ。
 ネットを見ていると、BOSEでも不満があり、スピーカー変えたり…という方もいらっしゃるようですが、ここばかりはこだわり出すとキリがないというところでもあるかと思います。

 そうそう、あと地味ですが、FMラジオとハンズフリー通話の音質もよくなりましたね。それとリスニングポジションを全席・運転席と切り替えることで、左右の音のタイミングを微妙にずらす機能があります。全席モードはそれはそれで広がりも感じて悪くないですし、運転席モードにすると急に音が中央に寄ってきて、広がり感が少し減って、明瞭感が少し増す感じです。例えが微妙かもですがヘッドホンで聴いてるような…。面白半分で試してみてもいいかも。

アンビエントライトお願い!

 これオーナーあるあるですが、カップホルダー周辺が暗すぎる問題です。初代アクセラでは天井側に青色LEDが標準で付いていましたが、今思えばあれは親切だった…。ただ、そのありがたみを当時は気付いていませんでした。

 発表直後のモデルではDVDドライブの脇にUSBコネクタが出ていたので、そこに小型のLEDライトを付けるというオーナーもチラホラいたのですが、2021年モデルからそれ無くなっちゃったんですよね(慌てて納車前に買っていた私は、そのLEDライトは会社の後輩にプレゼントしました)。

 「引き算の美学」なのか「運転を妨げる情報を減らす」なのか分かりませんが、ぜひこういう痒いところに手が届くような配慮もお願いしたいです。あとこれは贅沢ですが、メルセデスみたいなアンビエントライトがアクセントであると絶対ウリになると思うんですよね。CX-60では若干車内にも明るさがあるようですが、実用性+魅力、だからカーシェアではなく所有したい、そんなクルマに育って欲しいです。

最近急にナビが別のルートを提案してくる

 最後ですが、この一週間くらい、急に今までそんな提案してきた!?というような、ナビゲーション中に別のルートを提案してくるようになりました。ソフトウェアがオンラインでアップデートされたかな。それもいいですけど、多摩川スカイブリッジが早く地図に反映しないかなー。


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