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初めて有料noteを販売したお話

先日、初めて有料のnoteを販売しました。
それが、こちらの剣劇アクション小説記事です。

曰くつきの刀を携えた枯れ木のような浪人が、ある出会いをキッカケに戦いを繰り広げていく、約2万2千文字程度の短編小説です。

『生奪剣』本編はこの記事で全編無料公開されています。
有料化しているのは、この小説に付帯する約3500文字のおまけ掌編『武路鷹羽の剣術試合』のみ。つまり、無料の本編有料のおまけで構成された記事というわけですね。

私はフォロワー数30に満たない=読者数の少ないユーザーなので、正直に言って売れるかどうかはかなり不安でした。

「一人も買ってくれなくても泣かないぞ!」
そう心に言い聞かせながら、意を決して有料化したところ……

売れました。やったぜ。

とてもありがたい話なので、お買い上げいただいた方にはこちらで改めてお礼申し上げます。ありがとうございます。楽しんでいただけて私は嬉しい。

細々とライターをやっている関係上、シナリオ仕事などでお金をもらう事もある身なのですが、実は自作の小説を売りに出した経験も、買っていただいた経験も無かったので、この件は大きな励みになりました。

自分の書いたオリジナル作品にお金を出してくれる方がいる。
そんな事実が、具体的な金額となって目の前に表示されると、やはり自信が付くというものです。マジでありがたいなこれ。

そんな風に内心ドギマギしながら初めてのnote販売を行ったわけですが、売れる見込みがあるかどうかに関しては、キチンと見極めてから行動していました。

PV数をじっと見る

『生奪剣』は、元々息抜きに書き始めたお話でした。

血が……噴き出る話が……書きたい……
言葉選びも自分が思うままにしたい……
よい子が読めなくなってもいいから……!!

児童向け公募小説が上手く組み上がらなかったのに加え、若干仕事も忙しくなってきたので、何か好き放題出来る書き物が必要だったのです。
それが『生奪剣』。ですがプロットを組み上げた所、私は気付きました。「このお話、noteのあの辺りに届けるとよいのでは……?」

ではそうしよう。
決めた所で、私は目標を二つ定めました。

一つは、noteの「連続投稿バッジ」を取ること。
もう一つは、そのお話で有料販売に挑戦すること。

とはいえ、前述の通り私はフォロワー数の少ない身でありますから、いきなり有料投稿しても気にかけてくれる方は……いないでしょう。
なのでこういう形にしました。

『本編は全て無料で投稿して、反応が良かったらおまけを書こう』
『そして、そのおまけを有料としよう』

そういうわけなので、反応がなかったら有料販売どころか『剣術試合』自体書かない事に決めていたわけですね。
では、その判断はどこで行ったか。PV数です。

連続した小説のPV数は、どうしたって第一話が一番大きくて、その後は小さくなっていくものです。
『生奪剣』も壱~弐の間はちょっと大きめに減ったのですが、弐~終まではおおむね横ばいという成果を上げてくれました。

つまり、第一話を読んで「これは気になる!」と思ってくれた方々は、おおむね最終話まで付いてきてくれたというわけです。理想的だ。ありがとうございます。

こうして読者がついてきてくれている状況ならば、「おまけ」の有料掌編にも誰かしらは興味を持ってくれるだろう……そう考え、ビビり散らかしながら有料化選択をした結果、私は喜びと自信に満ち溢れ感謝の言葉を口にするbotと化したのです。

本編とおまけの関係

ところで、小説noteを有料販売する際に一番気に掛かったのは、「本編部分を楽しんでいた人が嫌な思いをしないだろうか?」という部分でした。

小説noteを販売する際、やり方はいくつかあると思います。

最初から有料の記事やマガジンで出す方法。
無料で何話か連載し、後半の回を有料化する方法。
時期を決めて無料掲載し、後ほど有料化する方法。

で、前述の通り私は読者数の多くないユーザーなので、最初から有料で出しても恐らく読まれないし、時期を決めた無料掲載にしたとして、有料化した時にそれを掘り返して読みたがる人もいないと思われます。

従って、無料で楽しめる分を多くした上で有料部分に誘導するのが一番可能性がある……のですが、そういうの、前もって宣言されてれば良いですけど、突然不意打ちでやられるとなんか嫌ですよね?

私は何度も言うように「売れねぇかもしんねぇぜ」とビビり散らかしていたので、「後の方は有料だぜ」と口にすることは出来ませんでした。であるなら……やはり、おまけはあくまでおまけという形にするしかなかろう。

そういうわけで、『生奪剣』は本編だけで完結したコンテンツとして書きあげました。作者的には、おまけを読んでいなくとも何一つ問題が無いようにしてあります。おまけを読むと尚良いけれど、おまけを読まなくとも本編の内容に欠けは無い。だからみなさん、無料部分だけでも読んでみると楽しいかもしれませんよ。いや楽しい。剣での斬り合いが好きならきっと。

販売を超えて

今回行ったnote販売は、「偶然ぽろっと出てきた客層の把握出来ているお話」を元に「様子を見ながら恐る恐る投げ込んだ」形になります。

ありがたかったし楽しかったし、初めの一歩としては上々と言えるでしょう。でも、これを狙って大規模に放てないとnote小説で飯は食えないのだな、と実感することにもなりました。

果たして大規模に放つにはどのような手段を取れば良いのか?

この辺りの記事がかなり参考になるのではないだろうか。

上の記事を元に行動を起こした結果が、下のお望月さんの記事です。
しっかり全パターン試していらっしゃるし、成果も出している。すごいな……

終わりに

創作でメシ食っていきたいんですよ。
切実に。

だから公募とかも色々出してるんですけど、今の所は芽が出ない。
そういう事が続くと、自分の書いたものが大して良くないのだろうなぁと悲しい気持ちになったりしてくるものですが、そんな時、自分の書いた小説にお金を出してくれた人がいるのだという事実はものすごく力になるのだと……思います。

なもんで、初めての販売はかなり嬉しかったし、今後も励みになると思います。『生奪剣』も時期が来たらまた何か書くかもしれないので、その時は(無料部分だけでも良いので)楽しんでいただけると嬉しいです。

とにもかくにも、思い切って有料販売してみて良かったです。
ありがとうございました。

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