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参考文献をまとめた(『上へ参ります、上へ参ります』)

現在参加している創作講座の最終実作(リンク先)について、字数制限と時間制限により参考文献を全部書き切れなかったのでここに書いておこうという自分のための備忘録です。
(本当は提出後すぐにまとめたかったが、そんなことがすぐに出来ている計画的な人間なら参考文献を全部リスト化出来ないまでに時間と字数が無くなったりはしないのだ。悲しいことですね)

これを書いている今から二日後の最終講評に向けて自分の整理も兼ねて、ということでようやくまとめます。既に緊張で情緒がおかしくなってきた。
色々面白い本や記事もあるので、たまたまこの記事を見かけて気になった方はぜひ読んでみてください。

サイトのアピール文で「主な参考文献」として記載出来たもの

浅草公園 凌雲閣十二階 失われた〈高さ〉の歴史社会学』佐藤健二(2016)
正直この本が無かったら何も書けなかった。それ位めちゃくちゃお世話になりました。当時の十二階関連の新聞記事やら記述やらが最後に時系列順にずらっと記載されているのが本当にありがたかったです。
技術屋が語る ユーザーとオーナーのためのエレベーター読本』鈴木孝夫(2017)
この本で「日本で最初に有人昇降機が導入されたのは浅草十二階」という記述を見たことと、上野松坂屋のフロアインジケーターが時計の文字盤に似ていたことが少しずつ混ぜ合わさってこの話になったということで、これまたこの本が無ければこの話は書けなかった、の本。エレベーターの機械としての知識が豊富に乗っており、そこはあまり生かせなかったがお世話になりました。

アピール文に載せられなかった参考文献たち:浅草・凌雲閣 関連編

浅草十二階 塔の眺めと<近代>のまなざし 増補新版』細馬宏通(2011)
ふるさと東京今昔散歩 第1巻 浅草編』坂崎幸之助・生田誠(2020)
江戸東京博物館 えどはくチャンネル 「凌雲閣(浅草十二階)」
https://www.youtube.com/watch?v=4p8T9BjBd9s
どれも当時の十二階と、十二階周辺の光景のイメージを助けてくれました。特に江戸東京博物館は本当は実際にジオラマを見に行きたかったのですが、緊急事態宣言やら開館時間の短縮やら労働やらが重なり行けなかったので、こうしてウェブで解説付きで見ることが出来て本当に有難かったです。学芸員さんありがとう。

アピール文に載せられなかった参考文献たち:エレベーター・タイムマシン編

ニュートン式超図解 最強に面白い‼ 時間』ニュートンプレス, 監修:二間瀬敏史・石田直理雄(2020)

昇降機ガールのインタビューは主人公の一人・フミ関連と、エレベーターの操作シーンで大変お世話になりました。提出後に冷静になって気付いたが、これも主な参考文献にいれるべきだったな……。
後、これはどう記載すれば良いのか分からないのだが、タイムマシンの和名(航時機)は、元ネタであるH.G.ウェルズの『タイムマシン』を黒岩涙香が『八十万年後の社会』というタイトルで翻案したときの名前を使わせて頂きました。当時どう呼ばれていたか、執筆中に見つかった文献がこれしかなかった……多分これが一般的?だと思われますが、誰か有識者いましたら教えてください。後、当時の人の時間感覚とか。もっと色々調べたかったし詰めたかったな……とまぁ、反省はいくらでもあるわけですが。


アピール文に載せられなかった参考文献たち:明治・大正の生活・教育の話

ベルと紫太郎』伊田チヨ子(KADOKAWA)
大正時代が舞台の漫画ですが、女学校の生徒や将校の出てこない、庶民の話が詳しく描かれているため、(自分の実作の大部分で書かれる時代はそれよりも前ですが)フミの元々の生活や前半部分のイメージに参考にさせて頂きました。

明治・大正は義務教育制度の変化も色々あったのですが、その中で興味深かったのが女子の就学率。上リンク先の記録だと明治30年とかその辺りで50%程度だったのが明治42年で97%になっています。
当時の記録や統計がどこまで正確か?という疑問や、大正時代でも庶民の女の子が(就学は出来たとしても)卒業まで在籍できず、中途退学して工場などで働かされていたなどという話もあるらしいので、実際はきちんと尋常小学校の卒業まで出来た子はもっと少ないのだろうとは思いますが、それにしても結構な差だなと。
とかなんとか上記のサイトを見ながら考えていたら、もう一人の主人公・八重の目的や性格が大分固まりました。ありがたい。
それはそれとして、生まれた時代で受けられる教育やチャンスがこれほどまでに違う、という事実を改めて目にしてかなりゾッとはしました。残念ながら現代でもまだ世界中でしぶとく残っている問題なんじゃないか、と思っています。そういう時代ごとの歪さとか、そんなものも話に組み込みたかった。少しは組み込めているのだろうか、分からない。改稿するならそこもしっかり書きたいところ。

そうだ、尋常小学校についてはそもそもの知識の入り口がアニメ『モノノ怪』の化猫編からなので、そういう意味ではモノノ怪も参考文献にねじ込んでも良いのかもしれない。モノノ怪は、いいぞ



以上。(思い出したら追加するかも)
これを書いているうちに日付が回り、講評会が明日に迫ってきました。人前で話すのドヘタクソマンなのでがんばります。周りの皆さん何回噛んだか数えないでください。
最後になりますが、助言・励まし・感想下さった方々本当にありがとうございました。喜びをあまりうまく伝えられず歯がゆいばかりですが、一つひとつに小躍りしたいくらい嬉しいです。
例え当日講評でボコボコにされても、皆さまの温かいコメントを胸に挑むので最悪致命傷で済むはず。がんばります。

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