きのうの春で、君を待つ　感想

ちょっと前に読んだ作品だけどなかなか好きな作品。

あらすじ

幼馴染だった二人、すれ違う時間と感情。

17歳の春休み。
東京での暮らしに嫌気が差した船見カナエは、かつて住んでいた離島・袖島に家出する。そこで幼馴染である保科あかりと2年ぶりの再会を果たした。

その日の夕方、カナエは不可思議な現象に巻き込まれる。
午後6時を告げるチャイム『グリーンスリーブス』が島内に鳴り渡るなか、突然、カナエの意識は4日後に飛んだ。混乱の最中、カナエは憧れの存在だったあかりの兄、保科彰人が亡くなったことを知らされる。
空白の4日間に何が起きたのか。困惑するカナエを導いたのは、あかりだった。

「カナエくんはこれから1日ずつ時間を遡って、空白の4日間を埋めていくの。この現象を『ロールバック』って呼んでる」
「……あかりはどうしてそれを知っているんだ」
「全部、過去のカナエくんが教えてくれたからだよ」

『ロールバック』の仕組みを理解したカナエは、それを利用して彰人を救おうと考える。
遡る日々のなかで、カナエはあかりとの距離を縮めていくのだが……。

甘くて苦い、ふたりの春が始まる。

良いところ

・タイムリープ物は面白い
　この作品に限らずタイムリープ物は大体面　　　　　
　白い。その中でもこの作品は過去と未来の　　
　つながる場面が(作品の分量にしては)多く
　てなるほどねってなる場面が多い。後、一
　週目じゃ気付かないような伏線が何点か貼
　ってあって作者上手いなって思った。

・無駄に萌え萌えしてない
　短い尺で無駄に萌え萌えしいのは好きじゃ　　
　ないけど、あんまり萌え萌えしくないから
　良いです。絵柄も作品の雰囲気と合って
　る。

・クライマックスが納得できる。
　クライマックスでヒロインの心情が結構揺
　れ動くけど物語を終わらすための装置には
　なってかったし不自然な展開でも無かっ
　た。

・幼馴染がヒロインかつ少し陰がある
　好み

悪かった所

・ヒロインの出会いの瞬間とラストがオタク
　臭い

タイムリープ物はライバルも多いけど短いながらも綺麗に纏まってるし大きな欠点もないので万人受けできる作品。(逆に言えば他のタイムリープ作品よりも突出して良い点は無いかもしれない)

去年デビューしたばかりでこの作品も前の作品も面白かったのでこれからもご贔屓にしていきたいなと思う。