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ZENJIRO「日本茶のお話」

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2つの日本茶ブランド「ZENJIRO」と「TCHA-TCHA(チャチャ)」の創業者禅地朗が、日本茶に関連する話題についてお話しします。また、海外と日本でやっている日本茶カフェにつ… もっと読む
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2021年5月の記事一覧

ガーデンカフェTCHA-TCHA が夏メニューに♪

ガーデンカフェTCHA-TCHA情報です。 VW型フードトラックでのテイクアウトメニューが6月1日から夏バージョンに変わります♪ ご来店をお待ちしています!

季節のお茶情報:小満の頃

二十四節気では5月20日を過ぎると「小満(しょうまん)」になります。さまざまな命が満ち満ちて草木が茂って気温も上がってきます。麦は収穫時期で、蚕が桑の葉を食べて育ち、虫も活発に動き始めます。蝶も春の姿から夏の姿に衣替えしつつあります。 この季節は血管を丈夫にすことが大切です。そろそろ出回ってくるスイカですが、熱の発散や利尿などに効果があるだけでなく、これから本番となる日射病や熱射病にも有効です。また高血圧の方には体質改善にも効き目があります。 この時期の飲み物としては、ポ

季節のお茶情報:立夏の頃

GWの最終日5月5日は端午の節句です。同時に「立夏」でもあります。早いものですね〜。 節句は年に5回あります。人日(1月7日)、上巳(3月3日)、端午(5月5日)、七夕(7月7日)、重陽(9月9日)。奇数月のゾロ目ですね(でも1月だけ違います。人日【じんじつ】は七草粥の節句です)。端午の節句は菖蒲湯に浸かる風習がありますが、菖蒲は薬草だからです。リラックス効果と血行を促進してくれます。また、菖蒲はその葉の形が剣に似ているので鎌倉時代以降は武士を連想させ男の子の成長を祈るお祝

お茶の健康を科学しよう:認知症編

Netflixの韓国ドラマ「ナビレラ」でアルツハイマーが進行する老人が始めるバレエと互いに支え合う若き天才バレリーノの物語は泣けました。私も認知症に備えて手書きの日記を始めました(苦笑)。さすがにバレエは無理でしょうね。レオタード似合わないし。しかし、ここではアルツハイマーとお茶の話です。 EGCG(エピガロカテキンガレート)による認知症原因物質の蓄積予防 アルツハイマー型認知症は、アミロイドβ(Aβ)という物質が生成され、蓄積して凝集することで老人斑を作ってしまうという

お茶の健康を科学しよう:ウイルス編

お茶に含まれる4種類のカテキンのうちでEGCG(エピガロカテキンガレート)は特に注目されています。EGCGは3つの作用があります。1. 抗酸化作用・2. 脂肪分解作用・3. タンパク質結合作用です。抗酸化と脂肪分解は老化防止やダイエットの関連で利用されていますね。今回取り上げるのは「タンパク質結合作用」に関連しています。 カテキンEGCGとウイルス対策 昨年、英語版電子書籍で出版した著書にも書いていますが、ウイルスの感染突起(スパイク)はタンパク質でできていて、1/10

茶摘みの八十八夜です♪

本当は5月1日が今年の八十八夜でした。節分の翌日2月3日の立春から数えて八十八日目。 "夏も近づく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る あれに見えるは茶摘みぢやないか あかねだすきに菅(すげ)の笠" "日和(ひより)つづきの今日このごろを 心のどかに摘みつつ歌ふ 摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ 摘まにゃ日本(にほん)の茶にならぬ" 茜(あかね)のたすきをかけて袖をまくり、菅の笠で陽射しを遮りながら、手摘みでチャノキの若葉を一芯二葉で捥(も)いでゆく。とにかく、頑張って摘んでいく