上原ゼンジ

1961年生。実験写真家。美学校考現学研究室で赤瀬川原平に学ぶ。ワークショップ「Fot…

上原ゼンジ

1961年生。実験写真家。美学校考現学研究室で赤瀬川原平に学ぶ。ワークショップ「Foto Session '86」にて森山大道に学ぶ。本の雑誌社勤務の後、写真家として独立。写真フィルター「宙玉」を考案。上原ゼンジ写真実験室 https://zenji.info/

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  • 万華鏡写真を撮ろう!

    万華鏡を使って写真を撮る方法を紹介します。 カメラに直接鏡を付けるので、花やアクセサリーなど様々な被写体をパターン化することが可能です。

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宙玉を自作する方法

宙玉(そらたま)とは透明球を透明な板に接着して撮影し、玉が宙に浮かんでいるような写真を撮るための方法です。製品を使う方法と自分で工作する方法がありますが、ここでは自作の方法を紹介します。 製品版の「soratama 72」では光学ボールレンズを使用しているためクリアな描写の写真が撮影できますが、アクリル球を使った工作でも楽しむことはできます。あまりお金をかけたくないという方はぜひ自作にトライしてみてください! 工作に必要なもの ・チップスターの空き箱(レンズフードなど、

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      私は万華鏡写真を撮る場合に2つのやり方で撮影しています。ひとつはレンズの先に万華鏡を取り付けてしまう方法。レンズに万華鏡を固定するので撮影時に位置を合わせるする必要がなくなります。またそのまま外に持ち出して撮影することもできます。 取り付けにはステップアップリングを使います。ステップアップリングというのはレンズの先に径の違うフィルターを使いたい場合などに使うリングのことです。 たとえばレンズのフィルター径が52mmの場合、チップスターの底は67mmなので52→67mmのス

      • 万華鏡写真を撮ろう!02 万華鏡の作り方

        ●ミラーについて 万華鏡に使われるミラーは表面反射鏡という特殊な鏡です。通常の鏡は透明な板の向こう側に反射する銀色のものが蒸着されていますが、表面反射鏡ではそれが表面にあります。透明な板の素材には種類がありますが、よく工作などで使われているのはプラスチックです。安価でカッターを使って簡単に工作できる反面、クリアさに欠け、歪んでしまうといった問題があります。 一方ガラス製の表面反射鏡は、一眼レフカメラのミラーにも使われるようなもので反射率が高く、クリアな写真が撮れます。ただ

        • 万華鏡写真を撮ろう!01 はじめに

          最初は単に万華鏡を使って写真を撮ってみたいと思って実験を始めました。 ただやり始めてみるとなかなか奥深く、いろんなバリエーションで撮るようになりました。 万華鏡というのは意図せぬ偶然のパターンが生まれるところが魅力です。 頭の中ですべて組み立てるのではなく、偶然の面白さを記録することができます。 しかし実際に撮るためにはそれなりの工夫が必要です。万華鏡の覗き穴は小さいので撮影しようとすると、周りの部分が一緒に写り込んでしまうからです。 そこでまず撮影用の万華鏡を作るとこ

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          Lomogonを宙玉に使ってみる!

          Lomogon 2.5/32はロモグラフィーが開発したレンズです。 特徴としてはフィルムカメラの「LOMO LC-A」をベースに作ったのでレトロな描写であること。 そして真ん丸の絞りにより、光った部分などに発生する玉ボケの形がきれいな真ん丸になるということです。写真はLomogonレンズ。真ん丸の絞りがついています。 こちらは後ろから見たところ。絞りがきれいな真ん丸だということが確認できます。 通常は絞り羽根を使うので、真ん丸ではなく多角形になります。これが普通の絞り。

          Lomogonを宙玉に使ってみる!