自分年金の必要性

貯蓄率

皆さん、貯蓄できてますか?預貯金だけでなく、投資も含めて貯蓄ができているでしょうか?
貯蓄の秘訣は先日記事にしたとおり。
収入−貯蓄=支出、そして貯蓄はなるべく投資して得られた利益を再投資(複利で運用)です。

では日本人の貯蓄率は世界的に見るとどうなのでしょうか?

調べてみるといろいろなデータがあるのですが、

OECDの家計貯蓄率の国別ランキングを見ると日本は21位。一位は断トツで中国です。

こちらは先進国で見た貯蓄率。決して高くないことがわかるでしょう。

引用:PREGIDENT Online

なぜ貯蓄率が低いのか

いろいろな理由があるでしょうが、一番大きいのは単純に「可処分所得が下がった」のと「ジワリジワリとインフレが進んで来ている」からではないでしょうか。
給料は増えないのに税金と社会保険料は着々と負担が大きくなって来ています。

特に税金と違って、社会保険料は知らない間に(単にマスコミが騒がないだけ、ですが)長期計画で上がり、それでもだめなら新たなルールまで作り出してしまいます。
収入が増えずにまずは天引きされる税金及び社会保険料がひっそりと、しかし着実に増えているのです。

公的老齢年金

貯蓄率が下がって来ている中で、公的老齢年金はこの先どうなっていくのでしょうか?
現在の納付と支給で見た場合、国民年金は元が取りやすく、厚生年金は全く割に合わない事は過去に書きました。

そもそも老齢年金とは、1960年代に制度設計されたもので、まだまだ平均年齢が低かった時代のものです。
会社の定年が55歳、その後10年くらいで男性は亡くなる
今のように定年後20年、30年生き続ける事を前提に制度設計されているものではないのです。
また当時は現役世代の人口も増え続けている最中でした。
その制度のしわ寄せが段々と顕在化してきているのが今です。
今後賦課方式を維持するためには現役世代の人数が増えるか、拠出金額を増額するか、もしくは給付を減らすかのどれかしかありません。
どれが確立が高いかって?考えなくても分かりますよね?

GPIF

その不足分を少しでも埋めるために年金の積立金を運用しているのがGPIF「年金積立金管理運用独立行政法人」です。
GPIFは四半期等の短い期間で損を出すとえらい勢いでマスコミから叩かれるので、「損ばかり出す、どうしようもない官僚機構」みたいなイメージを持ってる人が多いですが、長期分散積立投資のお手本のような手堅い運用を行うプロフェッショナルです。

引用:GPIF

2001年〜2020年前半までで運用収益70兆円です。年率換算で約3%の複利運用。決して減らしてはならないと言うプレッシャーの中で、この運用成果は優秀。

自分年金のすすめ

ここまで見たように、公的年金は制度上、どこかしらで整理される、もしくはどんどん改悪される(支給開始が70歳や75歳になる)可能性が高いです。
となると、今の水準で公的老齢年金はもらえる可能性が低いわけです。
ではどうするか。
自分で用意をするしかありません

時間を味方に、自分年金を作っていく。それが唯一の解決策です。
税金や社会保険料が増え、インフレが静かに進んでいる中、仕事を頑張り給料を上げ、無駄な支出を削り、毎月一定額を積立て、それをしっかり長期で運用する。

増えたら使ってしまう、そんな人は老後まで下ろせない、何かしらの仕組みを使って行く必要があるでしょう。時間×複利はとても強力な武器になるのですから。

CIAによる2015年国内総貯蓄ランキングでは日本は世界で51番目。お隣韓国は4番目。一人あたりのGDPで見ると日本が26位で韓国が28位。大きな差だと思いませんか?

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