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あたらしい音楽

今回はArtlistで配信が開始された新曲「Kirari Kirameku」に関しての制作秘話などを書き綴っていきます。

■Artlistとは

まだ日本の認知度は高くないArtlist
ざっくりですが特徴はこんな感じです。

  • 定額で楽曲ダウンロードし放題

  • CMやYouTubeへの利用もOK

  • 審査基準が高く、高クオリティな楽曲が揃っている

  • 幅広い国の音楽を楽しめる

私の知っているYouTuberも何人か動画内で利用している、どちらかというとクリエイター向けの音楽配信サイトです。

とはいえ、色んな国の音楽が聴けるので、興味がある方は是非利用してみてください!

因みに私のArtlistページはこちら!

■日本の音楽をArtlistへ

Artlistは様々な国の楽曲を募って運営していますが、実は日本の音楽はまだきちんとした形で取り入れていなかったそうです。

そこで「日本の音楽をArtlistに登録し世界中の人に届けよう」という企画が立ち、ありがたいことにボーカル・作詞として声をかけていただきました。

声がかかって最初に思った事は「英語のテスト平均15点だったけど大丈夫かな」でした。

何といっても声をかけてくれたra’zがバリバリの外国人だったので、zoom面談の前日は化石化している学生時代の英語の記憶を呼び起こそうとしましたが何も出てこず、早々に諦めて「フィーリングを大切に」とそれっぽい言葉を胸に挑みました笑

■ra’zとの音楽

ド緊張でむかえたzoom面談でしたが、ra’zの第一声がめちゃくちゃ流暢な日本語で、むしろ緊張して私の方が「あっ、どうも、えっと・・・ハジメマシテ!」と日本語不自由になっていました。

ra’zは日本で長く暮らしていたため、英語もペラペラですが日本語もペラペラ。気づけば深夜まで熱い音楽の話をしたり、恋バナまでする程仲良くさせていただきました。

ra’zは最近YouTubeをはじめて、かなり大物ゲストも登場しているほど、今日本だけでなく海外からも注目されているプロデューサーなんです!

ラズチャンネル


私が音楽を誰かと作る時、波長が合う人、合わない人で分かれる事があります。

友達でも、すぐに打ち解けて会話が弾む人もいれば、中々会話のリズムが合わず、なんとなく気を遣い続けている人がいませんか?

それの音楽バージョンという感じで、波長が合う人だと、本当に言葉にしなくても同じ事を考えていて、感情の込め方や曲の輪郭、歌詞のイメージや見えている物語がピッタリ合うんです。

これ、未だになんでか分かりません。

まるで脳みそを共有しているのか?というくらい考えや感性がピッタリ重なる事があるんです。
ra’zとの楽曲つくりは、それの連続でした。

しかし、波長が合うという事は躓くポイントも同じ。
どう頑張ってもしっくりこない部分が出てくると、泥沼状態でした。

「この歌詞じゃないよね」「うまい言葉が見つからない」

ほんの数文字が出てこない時の辛さ。
でもこの数文字が重要で、曲の物語が変わる。

真夜中までフラフラになりながらも試行錯誤を繰り返し、1度あまりしっくりこない歌詞で完成まで持っていったのですが、お互い完璧主義というか、ちょっとでも引っかかるとすごく気持ち悪いので、時間も締切も近い中腹を括り全部消してはじめからつくり直すという作業を経て、やっと思い描いた形になったのが「Kirari Kirameku」でした。

■日本語と英語

Kirari Kiramekuの作詞は今までつくってきたものとは違い、聴くのが日本人前提じゃないという部分が考えていて難しくもあり楽しかったです。

作詞をする時音としての響きや物語を意識してつくる事が多いのですが、今回はそれにプラス誰でも分かるような日本語を入れる事と、誰でもわかる英語を入れる事を意識しました。

聞いていて「あ!この単語知ってる!」となる楽しみを入れたかったからです。

後は、言葉が分からなくても音の響きが聴いていて気持のいいものになる様、特にサビの部分は意味がわからなくても口ずさめる言葉を当てはめました。

1番難しかったのは、その中でもきちんと物語を成立させる事。

限られたメロディの中で、入れたい単語があって、でも伝えたい事ってその文字数じゃ収まらない事って作詞しててあるあるなんですよね。

それをどれだけ通じる様にするかや、今までの流れをぶった斬る世界観にしない様にするなど、作詞って実は色々と考えられているんです。

■成長段階の女の子

今回の歌は、まだ恋愛観が未熟な女の子が、失恋を経験して少しずつ大人になっていく過程をイメージしながらつくりました。

誰でも恋愛をすると、傷付く事があったり、ダメだと分かっていても抜け出せない状況って経験すると思います。

その時はそれが全てで、無くなってしまう事が辛くて、自暴自棄になったり、足掻きまくって、、、

そんな恋愛を経て大人になっていく。

脆いけど、その脆さと向き合う事で素敵な女性になっていく。

一生懸命「私は大丈夫」と言い聞かせて、前に進んでいくリアルな歌にしたかったのです。

何度作詞をしていてこの子を助けたくなった事か笑

■Zoomでのレコーディング

初挑戦だったのは作詞だけでなく、Zoomを使用したレコーディングもです。

ra’zはロサンゼルス、私は日本だったため、直接ディレクションを受けるのは難しく、Zoomを繋ぎながらのレコーディングになりました。

同じ場所にいると、マイクを通した歌声を聴いて判断出来ることも、Zoomだとマイクは機材に繋いでいるためそれが出来ず、Zoomから聴こえる生の声を聴いてra’zが指示する形です。

普通とは違う環境に、最初は戸惑いもありましたが、ra’zがしっかりと指導してくれたお陰ですぐに歌に入り込んでレコーディングする事が出来ました。

レコーディングする時は、その曲の中に入り込んで歌うため、恐らく皆さんが想像しているよりも凄まじい集中力が必要なんです。

普段はヘラヘラしている私ですが、歌っている時の声と地声が結構違うねと言われる要因の一つはそこですね笑

完全に違う人になって歌うので、雰囲気だったり性格もその時は別人というか、その歌の主人公にリンクしたものに変わっています。

だからこそ、この曲をつくっている時は気が滅入る時もありました。

失恋していないのに失恋状態がリンクされているから当然ですよね笑

そう思って聴いていただけると、前半より後半の方が吹っ切れている感じというか、少し前を向いたのか?という様な雰囲気が感じ取ってもらえると思います。

■9maBearさんの曲

9maBearさんがつくる曲は、とってもお洒落で大好きです。

因みに私のお気に入りはこちらの曲

9maBear × Ewan / CryOn...

何より今回の企画では全ての楽曲を1人でつくられたので、大変だったと思います。

シンガーとして、やっぱり素敵な曲であればあるほど歌っていて気持ちがいいし、感情移入できるため、9maBearさんの曲を歌えた事は本当に嬉しくて、いい経験になりました!

制作後も仲良くして頂き、個人的にはいつかまた違う形でコラボできたらなぁと願っております!

■あたらしい音楽、あたらしい挑戦

長い間音楽活動を休止し、2022年から再開してすぐにこんなに大きなプロジェクトに関わらせていただき、たくさんの刺激や出会いの中、1番感じたのはいつまでも応援してくれるファンの皆さんの存在です。

いつも気まぐれで、突然浮上したり突然消えたりしていた私を、暖かい目でずっと支えてくれている皆がいたからこの案件に辿り着けたと思っています。

本当に、いつもありがとう。

これからも、マイペースなのは変わらないけど、皆に恩返しができるように歌っていくよ!

というか、歌はもう私の人生の1部なので、休む事はあってもやめることはないからそこだけは安心してね!笑

そして、「Kirari Kirameku」がたくさんの人に愛される曲になりますように。

iTunesなど音楽サイトでも配信されていますので、是非ダウンロードして沢山聴いてくださいね!

iTunes

関わってくださった全ての人に感謝です。

「Kirari  Kirameku」
Vo:Zeni
music: ra'z, 9maBear

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