全豪オープン

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最近の記事

優しかった教習所

 以前、自動車学校に通っていた時に直面した問題があった。  そこは、地域でも評判の良い自動車学校で、実際に通ってみても、評判通り良い教習所だった。  なんといっても、教官や事務員の方々が教習生に優しかった。教官は頭ごなしに怒ったりしなかったし、事務員の方々も丁寧に対応してくれた。  ただ、その優しさに返ってこちらが気を使うこともあった。その一つが、教習所の廊下などで教官とすれ違う時に掛けられる、「お疲れ様です」という言葉だった。  それまで、教育機関でしか「先生」という存在と

    • 本を読むのが遅せえ

       僕は本を読むのが恐ろしいくらい遅い。どのくらい遅いかというと、文庫本30ページ読むのに1時間はかかる。  本自体は好きだ。本屋に行くとワクワクする。しかし、文章を読むのがしんどい。ちなみに、漫画を読むのも遅い。60話読むのに一晩かかった。  これほどまでに「読む」行為が遅い理由で、思い当たるものはいくつかある。  まず、僕は読書をするときに、脳内で声に出して文章を読み上げている。こうしないと読めないからだ。バカっぽくて嫌だから、すぐに直したい。  読んでる本が小説だったりす

      • 新メニュー希望

         僕には、夢庵に置いて欲しいメニューがある。  「カレーライス」だ。  夢庵のメニューには、「夢庵カレーうどん」や「夢庵カレーそば」は存在するのだが、カレーライスは存在しない。  別にカレーライスが好きだからというわけではない。カレーライスの好き嫌いは普通だ。ではなぜ、メニューに、すごい好きというわけではない、カレーライスを乗せて欲したがるのか。その原因は別のメニューにある。  数年前、初めて「夢庵うまか丼」を食べた。  ここで、現代人には釈迦に説法なのは重々承知の上で、丼の

        • 中学の友達

           中学生の時、帰る方向がみんなとは反対で、しかもその頃から人を誘うことが苦手だった僕は、学校外で同級生と会って遊ぶことがほとんどなかった。僕としては、ずっと友達が欲しかったし、放課後とか休日にクラスメイトと一緒に遊びたかったけど。  中3の時、初めて中学のクラスメイトが僕の家に遊びに来ることになった。彼とは他のことでも仲が良かったが、「走ること」で一時、大変盛り上がったことがあった。そして、僕のお気に入りのランニングコースの話になり、当時僕がよく走っていたコースを一緒に走るこ

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          愛しのクッキーカッターシャーク

           先月、ワクワクするネットニュースを見つけた。  ニュージーランドの海で、漁師がメカジキを釣り上げたら、メカジキの体中にたくさんの穴が空いていたという。  画像を見ると、確かに、船に上がったメカジキの体には、スプーンで肉を皮膚ごとえぐり取られたような綺麗な丸い穴が無数に空いている。その傷の綺麗さには人工的な印象を受ける一方、「大きなメカジキを数十か所もくり抜こう」なんておよそ常人には考え付かない行動からは人間性が排除された狂気を感じる。もし僕がこんなものを釣り上げてしまったら

          愛しのクッキーカッターシャーク

          声に出すと恥ずかしい言葉

           世の中、書いたり読んだりする分には問題ないけど、自分で言葉に出すと恥ずかしい言葉がたくさんある。  例えば、文語。文章用の言葉。口語より固い印象を受ける。卒業文集を書くときに「これは口語だから文語に直しなさい」なんて先生に何度も作文を突き返されたり、英作文を書いて「固すぎる」とか「これはミームだから書き言葉じゃない」なんてALTの先生に注意されたりした経験がある人は多いだろう。  これを痛感した最近の現場は、コンビニだ。パン売り場で何を買おうかと迷っていたら、店員に「何かお

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          免罪符のカツ丼

           僕は中高文化部で、痩せてて眼鏡だ。  自分で選んだ選択でこうなってるのに、なぜか後ろめたさがある。部活でキツい練習もなかったし、仲間と一緒に汗を流した青春もない。体力づくり、筋トレ等をしてこなかったので、痩せぎすだ。こんなんだから、いつまで経っても心が子どものままで、体も頼りないものになってしまったんだ。中学で運動部にさえ入っていれば、人生は上手くいっていたに違いない。別に万年補欠でもいいんだ。運動部に入って、「キツかったor仲間と青春した」という事実さえ作れれば。運動部に

          免罪符のカツ丼

          気付いたら逆走してる

           僕は美術館を含む博物館に最大限のポテンシャルを発揮してほしいので、真面目に順路通り周るように心掛けている。しかし、大体の場合で気付いたら逆走している。理由は本当にわからない。  入口から入ってまず最初に目に飛び込む、展示室中央の展示物。これらはだいたいその博物館の目玉だったりする。真っ先にこれを見たい気持ちを抑えて、入口入って直ぐに振り向くと展示してある側面の展示物から1個1個見ていく。ちゃんと解説を読みながら。半分くらいまで来たとき、さっきからずっと他の人たちとすれ違って

          気付いたら逆走してる

          エッセイあるある「桃食べた話」

           好きなものを最初に食べるか最後に食べるかという定番の問いがある。  この問いの答えで分かることと言えば、最初に食べる人は食事を最初から楽しみたい人で、最後に食べる人は楽しみを最後に残しておきたい人ということくらいだろうか。無論、「サラダを最初に食べるようにしてるから…」なんて言う奴は問題外だ。「あ、でもあたしサラダ好きだし…」うるせえうるせえ。  僕はずっと最後に食べる側だった。”だった”というのは、最近変わったからだ。  この前、スーパーで桃が半額になっていた。2個で3

          エッセイあるある「桃食べた話」

          ラ・フランス以外に洋梨ってあるの?

           「洋梨ってラ・フランス以外知らないな」。そう思ったら、調べないではいられなくなった。  前提として、僕の洋梨に対するイメージについて書いておく。まず、僕は洋梨が特別好きなわけではない。洋梨と普通の梨だったら普通の梨の方が好きだ。なんなら、実家にあると少しがっかりする。洋梨を食べてもおいしいと思ったことがないからだ。だるまのような、人型を連想させる気味の悪いフォルム。あのシャキッなのかヌリッなのかわからない、つかみどころのない食感。洋梨でしか味わわない独特の風味にかき消されて

          ラ・フランス以外に洋梨ってあるの?

          隣人プレイリスト

           今、僕は人から全然褒められない。褒められて伸びるタイプなのに。これまではこんなことを自分から言う奴のことを薄っすら馬鹿にしてきたが、教習所に通い、バイト経験を重ねるうちに遂に気づいた。僕は褒められて伸びるタイプだった。なのに今、僕は人から褒められるどころか、怒られるんじゃないかといつもビクビクしている。  僕の住むアパートは壁が薄い。隣の部屋の普通の話し声も聞こえる。ここで書いておきたいのは、僕は近隣から聞こえる音を気にしないタイプであるということだ。むしろ、自分の生活音で

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          サブスクに入ってないのは恥

           僕は現在、サブスクに入っていない。 NetflixにもYouTube Premiumにもアマゾンプライムにすら入っていない。  映画は好きだし、音楽も聴く。最近だと映画館で月1くらいのペースで映画を見るくらいだし、7月の1ヶ月間は1日1本名作映画を見るという枷を自分にかせたくらい好きだ。  しかし、まだサブスクに入っていない。理由はシンプルで、映像配信系のサブスクに入って他のことに手を付けられなくなるのが怖いからだ。だから、無制限に映画を見れるサブスクには入らず、アプリを入

          サブスクに入ってないのは恥

          夏休みの計画

           夏休みなので、毎日投稿できたら最高だと思った。  バイト終わって夕方6時くらいにパソコンでnoteを書いて投稿する。毎日夕方6時投稿。これはこだわりたい。一日の終わりにサクッと読める。投稿を毎日見に来てくれる人もできたりして。それを見て僕は「もう書くネタねえよー」なんてニヤニヤしながら独りごつ。  書く分量だってこだわる。書く量を統一すると、なんか「プロ」っぽい。自分で決めた範囲でベストを尽くす感じ。毎回B5とかA4で1枚分くらい書く。多くて2枚くらい。極端に短いとサボり

          夏休みの計画

          ハッカを床に撒きたい

           はじめまして。  最近、一人暮らしを始めた者です。 その家賃の安さに惹かれて、割と「古め」のアパートに引っ越しました。  内見もちゃんとしたし、そこそこ古くても、頑張って、いわゆる「味」とか「愛着」として飲み込もうと思っていました。  内見した部屋とは造りや階数は同じの、別の部屋に入居し、2日間ほど部屋の掃除をして気になったのは、建物の古さよりも、 圧倒的な虫の多さ。 内見したときは短時間だったし、別の部屋だったのもあって、気にならなかったけど、入居した部屋は目の前に草

          ハッカを床に撒きたい