見出し画像

ひとり〇〇

昨今、ひとり〇〇という言葉をよく目にする。
ひとり映画、ひとり焼肉、ひとりカラオケ、ひとり美術館etc…
多くのひとり〇〇が溢れている世の中だが、
私はこのひとり〇〇が大好きだ。

なぜ、ひとり〇〇が好きかと問われた時の解はたったひとつで、全ての決定権が自分にある
というところだ。
他人を気遣うこともなく、
自分のやりたいことを、
好きなタイミングで、
好きなように。
これほど素晴らしいことはない。

私は中学生の頃から、ひとり映画館はよくしていたが、この頃からひとり映画館については、なんとも思ったことがなかった。
よく言われるのは、映画を見終わった後に感想を言い合いたいというものだが、私からすれば自分の感想は自分の中に秘めておくくらいでちょうどよくて、わざわざ意見交換するものではない。

このように、ひとり〇〇に触れる年齢も若く、そもそもがひねくれた考えでいるから、ひとり〇〇になんの抵抗もないのだ。

そんなひとり〇〇の中で最も好きなものが
ひとり旅である。ひとり旅をすれば、その先で待っているものは全てひとり〇〇になる。
つまりひとり旅はひとり〇〇の幕の内弁当だ。

そんな私のひとり旅は少々特殊だ。
私は関西の某所に住んでいるのだが、ひとり旅で赴く場所は東京だけである。

そもそも、ひとり旅を始めたのは社会人になってすぐのことだ。東京に行った理由は東京でしかやっていないイベントに行く為だった。
初めて1人で東京に行き、1泊2日過ごしたのだが、誰とも話さなくてもいい(店員等は除く)ということが自分にとって、大いにストレス発散になっていることに気付いた。
他人と話すということに、知らず知らずにストレスを感じているということに気付いた瞬間だった。他人と同じ空間に長い時間いることにもストレスを感じるということもわかった。

そこから2〜3ヶ月に1回は東京へ行き、ストレスを発散し、また帰ってきて仕事というローテーションが出来上がった。
そういう成り立ちから、観光は一切しない。
食べたいものを食べて、アイドルの聖地巡礼をちょこっと、あとは何もしない。
強いて言うなら、東京にいる間は毎日必ず、
とある神社にお参りをするくらいだ。
それ以外は全くと言っていいほど何もしない。
連泊する時は1日カフェや喫茶店で小説を読むという、旅行にしては贅沢な(見方によってはもったいない)1日を過ごすこともある。

そして、これらはすべてひとりでしているということだ。東京に友達もいるが、これまで1度も会ったことはない。というか、ひとりになるために東京に行っているのに、誰かに会うとは本末転倒になるのだが…。

さて、ここまでご拝読いただい方の中には、
こう思った方もいらっしゃると思う。

なぜ東京以外は行かないの?

端的に釈明すると、ただの憧れだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?